第1章 登山と健康
P12
有酸素運動(エアロビクス)と無酸素運動(アネロビクス)
登山は理想的な有酸素運動
活動時間の長さ=総消費カロリー量→大
PP15-17
運動強度と燃焼比(脂肪:炭水化物)
運動強度が高くなるほど炭水化物が燃焼され低中強度では脂肪と炭水化物が半々で燃焼される
また運動時間が長くなるほど脂肪の燃焼比率が高くなる
(登山のような)低温・低酸素の環境下では脂肪の燃焼比率が高くなる
下界の減量トレーニングの2倍以上の効果(下界での脂肪減少量30〜130g:登山での減少量260g/日)特に腹部の減り方が大きい
摂取カロリー制限(1200〜1700kcal)を行った下界での減量トレーニングよりも制限していない(約3000kcal)登山の方が脂肪は大きく減っている(縦走15日で体脂肪率-3.7pt、体脂肪量-23%、除脂肪組織量-2%)
下界でのトレーニングのみで減量を維持するのは難しい
第2章 登山と疲労
上り
PP22-26
速く歩きすぎるとバテる=心拍数を一定以下に保つ(心拍110以下)=分速45m=標準コースタイム
PP26-29
疲労物質=乳酸
乳酸値が上がりはじめると脳は「つらい」と感じる
無酸素性作業閾値(AT)=2ミリモル=つらさを感じるライン
AT以下のペースを守れば疲労せず長時間行動できる
マイペース=ATが決める
P33
マイペース=ATの指標=目標心拍数
目標心拍数≒(220−年齢)×0.75(最高心拍数の75%程度)
心拍数の計測は休憩してすぐにとる(もしくは行動中にとる)or ハートビートセンサー付のギアを活用
主観運動強度
P34
駅の階段の傾斜は25度、1段の高さは16cm
下り
転倒のリスクは下りが圧倒的に高い
筋の伸張性収縮と着地衝撃
PP39-41
筋肉痛は下りで起こる
短縮性収縮(筋が縮むときに発揮する力)⇔伸張性収縮(筋が伸びるときに発揮する力)
短縮性=自然、伸張性=不自然
登り=短縮性、下り=伸張性
伸張性収縮は筋が壊れやすい
また伸張性収縮を行うと(短縮性収縮よりも)筋力が大きく低下し、運動後もなかなか元に戻らない
PP42-44
下りの着地衝撃は登りの2倍
疲労を防ぐ方法
- 歩行技術
- 歩幅を狭く
- 速度を遅く
- 膝を柔らかく使う
- ストックの利用
- 荷物を軽く
- 体重を軽く
- 緩いコースを選ぶ
下りは技術・体力両面で高度な能力を要求される&故障の危険が高い
対策→技術の向上&トレーニング
栄養補給
PP45-48
炭水化物と脂肪の性質
備蓄エネルギー量=炭水化物(1.5時間分):脂肪(7.4日分)
炭水化物は蓄えられない
炭水化物の余剰は脂肪に変えられる
炭水化物は脂肪の2倍のパワー
脂肪は炭水化物の100倍の容量
脂肪は炭水化物と混ぜ合わせないと燃焼しない
脂肪を燃やしたければ積極的に炭水化物を摂取する必要がある
PP48-49
血糖値が下がると疲労が起こる
朝食を摂らないと1〜2時間で血糖値が低下、苦しい
朝食を食べると2時間経過しても血糖値は下がらず、楽
糖分を摂取すると血糖値は急速に回復
PP49-50, 52
筋は脂肪と炭水化物をどちらも燃料として使えるが、脳・神経系は炭水化物しか使えない
炭水化物が枯渇→脳・神経系の疲労が起こる→道を間違える・転びやすくなる
登山の事故はAM11時とPM3時に多発、「魔の時間帯」←炭水化物の枯渇が原因か
P51 コラム
飢餓状態になると脂肪だけでも筋や脳・神経系を働かせるようになる
じっとしていれば1ヶ月程度の生存は可能
冷静さを保ってエネルギーの消耗を防ぐ
絶食をときどき行って飢餓に慣れる
PP52-53
炭水化物が枯渇するとタンパク質を分解して燃料にあてようとする(ケトーシス?)
