聖書の言葉 幼稚園保護者向け

2023年3月までの文章は菊池牧師、2023年4月からは小林美恵子牧師による文章です。

2017年 5月

「わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。」
              コリントの信徒への手紙二 4章18節

 皆さん、GW楽しく過ごされましたか? 菊池家では殆ど、どこにも出かけませんでしたが、レンタルビデオを借りて沢山観ました。「ちはやふる 上の句」、「ちはやふる 下の句」、「植物図鑑」、など娘のお勧めです。「ノッテングヒルの恋人」、「プロバンスの贈り物」、私のお勧め、「リーガル・ハイ」息子のお勧めです。よかったら観て下さい。あ、勿論、自費ですが。(笑)

 さて、レンタルビデオ屋は、本も売っていたのですが、どうしても気になる本が一冊ありました。そのタイトルは『より少ない生き方』青い綺麗な装丁をしている本で、なぜかとても気になって少しだけ立ち読みしたら、聖書の話も出て来るのです。なんだかどうしても欲しくなり、三回目の返却の際に購入してしまいした。今ゆっくり読んでいますが、読み始めてビックリしたのは、著者のジョシュカ・ベッカーさんは牧師でした。どうりで、興味がそそられたわけか〜と納得しました。内容も素敵です。

 私たちは、沢山の物に囲まれて、いつの間にか窮屈に生きているのではないかと書かれてあります。だからものを手放す勇気が必要です、とあるのです。凄く納得です。

 ミニマリズムという言葉を聞いたことがあると思います。本屋さんに行くと何冊もその関係の本が売られていますが、写真を見ますと驚くほどシンプルな生活をされている方々ばかりで、中々写真のようには生きられないと、私は最初から諦めムードだったのです。でも、この本は、自分にもそんな生き方が出来るかも、と勇気を与えてくれます。

 「ものを手放すことで得られるメリット」という項目があり、そこには ・時間とエネルギーが増える ・お金が増える ・人のためになることができる ・自由が増える ・ストレスが減る ・環境にやさしい ・質の良いものを持てる ・子どものいい手本になれる ・人に面倒をかけない ・人と比べなくなる ・満足できる といった具合でそれぞれ説明がされています。とっても納得してしまいます。

 私たちは、いつの間にか沢山の「物」に囲まれて、いつの間にか「物」の整理に追われて、もっと大切なものに心が行かなくなってしまっているのかなと思います。大切なのは、きっととてもシンプルなのだと改めて思わされます。
今月の聖書の御言葉は、「わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。」という御言葉です。「見えるもの」に私たちは心が奪われます。毎日、沢山のコマーシャルや情報をテレビやネットで見ながら、それらは「もっと買え」「もっと買え」と私たちにしつこく催促しているかのようです。気が付けば、その誘いに私もすぐ乗ったりするのです。そこに幸せがあるのではないかと思ってしまうのです。でも物が増えても、そこに本当の幸せを見出すことは出来ません。本当の幸せは「見えないもの」の中にこそあるのだと聖書は伝えています。

 「見えないもの」例えば、時間です。時間があると、子どもたちと一緒に遊ぶことが出来ます。例えば、慈しみです。一緒に遊ぶことが出来たなら、そこにどんなにか「慈しみ」の心が芽生えるでしょうか。イエス様は「ものに執着しないことを教えている」とも記してありました。物に執着せず、見えないけれどいつも与えられている神様の愛に包まれて、感謝しながら素敵な5月を過ごしていきましょう。