Dr.マッコイの非論理的な世界 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2006-10-16

[] 核兵器こそ専守防衛の兵器(日本の場合)

核武装に関して粗雑な議論が目立ちはじめていますが、まずは中川昭一政調会長が「憲法でも核保有は禁止されていない。・・・(核を持つ)議論が当然あっていい」と言ったことを高く評価したいと思います。

北朝鮮核実験 「日本の核保有も選択肢」中川政調会長

 自民党の中川昭一政調会長は15日、テレビ朝日の討論番組に出演し、北朝鮮の核実験問題をめぐる日本の核保有論について「(日本に)核があることで、攻められないようにするために、その選択肢として核(兵器の保有)ということも議論としてある。議論は大いにしないと(いけない)」と述べた。その上で「もちろん(政府の)非核三原則はあるが、憲法でも核保有は禁止していない」と強調した。

 与党三役クラスの有力政治家が、公の場で核保有の議論を提起した例はこれまでなかった。

 中川発言に関連して、安倍晋三首相は同日、遊説先の大阪府茨木市での街頭演説で「北朝鮮が核武装宣言しようとも、非核三原則は国是として守っていく」と述べた。【堀井恵里子】

 ◇中川氏…問われる政治センス

 自民党の中川昭一政調会長は15日、テレビ朝日の番組で核保有論議を提起したが、政府・与党内で直ちに議論が広がる状況にはない。北朝鮮の核実験を国際社会が一致して非難している時だからこそ、なおさら「国際的タブー」になっているだけに、政府・与野党から批判が相次いだ。中川氏の「勇み足」は、政治センスを問われかねない。

 中川氏はテレビで「(日本に)核があることで、攻められる可能性が低い、あるいはない、やればやり返す、という論理は当然ありえる」とも述べた。03年11月の衆院選挙期間中に毎日新聞が実施した全候補者アンケートでは「日本の核武装構想について、国際情勢によっては検討すべきだ」と回答している。政治家として年来の持論とはいえ、与党の政策責任者という立場では、国内外に影響が広がりかねない。

 中川発言について、久間章生防衛庁長官は15日、毎日新聞の取材に「今そういう議論はない。そういう必要もない。アメリカの核の傘の中で、日米安保条約に基づいてやっているのが一番いいし、それで十分だ」とはっきり否定した。

 閣僚の一人は「核を持つなら米国の傘の中にいる必要がなくなる。持ったところで、数百発も持つ中国に対抗できるわけでもない」と指摘。

 自民党の加藤紘一元幹事長も、毎日新聞の取材に「中川氏がどういうつもりで発言したのか分からないが、(このような発言に)ブレーキをかけないと世界中で誤解されてしまう」と述べた。

 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は大阪府茨木市内での演説で「(中川発言は)目には目をみたいな話。北朝鮮が核を持ったら日本も持つという発想は、世界全体に核が拡散してしまう論理になる。日本は唯一の被爆国として核を持たずに、世界の核廃絶に向けリーダーシップを発揮しなければならない」と批判した。【中川佳昭、山下修毅】

(毎日新聞) - 10月16日9時54分更新

まず、この記事の見出しにあるように、中川政調会長が「日本の核保有も選択肢」と言ったというのはウソです。よく読むと「議論はあってよい」と言っているだけです。このような印象操作はよくあることです。政調会長が「核保有も選択肢」と発言することと、「核保有について議論することを容認した」のとでは大違いです。実際は後者ですから。

ここでマスコミは発言を誇張して国民の恐怖心を煽って核武装の「議論さえ封殺してやろう」という長年行われてきた言論封殺を狙っていると思われます。そんなマスコミの圧力にめげずに、活発な議論を期待したいところです。

そもそもこうした議論が高まることは日本への不信感をあおると言いますが、不信感を逆手にとって利用することができます。

ロシアも中国も日本に核武装させたいなどと思っているはずがありません。しかし、北朝鮮の核をこのままにしておくと日本も核武装しかねないと心配すれば、もうちょっと真剣に考えるようになるでしょう。

