成功よりも成長

すっかり寒くなりましたね。来週はいよいよ秋の本命レース・大田原マラソンです。この一週間、しっかり体調管理をしてベストコンディションで臨みたいと思います。

さて、最近改めて田坂広志さんの講演録を聞くようになりました。田坂さんの語り口とその内容が大好きで、数年前はジョギングのときにずっと聞きながら走っていたのですが、最近また壁にぶつかる中で改めて田坂さんのお話を聞きたくなった次第です。
https://www.youtube.com/user/hiroshitasaka

彼がよく言うのが「成功よりも成長」という言葉。人生の目的はある時点で何かを成し遂げることにあるのではなく、死ぬまで成長し続けることだ、とおっしゃるのですが、その通りだな、自分もそういう人生を送りたいなと、現在では自分自身の座右の銘にもなっているわけです。

ところで成長するって何だろう?成長する環境ってどんなものなんだろうと、ここ数週間ずっと考えてきたのですが、僕の結論は次の3つかな、と。

(1)高い目標
(2)志と価値観を同じくする仲間
(3)権限と責任

自分が簡単にこなしまうような仕事ばかり取り組んでいたら伸び城がない。身の丈よりも一回り二回り大きな目標を成し遂げようと苦しみもがくから、自分自身の能力がストレッチされる。
でも人間一人では弱いから、そこにむかって一緒に戦う仲間が僕にはどうしても必要。ただし「仲間」なら誰でもいいわけではなく、志を同じくし、かつ意志決定の基になる原理原則・価値観が同じであることが重要。それが違うとやはり歩む方向性をたがえるときは速くやってくると思う。
そして重要なのが「権限」、つまり自分で考えて自分で決断を下し自分で動くことが許されているか、という事。もちろんそれには結果責任を伴う事なんだけど、その責任を背負う覚悟があるか、という事をも意味する。

つまり自己成長したいなら、この3つがそろっているかどうか、足りなければ確保するのか、環境を変えるのか、を考えなくてはならないな、というのが最近の僕の結論でございます。皆さんのご意見も是非お聞かせくださいな。

【読書日記】トランジション〜人生の転機を活かすために (W.ブリッジズ)

最近は習慣化ならぬ「週刊」化しておるつぶやきでございます(苦笑)。なかなか本を読む時間を見つけるのも大変なほど、まあいうなれば充実した毎日を送っているのですが、先日ビジネスコーチに紹介してもらった本がなかなかおもしろかったので皆さんにもご紹介。

トランジション ――人生の転機を活かすために (フェニックスシリーズ)


人生の転機と呼ばれる時に人は自分自身を変革する必要性に迫られるわけですが、そのことを論理的に解説してくれる本です。簡単に読めるのでご興味があればポチっと(Kindleでも読めます)どうぞ。


新しいことを始めれば当然のことながら壁にぶつかる。元の世界に戻ってその壁を対処しようとするのか、今までのやり方では通用しないことを知って、元の世界を捨てて新しい自分のやり方を模索してその壁に対処するのか、後者がトランジション。誰もがそんなトランジションに直面することはあるんではないでしょうかね。


僕もその一人。自分の人生の目的と、自分自身ができることと、気持ちいいと感じる環境と、一方元の世界を捨てて新しい自分に変化する「トランジション」の必要性と、そんなものをいろいろと考えながらどう一歩を踏み出すか思考中。最近はどうもそんな投稿が多いな。

【好き・嫌い】と【尊敬する・しない】について

昨日はINSEADで会ったビジネスコーチと2カ月ぶりのコーチング・セッションでした。いや〜よかった。自分自身で新たな発見がありましたね。まあ、とても個人的なことだけど備忘録的にシェア。だらだら長文(たぶん過去最長)ですが、備忘録ということでご容赦を。

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INSEADでのリーダーシップ研修を受けた後、明らかに自分のコミュニケーションスタイルが代わりました。アホ相手にすぐキレてたのですが、簡単にはキレなくなった。自分自身を幽体離脱させて、自身のすぐ後ろに配置し、客観的に肉体的自分をコントロールする感じ。感情と思考を別に分けるイメージがつかめると、自分自身のコミュニケーションもコントロールできます。


