いーぐる後藤の新ジャズ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-08-30

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第596回 『ラウズは晩年を聴け!』 8月27日

選曲・解説:林建紀


●The Beginning and the End


01. OUR DELIGHT [2:56] / The Tadd Dameron Sextet

September 26, 1947, NYC. / The Fabulous Fats Navarro Vol.1 (Blue Note)

02. NUTTY [6:58]

October 10, 1988, Bimbo's 365 Club, SF. / Epistrophy (Savoy)


●Befor Monk Quartet (1944-1958)


03. CUBANO CHANT [6:33]

February 25, 1957, Hackensack, NJ. / Taylor's Wailers - Art Taylor (Prestige)

04. KNITTIN' [6:17]

August 29, 1957, NYC. / The Chase Is On (Bethlehem)


●During Monk Quartet (1958-1970)


05. YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS [6:26]

December 21, 1960, NYC. / Yeah! (Epic)

06. SAMBA DE ORFEU [6:15]

November 26, 1962, Engelwood Cliffs, NJ. / Bossa Nova Bacchanal (Blue Note)


●After Monk Quartet (1974-1988)


07. TWO IS ONE - 1st section [7:00]

1974, NYC. / Two Is One (Strata-East)

08. QUEIT PICTURES [4:03]

1976, NYC. / Brazil (Douglas)

09. TRUTH [7:52]

November 18, 1975, NYC. / Duke's Delight - Duke Jordan (SteepleChase)

10. WHEN SUNNY GETS BLUE [5:02]

October 19, 1977, NYC. / Jazzbrothers - Howard McGhee (Jazzcraft)

11. THE CLUCKER [5:01]

October 20, 1977, NYC. / Moment's Notice (Jazzcraft)

12. SOCIAL CALL [5:45]

January 22, 1984, Englewood Cliffs, NJ. / Social Call (Uptown)

13. BOHEMIA AFTER DARK [5:36]

June 6 & 7, 1988, Englewood Cliffs, NJ. / Soul Mates (Uptown)

14. RUBY, MY DEAR [7:48]

Same date, location and album as 02.

※ラウズ名義のアルバムはリーダー名を割愛

2016-08-14

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第595回 『ダニー・ハサウェイ、その表と裏・・・』 8月13日

選曲 高地 明    聞き手 佐藤英輔



1970年に黒人音楽名門アトランティック・レコードからデビューして(69年9月から録音開始)、最後のオリジナル・アルバムとなる73年の『エクステンション・オブ・ア・マン』までの4年をあっという間に駆け抜けたダニー・ハサウェイ。その栄光のアトランティックでの自己活動と並行する形で、あるいはそれ以前にも、プロデューサー、アレンジャー、ソングライター、ピアニストとして多くのシンガー、グループと関わり、ダニーだからこその素晴らしい作品、特にシングル盤のみで発売された逸品が数多く存在する。

そんな普段語れることの少ないもう一つの活動を通して、ダニーのまた新たな魅力を探り、楽しみたい。

1. Donny Hathaway : Little Ghetto Boy

(Atco 45-6880) 3:29

まずはダニー・ハサウェイを敢えて一曲選びたい。代表アルバムに挙げられることの多い1971年録音『ライヴ』のB面冒頭曲を。そのアルバムとは臨場感(会場ノイズ)が異なる別ミックスのシングル盤ヴァージョンで。

[ダニーがこだわったファンク・ビート]

2. Albertina Walker & the Caravans : Love One Another (Caritas 71B618) 3:00

1971年。地元シカゴの超大物女性ゴスペル・シンガーであるアルバティナ・ウォーカーのために書いた、ソリッドなビートが効いたゴスペルファンク作品。バンド・リーダーとしてアレンジとキーボード担当。

3. Voices Of East Harlem: Oxford Town

(Elektra EKM-45753) 2:56

1971年ボブ・ディランが63年にアルバム『フリーホィーリン』で発表した、ミシシッピ州オックスフォードにある州立大学での黒人学生入学拒否を問題にしたプロテト・ソング。それを若き世代に伝えるべく、ニューヨークのイーストハーレムの黒人少年少女合唱隊をファンク・ビートで煽って立ち上がらせた。

4. The Kats : Under The Covers (E&C 7717) 2:58

1969年シカゴジャズ/R&Bベーシストであるクリーヴラド・イートンがリーダーとなるグループ、ザ・キャッツの高速ファンク。アレンジとピアノで参加。

5. The Soulful Strings : Zambezi (Cadet 5654) 3:00

1969年シカゴの名門黒人音楽レーベルチェスレコードの名物企画だったストリングスファンキー・ビートを融合させたザ・ソウルフル・ストリングス。その音楽監督であり、有名ベーシストでもあったリチャード・エヴァンスと組んで作った、録音(1969/7/8)の直前のヒットであるニューオーリンズミーターズの「シッシー・ストラット」を無断拝借したファンク・ナンバー。

6. Bros. In Co-op :Listen Here (Bunky 7765) 2:45

1969年ジャズ巨匠エディ・ハリスの有名曲をアレンジ、変態バグ・パイプ・ファンクでかなり異常。


[地元シカゴソウル・シーンでの活動 男性編]

7. The Impressions : You'll Be Always Mine

(Curtom 1946) 2:40  

1969年。ダニーがプロの音楽家として活動を始めたシカゴで、その最初期に出合った一番の大物がカーティス・メイフィールド。そのカーティスが主宰するカートム・レコードでのアレンジャーとピアニストとしての仕事の一つが本作で、ダニー特有のアコースティック・ピアノの美しい響きもバッチリ。

