ピエール・ルメートル『悲しみのイレーヌ』(文春文庫、橘明美訳)。『その女アレックス』の作者だからとわりと構えて読んだのだが、まんまと出し抜かれ、ハマッて一気読みしてしまった。解説の杉江松恋氏の書く通り《脳がざわざわ》した。にしても、タイトルどうにかならんかったのかねぇ。これじゃあある意味でネタバレに(以下略)。『週刊文春』ミステリーベストの海外部門一位らしく、たしかにおもしろいのは間違いないけど、『アレックス』と同じく構造の妙からくるおもしろさだし(イレーヌの方が先だけど)、『アレックス』がよかっただけに、次はもっと違ったものが読みたいなと贅沢を言ってみたり。というわけで『天国でまた会おう』をいま読んでいる。
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