duologue

2009-01-13

オバマ氏 大統領就任演説と20代の若手ライター 12:39

第44代米大統領の就任式がいよいよ1週間後に迫りました。

変革を唱えて米大統領選を制した民主党のオバマ氏は1月20日に米史上初の黒人大統領に就任します。

イラク戦争やサブプライムローンに端を発する金融危機で威信失墜した超大国を「変革」の御旗の下、再生できるでしょうか?

この日の就任式では、オバマ氏は連邦議会議事堂前で宣誓、その後就任演説をして現ブッシュ大統領から正式にバトンを受け継ぎます。 

就任式の後、ホワイトハウスまでの3kmを防弾仕様のリムジンに乗ってパレードをしますが、この就任式と祝賀パレードには史上空前の民衆がワシントンに押し寄せると推定され、その数は200万人とも300万人を超えるとも予測されています。

祝賀パレードの一般観覧チケット5000枚は発売後1分未満で完売となり、インターネットの競売サイトでは25ドルのチケットが300ドル以上で売買されているといいます。



話は変わりますが、今から遡ること5年前、民主党党大会で、無名の地方議員としてリハーサルをしていたオバマ氏に「重複する部分は削った方がいい」とアドバイスをした青年がいました。

このアドバイスが縁でこの青年は翌年上院議員となったオバマ氏のスタッフとなり、昨年のオバマ氏の大統領選での演説の主任スピーチライターとして大活躍をしました。

この青年の名前はジョン・ファブロー氏、2004年の民主党大統領候補になったケリー上院議員の陣営で修行中の当時23歳の大学出たての青年でした。

昨年8月の民主党大会の指名受諾演説では、オバマ氏は訴えたい内容を1時間かけてファブロー氏に説明、ファブロー氏はその場で初稿を書き上げオバマ氏と推敲の後、完成したのは本番数時間前というエピソードがあります。

オバマ氏は1月20日の大統領就任式で政権運営に向けた所信を表明しますが、この就任演説が15分か20分より長くならないようにと簡潔さを要求し、ファブロー氏はワシントンの演説現場を下見するなどしてイメージを膨らませているそうです。

4年に及ぶ二人の付き合いの中でオバマ氏の思考方法や言い回しを完全に掴んだファブロー氏は自分の役割を「大リーグの名バッターの打撃コーチのようなもの。演説のツボを心得たオバマ氏にアドバイスできる事はあまりない」と謙遜していますが、オバマ氏からは全幅の信頼が置かれているようです。

米史上初の黒人大統領となる就任式では、オバマ氏と若手ライターの二人三脚で作り上げた15〜20分の凝縮した演説が米国民の心をどれだけつかむ事が出来るのか、そして歴史に残る名演説として後世まで語り継がれるのか、大いに期待したいものです。

元記事:ワシントン共同他 写真:UPI=共同
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