筋のタンパク質が先に分解される
炭水化物を補給せずに登山すると筋肉が減っていく
筋が分解される→尿素↑窒素化合物↑→腎臓に負担→むくみ?
P53
登山の食事は炭水化物が重要
炭水化物の種類
- 糖類
速効性、急速に血糖値を上げる
バテたときに有効
運動前に摂取しすぎると血糖値を下げようとする働きによってかえって疲労しやすい?
- デンプン類
遅効性
血糖値をゆっくり上昇させる
効果が長持ち「腹持ち」が良い
P54,56
エネルギー消費量の目安(UIAA医療委員会調べ)
6kcal/行動1h/体重1kg(空身の場合)
9kcal/1h/1kg(装備重量20kg)
消費エネルギーの1/2〜2/3は体内の貯蔵脂肪でまかなえるので全量を補う必要はない。1/2〜1/3程度の炭水化物を補給
8時間行動、体重60kgの場合
- 空身(装備重量ゼロ)
- 6x8x60=2880kcal
- 装備重量20kg
- 9x8x60=4320kcal
その1/2〜1/3はそれぞれ
- 装備重量ゼロ
- 960〜1440kcal
- 装備重量20kg
- 1440〜2160kcal
PP56-57
炭水化物を節約するには
- ゆっくり歩く、ペースを落とす。脂肪が燃焼しにくい歩き始めは特にゆっくり歩く
- 持久トレーニングを積むと脂肪の燃焼比率を増やすことができる(5:5→6:4 or 7:3)あまり食べなくてもバテにくい
- グリコーゲンローディング(カーボローディング)。体内の炭水化物貯蔵量を増やす。それなりのトレーニングをしていないと効果がない?
P55 コラム
冬山で身体が温まる食べ物
- 脂肪
冬に高脂肪食を摂ると安静時のエネルギー産生量が増加し身体が温まる
夏に高脂肪食を摂ってもこのような反応は起こらない
- タンパク質
冬に高タンパク食を摂ると安静時のエネルギー産生量が増加するとともに消化の過程で無駄な熱が発生する(特異動的作用)
タンパク質は他の栄養素に比べて、この熱発生量が非常に大きい
- ビタミン
ビタミンA、B群、C、E、パントテン酸なども体熱の発生に関わっている
- その他
ダイコン、にんじん、ゴボウ、たまねぎ、ショウガなどの根菜類
また唐辛子、胡椒などの香辛料
ただし十分な炭水化物の補給は必要
水分補給
PP58-61
登山中にはむしろ積極的に水を飲まなければならない
(室温26℃、湿度70%、トレッドミル傾斜10°、分速55mで1時間運動した場合)
運動で発生したエネルギーのうち仕事に使われたのは16%で、残りの84%は熱に変わる(仕事率16%)
体熱がまったく逃げないとすると20分あまりで死ぬ(ここの例では)
発汗量は1.3kg(1.3L)←これが体温を下げた
水を飲まないと快適な運動を続けることができない
意識的に多めに飲まないと発汗量と同じだけの水分を補給することができない(つまり自由に水を飲ませると脱水量より少ない量の水しか飲まない傾向がある)
PP61-65
脱水が引き起こす障害
持久運動の能力が低下(2%の脱水で持久能力は10%落ちる)
疲労感、倦怠感、息切れ、頭痛、めまい、吐き気、低血圧
心拍数の上昇(1%の脱水につき5〜10拍の上昇)
- 熱射病(日射病)
汗が止まる→体温がさらに上昇→失調・意識混濁
対策:全身を冷やす(水をかける、濡れタオルを当てあおぐ)
塩分の補給を怠ると電解質のバランスが崩れ痙攣を引き起こす
登山ではふくらはぎとふとももの筋肉でよく起こる
対策:生理食塩水やスポドリを飲む
上記3つをまとめて熱中症と呼ぶ
- むくみ
抗利尿ホルモンの影響で排出されなかった水分が体内に蓄積してむくむ(脱水の反動)
PP65-67
発汗量と同じだけの水分を補給するのが理想
脱水量が体重の2%を超えないように抑える
1時間・体重1kgあたり5g前後の脱水(荷物の量、高度、季節にはあまり影響されない?)
