6月10日その後・・

さて、下山してきたものの、若干の不満というか消化不良気味の採集であったので、もう少し何処かへ行ってみたくなった。
このまま車を飛ばして、アサなポイントにでも行こうかとも思ったが、「次いで」にするには惜しい採集でもある。じっくり時間を掛けて、採集と撮影に時間を使いたい。
今回はアサカミキリはお預けにして、とりあえず目ぼしい土場でも回ってみることにした。

時刻は5時半近く。夕暮れ時のこの時間は、ムネマダラトラ辺りか、それともチャイロホソヒラタかとも思ったが、若干期待を寄せているのはムネアカハナだったりする。いれば超ラッキーである。
・・が、土場には既に先客がいた。

ここは彼(彼女?)の食卓のようだ。邪魔をしないようにそそくさと立ち退く。
ぐるっと反対側に回り込んだところで、触角がヒョイと動くのが目に入った。
いた!カミキリだ。

おぉ、これはラッキー、セミスジニセリンゴカミキリである。パシパシと記念撮影をするが、6時を回った曇り空の土場は、ことのほか暗く、上手く写真が撮れなかった。
まぁいいでしょう。他にいないかと腰を伸ばすと、カミキリ独特の万歳スタイルで飛行している虫を発見した。
じ〜っと見ていると、近くの咲き終わりの花にたかるのが見えた。
どれどれ・・っと見てみると、こちらもこれまたセミスジニセリンゴであった。
案外彼らは、夕暮れ時が好きなのかも知れない。そんなことを考えながら、自宅へ向けて車を走らせるのであった。