そういうことから考えても「核武装の可能性について議論する」ということはとても有効なのです。

そして、こういうことを言うのは現状ではどちらかと言うと悪者扱いされがちですが、その役目を買って出た中川昭一氏はなかなか立派だと思います。

ただもちろん、政府にそんな議論ができるかと言うと、そこまでは無理で期待できないわけです。そこで、政調会長がこういう発言を行ったというのはギリギリ許容範囲でしかも最も効果的と思えます。

というのは、政調会長というのはあくまで自民党のポストではあっても政府や内閣に含まれるわけではありませんから、そのような立場の人物がこうした発言をしてくれるのが最高の効果を発揮するわけですし、またそのように持って行かなければならないと思います。

ただ、実際に日本の核武装というのは、国際情勢や国内事情などを考えると現実は困難かと思われます。

となると一番簡単なのは、非核三原則を破棄することです。少なくとも「持たず」「作らず」「持ち込ませず」のうちの「持ち込ませず」に関しては破棄するべきです。そうすれば、アメリカの核によって日本は少なくとも対北朝鮮に関して核の傘で守られる可能性が生じます。

非核三原則は別に閣議決定されたものでもありませんし、たんなる政府の見解ですから、拘束力は何も無いものですし、周辺事情によって変えても一向に差し支えないでしょう。そういう点から言えば、村山談話よりも楽だと思います。

ところが安倍首相は早々に「非核三原則一切変更ない」と言明してしまいました。これは無責任ではないでしょうか。


ところで、冒頭にあげた「核武装に関する粗雑な議論」とはどういうものかと言いますと、上の記事最後にある鳩山由紀夫の話に含まれるような内容のことです。

「北朝鮮が核を持ったら日本も持つという発想は、世界全体に核が拡散してしまう論理になる。日本は唯一の被爆国として核を持たずに、世界の核廃絶に向けリーダーシップを発揮しなければならない」

これが馬鹿げた話だという事にいい加減気づいて欲しいものです。鳩山らしいですね。

まず「北朝鮮が核を持ったら日本も持つという発想は、世界全体に核が拡散してしまう論理になる。」という部分ですが、核の拡散に関して現実論を言えば、「絶対に核武装させてはいけない国」と「核武装して良い国」とに分けられるということです。

絶対に核武装させてはいけない国とはどういう国か。それは北朝鮮が代表的なのですが、何より本当に核を使いかねない国、抑止力として核を保有しようと言うのではなく、侵略的な意図で核保有しようとする国である場合です。

北朝鮮は核保有することによって核を持たない日本を恫喝し、アメリカとの交渉を有利にして発言力を増すために核を保有しようとしています。また日本人の拉致問題のような主権侵害、すなわち侵略的行為を行った国です。

そういう侵略的で覇権主義的な国には絶対に核保有を許してはならないのです。

一方の日本は侵略性のかけらも無い国、侵略性どころか戦略性すらない国です。そういう国は自国を守るのが下手くそなわけで、覇権的侵略的な北朝鮮の核から自国を守るには、核武装という手段を考えざるを得ません。


次に鳩山の愚かな言葉から再度問題点を指摘しますと

「日本は唯一の被爆国として核を持たずに、世界の核廃絶に向けリーダーシップを発揮しなければならない」

ですが、実に馬鹿げています。そんなものが通用するならどうして北朝鮮は核武装したのでしょうか?世界中はそんな日本のアピールなど「聞く耳持たない」のです。そして、世界中の国の認識は「日本はアメリカの核の傘に守られて核廃絶を説く偽善者である」という認識なのです。

戦後の日本は世界でも唯一の被爆国として、非核三原則に従って、世界各国に向けて核の軍縮、廃絶をアピールし続けてきたわけですが、はっきり言ってまるで成果がありませんし、こっちがいくら裸になってもあいかわらず中国や韓国は日本を侵略的な国だと根拠のないレッテル貼りをしてきています。