5g x 体重60kg x 8時間=2,400g=2.4L
脱水量2%の場合
5g x 体重60kg x 8時間 - 20 x 60kg=1,200g=1.2L
行動時間にあわせた水筒の容量が必要?
P72
持久運動能力の高い人は暑さにも強い(運動によって体温調節能力が高まるから)
24時間山岳耐久レース
歩行ペース・食料補給・水分補給を守っていても失速したのはなぜか
PP77-80
想定以上の脚筋力の低下→対策:筋力トレーニングによる脚筋力の強化
乾き物が喉を通らず燃料補給がおろそかになった→対策:食べやすさを考えたメニューにするなど
第3章 中高年、女性、子供の登山
中高年
pp82-88
中高年者の体力低下
- 行動体力の低下
- 防衛体力の低下
- 体力の個人差(集団登山の場合)
身体トラブルの発生率は年齢とは関連がない
トレーニング頻度が多い人ほどトラブルが少ない
登山頻度が多い人ほどトラブルが少ない
トレーニングを毎日している人よりも2週間に1回山に行っている人の方がトラブルが少ない
登山頻度に関係ないトラブル
- 膝関節痛
- 腰痛
下界でそれ専用のトレーニングが必要
女性
脚筋力と全身持久力は男性の70%程度(柔軟性では上回る)
防衛体力は一般に女性の方が高い
耐寒能力も女性の方が高い(末梢はのぞく)
疲労・絶食・高山病にも強い
子供
筋力は低いが全身持久力は大人と遜色ない
環境に適応する能力が低い(高温・低温・高山病)
登山と体力トレーニング
P97-
登山は最大下運動
持久力
最大酸素摂取量(VO2max)
1分間に取り込む酸素の量=酸素摂取量(VO2)
酸素摂取量はエネルギー発生量に比例
酸素1Lにつき約5kcal
最大酸素摂取量は一般男子で2〜3L/min
持久トレーニングを積んだ人で4〜6L/min
トレーニングを積んだ人は約2倍のエネルギーを出せる
最大酸素摂取量=車の排気量に相当
体重あたりの相対値(ml/kg・min)
一般男子で40ml
一流選手で約80ml
最大酸素摂取量は行動体力だけでなく防衛体力にも関係している
登山には最大酸素摂取量はそれほど多く必要ない。50ml台が目標値
最大酸素摂取量(VO2max)と無酸素性作業閾値(AT)の関係
一般のATはVO2maxの5〜60%
自給トレーニングを積んだ人で7〜80%
トレーニングをしている人ほど最大酸素摂取量を有効に活用できる
p112 コラム
最大酸素摂取量とATの自己判定法
- 最大酸素摂取量
K.クーパー方式
12分間の全力走を行い、その走行距離から推定
50ml/kg・分であるためには2700m以上
非常にきついのでトレーニングしている人向け
R.マルガリア方式
x=距離(ただし1000m以上)、y=時間(分)
VO2max=(x+30y)/(5y+5)
1000mを5分だと
(1000+(30x5))/((5x5)+5)
1150/30=38.3ml/kg・分
1500mを6分だと
(1500+(30x6))/((5x6)+5)
1680/35=48
となる
- ATの推定
10kg程度の荷物を背負って、1000mの標高差を、息切れを起こさずに登ることができる速さ
を目安とする
本格的な登山を目指す人ならば最低でも2時間以内
トレーニング
p123-
最大酸素摂取量=相対的に短時間・高強度の持久トレーニングでよく向上
AT=相対的に長時間・低強度の持久トレーニングでよく向上
最大酸素摂取量向上の条件(アメリカスポーツ医学会,1978)
最大酸素摂取量の50〜80%(または最高心拍数(220-年齢)の65〜85%)
1日に15〜60分
週に3〜5回
コンティニュアス(持続)とインターバル(間欠)
p125-
- ATのトレーニング
AT以下の強度の運動を長時間行う?(1〜2時間以上)
いわゆるLSD?