ところがおとといは久々にキレた。でもよく考えてみると、キレた理由は自身がOver Capacity状態にあること。最近仕事に追いまくられ(このルーティンもおろそかになりがち)、余裕がなかったのがちょっとしたきっかけでキレることにつながった。だから仕事量を事前にコントロールすればキレることもない、ということ。最初から断るか、部下に振るかすればいいわけですな。


正直に告白すると、僕は部下に仕事を振るのが苦手です。自分でやったほうが早いというのもあるけど、おそらく年少期に受けたいじめ経験が基になっていて、仲間外れになったりするのをとても怖がるのがトラウマになるのでしょう。「嫌われる」ことをとても恐れるということがINSEADでのセッションでよくわかりました。


昨日のセッションでは「そもそも【好かれる・嫌われる】ということと、【尊敬される・されない】ということは同じなのか?」という問いからスタートし、結局時間軸の観点で違うものだよね、という発見がありました。好かれる・嫌われるというのは瞬間的な感情だけど、尊敬される・されないというのは長期的なコミュニケーションによって構築される関係そのものであって、それが構築される過程では「好き・嫌いの感情のやり取り」をたくさん経て培われていくものである、ということを再確認したわけです。


だとすれば別にその瞬間嫌われたとしても、それも信頼関係の構築の必須プロセスと位置付ければ別に怖くない。むしろそれを受け止めてコミュニケーションをとって、次につなげるプロセスを経れば信頼関係も構築されやすくなる。


そして信頼関係というのは自分自身のPrincipleをいかに磨き貫くかにも大きく影響を受けるのだろうな、と。そのPrincipleがフェアでぶれない限り、好き・嫌いの感情はあっても、理解が促進されれば信頼につながりやすい、と。


・・・てな感じで、ちょっと気分的に楽になった気がしました。まあ、実行に移す過程でいろいろとまた困難にぶつかるんでしょうけどね。


ということで個人的なお話を読んでいただきありがとうございました。

男の嫉妬

最近ばったばたな毎日でこちらもおろそかになりがちですが、これも自分の重要なルーティンの一つ。どんなに忙しくても、やり続けたいですね(ああ、言っちゃった・・・)。


さて、昨日はある人事コンサルの方とお話しをする機会があったのですが、その方がサポートしている会社が伸び悩んでいるとのこと。原因は創業社長の嫉妬心の強さ。素晴らしいナンバー2が入って、最初は社長の期待通りの活動をするんだけれども、その活躍が目立つようになってくると社長が危機感を感じ、人間関係がうまくいかなくなってナンバー2の方が去っていく・・・そんなパターンの繰り返しのようです。ここ10年ですでに4人目のナンバー2を探しているとか。鷲巣さん、どうですか?と言われたけど、ねぇ。


別にこの会社だけが特別なわけではありません。カリスマティックな創業者社長が率いる会社ではよくみられる光景ですよね。単純にやはり「男の嫉妬」が絡むことが多い。


改めて「男の嫉妬」で調べてみたら、Diamondオンラインがそんな記事を書いてましたね。ただもっと面白かったのが、News Picksでそれについてコメントしている人たちの意見。
https://newspicks.com/news/319307/


人を立てよう、自分の意見は控え目にしよう、もっと気を使おう・・・というのは何か消極的な感じもして、こういうのは嫌いだと思っていたのですが、最近はこういう人にも一生懸命動いてもらうためには、やっぱり彼ら彼女らの気持ちを理解することも大切かな、と思うようにもなりました。ロールプレイングゲームと同じですよね。客観的に自分を見つめれば、そういう事を織り込み済みで活動することもできる・・・のかな?そんな事を思う最近です。

ヤフーもやめたでしょ。「ノマド」「在宅勤務」を禁止する理由(日経Bizアカデミー)