それどころか、その間に中国や北朝鮮と言った日本に敵対することを国是としている国に核武装を許してしまったわけです。

つまり無駄で無意味だということですし、そのような形でリーダーシップなど発揮できないのだということに気づくべきです。

それから、もっとも愚かしいのが「核廃絶」という理想にもならない夢想です。

なぜ「核廃絶」が愚かしいかと言うと、少し考えてみればわかります。

もし世界中の国々が核武装をやめ、核兵器が廃絶されたと考えてみましょう。その世界は本当に平和になるでしょうか。

そもそも核兵器というのは、北朝鮮が開発したことでもわかる通り、比較的簡単な技術力によっても開発可能なのです。

となれば、世界中に最強の兵器である核がなくなった後に、もしどこかの国が再度核武装すればその国が世界最強となってしまうということです。

それがもし「ならず者国家」だったとしたら・・・。どこかの国が核廃絶のルールを破って再度核武装すれれば、その国が世界中の頂点に立ってしまうのです。そして世界はその「ならず者国家」の所有する核に怯えなければならないことになってしまうのです。

つまり世界中の国が何らかのルールに則って核廃絶に成功したとしても、その後で無法者やならず者国家がそのルールを破って核武装すれば、たちまち世界はそのならず者国家の手に堕ちてしまうということになるのです。

したがって、核廃絶の先にあるものは、さらなる核の恐怖による支配ということになります。

そういう事まで考えが至らずに、簡単に「核廃絶」などと言ってのけるのは、「私は馬鹿です」と宣言しているようなものです。


重要なのは核保有国をしっかりと管理することです。うさんくさい国に核武装を許してはなりません。そしてうさんくさい国が核を持ってしまったのならば、それに対抗できる手段をこちら側も持たざるを得ないのです。

どうしても日本を核武装させたくなかったら、北朝鮮を早急になんとかしなければならないのであって、日本国内に向かって「核武装の議論すら許さない」とか「非核三原則を貫いて核廃絶を目指す」などと言うのは、世迷い言でしかないのです。

そもそも核兵器というのは最終兵器です。現状にあっては、使用が世界の滅亡につながる可能性があることを考えると、実際には使用されず、あくまで抑止力として存在する兵器なのです。

つまり専守防衛の理念に最も適った兵器が「核」だということになります。したがって、核保有が憲法に違反しないという中川政調会長の発言は間違っていません。

与党という制約の多い立場にあって、その責任を忘れず良識ある発言をしてくれた中川政調会長のような人物が、まだ自民党にいたということで、少なからぬオドロキと期待と安堵を感じました。

(追記)もう一つ付け加えておきますと、日本でまだまだ核の議論など一切できない頃から、核武装の可能性について論じるべきと指摘してきた政治家がいました。西村眞悟氏です。

そう考えてみれば、彼はかなり先を行っていた、優れた国会議員だったとつくづく思います。早いところ影響力を取り戻して欲しいものです。かけがえのない人材だと思います。

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[] 安倍首相は読売社説を読むべし

我々は安倍首相に期待していたのです。事実誤認や捏造された歴史にもとづく談話を、安倍首相ならなんとかしてくれるだろうと。ところがそれをやってくれなかったから、「え?どうして?」と思っているわけです。安倍首相にはそこらあたりを我々右派にむかってちゃんと説明してほしいほしいところです。

参議院選挙が終わってからやるつもりなのかもしれませんが、しかし選挙が終わってから豹変するなんて、それは国民をだまし討ちすることになります。今から一貫して取り組む必要があると思います。読売新聞の社説でも「事実誤認や歴史の“捏造”まで、「継承」する必要がないのは当然である。」 と言っています。

一部には「狭義の意味での強制性は事実を裏付けるものはない」とも指摘した点をどうにか評価できると言っている人もいますが、そうでしょうか?狭義の強制性、つまり、官憲による「強制連行」がなかったことが確かならば、そうしてそうはっきりと言わなかったのでしょうか。このほうが問題だと思います。

ともかく社説を引用させていただきます。

10月16日付・読売社説(2)