pp128-133
- 筋力トレーニング
スクワット、かかと上げ、上体おこし(腹筋)、上体そらし(背筋)、腕立て、肩すくめ
RM=repetition maximum(最大反復数)
筋量増加のためには10〜15RMの負荷x3セットx週2〜3回
筋持久力向上のためには20〜30RMの負荷でx3セットx週に2〜3回
p142-
- 防衛体力のトレーニング
特異性の原則=環境ストレスに対する抵抗力は「その環境に身体を曝すこと」が必要
交叉適応=持久力トレーニングで環境ストレスへの抵抗力がある程度高まる
上2つを組み合わせるのが効果的
適応のかかる時間は10日程度
持久力トレーニングで免疫が高まる?
第5章 クライミング
p147-
フリークライマーは指先の筋力がアルパインクライマー・一般人より有意に高い
また全身のさまざまな部位の筋力が発達している
クライマーの筋=細いが強い
筋のエネルギー系
- 無酸素系
- ATP-CP計(CP→C+P+(e))
- 乳酸系(炭水化物→乳酸+(e))
- 有酸素系(炭水化物or脂肪+O2→CO2+H2O+(e))
- ATP-CP系
- 容量小、パワー大、最大筋力、ハイパワー(力xスピード)、瞬発力。クレアチン燐酸(CP)がエネルギー源。すぐに枯渇するが休息によってすばやく回復
- 有酸素系
- パワー小、容量大。ローパワーの持久力。また回復力
- 乳酸系
- ATP-CPと有酸素系の中間。ミドルパワー。エネルギーを生み出す過程で疲労物質の乳酸が発生。炭水化物が枯渇する前に筋が疲労してしまう。自己防衛?。回復には有酸素系のエネルギーが必要。完全に回復するまでには最低でも30分程度
#有酸素系が一番「燃焼」というイメージに近いな
優れたフリークライマーは全身持久力も高い
p192
バリスティック(衝撃的)ストレッチング
勢いをつけるやり方。高度で難しい
PNF(固定受容性神経筋促通法)ストレッチング
より大きな効果。原則として補助者が必要。PNFを熟知したトレーナー
p194 受動的柔軟性と能動的柔軟性
第6章 高所登山
3000m以上は高所
パルスオキシメーター 酸素飽和度(SpO2)
※動脈血酸素飽和度(SaO2)
高度とともにSpO2は下がる
80%で4000m相当=(救急医療的には)集中治療室で酸素治療が必要
50%(7300m相当)で脳細胞に損傷
35%(8500m相当)で死亡
高山病は2500m程度でも重度になることがある
日本人は西洋人に比べて高所に弱い
高所登山能力は個人差のばらつきが非常に大きい
肺水腫は10後半〜20代前半の若い男性に最も起こりやすい(無理がきくから?)
p206
4000mの壁(SpO2 80%を切るぐらい)
P212 コラム
メスナーのVO2maxは48.8mlと高くないが高所でも落ちない?
pp213-214
高所適性は素質が大きい?(胸郭のサイズ、筋繊維組成、DNA型)
高所順化
高所順化は科学的に法則化しにくい=経験法則
- 鋸歯状の順化行動
- 昼高夜低の原則
原真『登山のルネサンス』『ヒマラヤ・サバイバル』
体力(VO2max)と順化とは無関係?
高すぎる高所での順化はかえってマイナス
5300mが定住限界?それ以上だと衰弱が適応を上回る
順化は4000m前後がベスト
期間は3週間。それ以上は変化がない
- 往復型の順化トレーニング
富士山
出発前に1〜2回登っておくだけで効果はある(が、一過性?)