昨日は久々に皇居を3周。足裏に違和感があったので恐る恐るでしたが、最後はダッシュしてました。この調子乗りの性格がケガにつながらなければいいのですがw


さて、最近チームラボの猪子さんの露出が多いですね。そんでまたいいこと言ってはる。今回は賛否両論あると思いますが、在宅勤務に関する見解が面白かったのでシェア。


【ヤフーもやめたでしょ。「ノマド」「在宅勤務」を禁止する理由】
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20141003/418462/


ノマドも在宅勤務も手段であって、目的や意図を達成するために相応しいかどうかで採用するかしないか決める。確かにその通り。でももう一つ重要な要素があると思う。それは企業文化。


結構有名な事例だけど、世界最高の評判もあるデザイン集団IDEOが、よく見るスーパーのショッピングカートをイノベートしたケースを見ても、誰もがアイデアを出し合ってぶつけ合って初めてこのアウトプットが成り立つという事が良くわかる(https://www.youtube.com/watch?v=M66ZU2PCIcM)。


ただそれだけかというとそうでもないような気がする。そもそもこうした仕事のやり方が好きな人間が集まっている、そうした人間によって起業の文化が特徴づけられている。規律を重んじてプロセスを一つ一つ組み立てることが好きな人にとってはIDEOやチームラボのような会社では働けない。なぜならば組織文化と個人の価値観が違うから。


手段は目的によって決まる。もう一つ、目的は企業文化によって決まるとも言えるんじゃないでしょうかね。どうでしょう?

もし起業そのものが目的なら、起業しないほうがいい(日経BPネット)

台風大丈夫でしたか?結構あっという間に過ぎた感じがしますが、今度は別の台風が3連休に向けてやってきているとのこと。気をつけましょう。

今日はこんな記事を見つけました。
【もし起業そのものが目的なら、起業しないほうがいい】
http://www.nikkeibp.co.jp/article/miraigaku/20140926/417241/

はい。経験あり。食っていくレベルの起業(個人商店)くらいなら何とかなるけど、たいして社会にお役に立てない。いざという時に踏ん張りがきかない。恋に恋してなんとやら・・・と同じですね。本質的でない。

別に起業でなくても同じです。志を無理やり探す必要もないと思う。無理やりそれを作って起業する必要もないと思う。確かにきっかけにはなるかもしれないけど、自分の心に正直に、本当に自分の生涯をかけても成し遂げたいものが見えたときに英断すればいいのかな、と思ったりもします。人生には流れがありますからね。そういうことを言えるようになったというのも、ちょっとは大人になったのでしょうかw

企業家社会に向けて

本日は研修で富士宮市に来ています。曇っていて富士山はあまりクリアに見えませんが、それでも朝富士市の街を10キロほどジョグ。気持ちいい朝でした。

さて、3月から欧州系企業の再生案件にファイナンス領域の責任者として関与していますが、やっぱり自分の「できる(Can)」領域はファイナンスだという事を実感。その一方で新しい産業を生み出したり、ゼロからイチを生みだすアントレプレナーシップに対する思い=「やりたい(Will)」領域が強いという事も実感。そのはざまでこれからどうしよう・・・なんて悩むこともあったのですが、その答えのようなものがありました。

それはその名もずばり「Entrepreneurial Finance」。神戸大の怱那先生が積極的に発信していますが、これは一つ自分の極めたい領域になるのかもしれないという予感がしています。
[http://www.b.kobe-u.ac.jp/~kutsuna/entre/vf.html:title=http://www.b.kobe-u.ac.jp/~kutsuna/entre/vf.html
]
怱那先生のスタンスはよりIPOやエグジット先にありきのVC側ですが、もっとアントレプレナー側、つまり非公開、NPO系、想い先行の緩やか成長系企業も含めて創業時のカオス状態の中でファイナンスやコントロールという観点でリードできる領域というのがないのかな、なんてちょっと思ったりしています。これは個人的に研究していきたいですね。なんて個人的見解でした。