 [『慰安婦』決議案]「日本政府はきちんと反論せよ」

 こんな問題の多い決議案を放置すれば、日米関係に禍根が残る。日本政府はきちんと反論すべきである。

 米下院の国際関係委員会が、いわゆる従軍慰安婦問題で日本非難決議案を議決した。

 決議案は、「20万人もの女性が性奴隷にされた」「家から拉致され……性的な強制労働につかされた」などと、裏付けのない記述が数多く含まれている。

 慰安婦問題は1990年代初頭、一部全国紙が、戦時勤労動員制度の「女子挺身(ていしん)隊」を“慰安婦狩り”だったと、歴史を捏造(ねつぞう)して報道したことから、日韓間の外交問題に発展した。

 当時、「慰安婦狩りに従事した」と名乗り出た日本人もいて、これも「強制連行」の根拠とされた。だが、この証言は作り話だった。90年代半ばには、学術レベルでは「強制連行」はなかったことで決着がついた問題だ。

 にもかかわらず、96年の国連人権小委員会報告書や今回の決議案のように、事実誤認や悪意に満ちた日本批判が繰り返されるのは、日本政府が毅然(きぜん)と反論してこなかったためである。

 米下院委員会で議決されたのは初めてだ。外務省は何をしていたのか。本会議上程阻止が最優先だが、二度と失態を繰り返さぬようにすべきだ。

 決議案には、「慰安婦の悲劇は20世紀で最大の人身売買」など、歴史認識へのバランス感覚を欠いた表現も目立つ。

 第2次大戦中、ドイツは占領地域で組織的な“女性狩り”をしていた。にもかかわらず、米議会がこれを一度も問題にしていないのは、なぜか。

 占領下の日本には、占領軍将兵専用の慰安婦施設があった。もとは占領軍将兵の性暴力を恐れた日本側の主導でできたものだが、占領軍の命令で設置された施設もあった。決議案に賛成した議員たちは、こうした事例も精査したのか。

 慰安婦問題が混乱する原因は、93年の河野洋平官房長官談話にある。

 河野談話は、確かな1次資料もないまま、官憲による慰安婦の「強制連行」を認めたかのような叙述を含む内容になっている。以後、「日本が強制連行を認めた」と喧伝(けんでん)される材料に利用された。

 河野談話について、安倍首相は国会答弁で、継承する意向を表明した。同時に、「狭義の意味での強制性は事実を裏付けるものはない」とも指摘した。

 狭義の強制性、つまり、官憲による「強制連行」がなかったことは確かではないか。首相はこう言いたいのだろう。

 事実誤認や歴史の“捏造”まで、「継承」する必要がないのは当然である。

(2006年10月16日1時39分 読売新聞)

読売社説はたまに変なことも書きますが、今回はなかなかグッドだと思います。こういうことを新聞が書くと、安倍首相も次からそれが追い風になって答弁しやすくなるわけです。

ただ、上の社説は、読みようによっては「狭義の強制性」を認めなかったことを評価しているようにも取れます。しかし、とりあえず「狭義の強制性」は否定したんだから、一歩前進だなんて満足していては、そこからなかなか先へ進まないわけです。そういう細かい半歩前進は伝わりにくいのです。

せっかく駐米外交官らの努力で、アメリカでの慰安婦非難決議は防げたわけですが、肝心の安倍首相が国会の答弁で河野談話を継承すると言ってしまっては、その部分ばかりクローズアップされて、どうにもならないではありませんか。一部が事実誤認に基づいているとなれば、事実誤認をすみやかに訂正するのも政府の役割でしょう。

今の政府が広報を充実させると言うのなら、首相の答弁における不足をそれでおぎなうべきですが、全然そういう話は広報関係のほうからもどこからも政府のほうからは聞こえてきません。これでは左向けに「河野談話を継承」というスタンスを重視したと思われても仕方ないと思います。

この問題については、どうしてもっとはっきり言わないのか、はっきり言って大丈夫じゃないの?安倍ちゃん、次はしっかりやってくれよ!という声をもっともっとあげてゆくべきです。

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