月に2回の富士登山でやや効果が感じられ、3回ではっきり効果が感じられる
低圧低酸素室
常圧低酸素室
p236-
富士山で十分な順化を行えば6000m+の山ならばアルパインスタイルでの登頂は可能(という予想)原
pp238-239
順化だけでは不十分で体力トレーニングも必要(当たり前か)
- 低山
- 〜3000m
- 中山
- 3000〜6000m
- 高山
- 6000m〜
p241
6000m付近にも第二の壁
4000m〜に滞在し、6000mに往復
pp242-
8000m級では
- 4000mでの順化(最低3週間)
- 6000mへの往復順化(3〜4週間、3〜4回程度)
あわせて6〜7週間必要
欧米の登山者の平均値では6000mまでは約2週間、7000mでは3週間以上、8000mでは4〜5週間、エベレスト山頂まで6週間
欧米人の方が高所に強い?
p244-
8000m前半と後半で壁がある?
p246
エベレスト山頂付近では2L/分の酸素で7200m相当、4L/分で6200m相当
6700m以下の高度では酸素の効果は感じられない?
したがって有酸素登頂でも6000m台の高度への順化は必要
p248 コラム
高度7000m以上では肉体的な苦痛を伴う障害より脳・神経系の機能の低下が目立つようになる(判断力・感受性・恐怖心の低下、視力障害、幻覚)
高所技術
p261-
腹式呼吸、歌を歌う
p272
睡眠中はSpO2が低下、高山病が悪化しやすい(SpO2値が30〜50%まで低下)
pp274-275
腹式呼吸によって生理的な滞在高度を下げることができる
pp279-
- 食事
高炭水化物食を食べておくと肺拡散能力が増加、SpO2の上昇、高山病の症状の軽減、体内の二酸化炭素が増える(高所では不足がち)
純炭水化物食は普通食と比べ滞在高度を300〜600m下げる効果(ハウストン)
5000m以上の高度では体重の低下は避けられない
- 水分
高所では1日4Lの水分補給が必要
尿の量が最低でも1.5Lとなるよう水分補給をすべき(ヒマラヤ救助協会)
エベレスト無酸素登頂実験
1985, C.ハウストン
8名の志願者を低酸素室で40日連続して滞在
徐々に気圧を下げエベレストの高度まで登頂するというシミュレーション登山
温度23℃、湿度72〜82%、好きな飲食物、運動、テレビ、ラジオ、読書、電話が可能
8名中2名が5500mと7600mで失神リタイア、下界でのVO2max値に相関なし。登山経験の有無が影響?
のどの渇き、痛み、空咳は快適な室温・湿度でも現れた
高度が7300mを超えると無気力になるが軽い運動をしている方がかえって体調はよくなる
3000mぐらいから睡眠障害、7000mを越えるとさらにひどく眠るときだけ高度を4〜500m下げた
好きなものを食べられたにも関わらず高度が上がるにつれ食欲が減退。全員が体重を落とした
1日のエネルギー摂取量は開始直後で3136kcalだったが「頂上アタック」の頃には1789kcalと42%も低下
被験者の体重は平均で7kg以上も減少。うち1/3は脂肪、残り2/3は除脂肪組織(ほとんどが筋)
全身持久力(VO2max)は3790mで73%、6100mで57%、7450mで44%、8848mで31%まで低下
年齢に置き換えると、下界で20歳とした場合
3790mでは47歳、6100mでは63歳、7450mでは76歳、8848mでは89歳の老人並みになる
頂上の気圧は32%程度なので逆に低酸素環境への適応能力が良いとも言える?
p291-291 筆者の考え
7600m以上の「死の地帯(デス・ゾーン)」(E.ウィス=デュナン)の滞在時間の長さが成否のカギ?
p291 欄外
ヒマラヤでも富士山でも冬の方が気圧が低い(生理的な高度が高い)