8. Syl Johnson : Thank You Baby (Twinight 144) 2:35

1971年シカゴでの活動でもう一人の大物シンガー、プロデューサーであるシル・ジョンスンとの共同作業も重要だ。やはりアレンジャー、ピアニストとして関わったが、この二人の個性の相性は抜群で、シカゴソウルの傑作をいくつか生み出した。イントロのエレピの音からして、ダニーの持ち味全開。

9. Duponts : Always Be My Baby (Atco 45-6854) 2:30

1971年。ダニーが手掛けた男性グループは他にもあり(ユニフィックス、センター・ステージ等)、人気曲も多いが、メロディ自体がダニー節そのものとなる本作を挙げたい。プロデュースとアレンジ、作曲、ピアノを担当。ダニー自身も相当気に入っていたようで、人気シンガーのガーランド・グリーン版もシル・ジョンスンとのコンビで制作している。

10. Maurice Jackson : Lucky Fellow

(Candle Lite CR1938 / Lakeside LS-3101) 3:05

ここからの3曲は、シカゴのライター仲間によるヴォーカル作品を。

1971年。まずは人気ヴォーカル・グループ、インディペンデンツでも活動したモーリス・ジャクスンの本作にアレンジャーとして関わり、名作とした。本作のアレンジと女声コーラスはダニーの人気曲1973年「ラヴ・ラヴ・ラヴ」の原型ともなるものだ。

11. Gerald Dickerson : Heaven And Earth 

(United Artists UA-XW183) 2:48

1973年シカゴのクリエイションズというヴォーカル・グループの一員でもあったライターで、上記「ラッキー・フェロー」の作者でもあったジェラルド・ディッカースン。ダニーはアレンジとピアノを担当。ここでも女性コーラスが特徴的だ。

12. Emmett Garner, Jr. : Check Out What You've Got (Maxwell L-802) 3:10

1970年。上記「ラッキー・フェロー」のプロデューサーでもあったエミット・ガーナー。ダニーにしては珍しくモータウンも意識したダイナミックなサウンド展開のアレンジ。


[聴き比べ ダニー自ら作った2つのヴァージョン]

13. Woody Herman : Flying Easy

(from album "Heavy Exposure" Cadet 835) 3:10

1969年。白人クラリネット奏者、楽団リーダーとして名高いウッディ・ハーマンだが、黒人音楽名門チェスレコードでもアルバムを作っていた。本作はダニーの73年発表名盤『エクステンション・オブ・ア・マン』に収録された軽やかにスウィングする名曲として知られているが、元々はインスト・ナンバーとしてこのアルバムのために書き下ろしている。

14. Donny Hathaway : Flying Easy

(from album "Extension Of A Man") 3:11

15. Albertina Walker and the Caravans :

Mama Said Thank You (Caritas 71B618) 3:50

1971年。本日2曲目のシングル盤A面となる、ゴスペルアルバティナ・ウォーカー作品。ダニー自身のバンドがバックを請け負い、まるでアトランティックでのダニーのサウンドそのものだが、もともとは次に聞いていただくダニーのデビュー録音楽曲でもあった。

16. June & Donnie : I Thank You Baby

(Curtom CR 1935) 2:38

1969年。女性シンガー、ジューン・コンクェストとのデュエット作品で、ロバータ・フラックとの男女デュエットでも人気があったダニー、その原点ともなる?

17. King Curtis : Patty Cake (Atco 45-6720) 2:45

1969年。かつてリー・リトナーも取り上げてフュージョンの世界でも知られるスペイシーなスウィング感あるダニーのインスト名作「ヴァルデズ・イン・ザ・カントリー」だが、その原型となるのがダニーをアトランティックに誘ったニューヨークの大物キング・カーティスのこのシングル盤だった。ダニーはピアニストとしても参加し、ソロ・パートも与えられた。他のメンバーも、コーネル・デュプリーら、ダニーのアトランティック仲間だ。なお、5曲目の「Zembei」が収録されたソウルフル・ストリングスアルバムでも「ヴァルデズ・イン・ザ・カントリー」が演奏され、それはこのキング・カーティス作品よりも録音が一カ月程早いが、ここではダニーのアトランティック初セッション作品として本作を推す。

18. Donny Hathaway : Valdez In The Country

(from album "Extension Of A Man") 3:32

19. Roebuck "Pop" Staples : Tryin' Time

(Stax STA-0064)

1970年3月。この曲はもともとダニーがロバータ・フラックの69年デビュー・アルバム『ファースト・テイク』の収録曲としてダニーが書いたものだが、それをステイプル・シンガーズの長老ポップ・ステイプルズがダウンホームなブルース・ナンバーとしてスタックスで取り上げた。ダニー自らピアノで参加。

20. Donny Hathaway : Tryin' Times 3:10

(from album "Everything is Everything")

1970年5月。本作にはBooker T & The MG'sの名ドラマー、アル・ジャクスンが参加し、ダニーの作品の中でも最も重々しくブルースの匂いが充満する。


[ロバータ・フラックを差し置いて愛した女性シンガー/グループ]

21. Carla Thomas : Living In The City

(Stax STA-0061) 2:37

1970年メンフィスソウルの初代女王カーラ・トーマスが意外にもダニーのニューヨーク・サウンドと出合っている。聴き比べでかけたポップ・ステイプルズの作品と同時期に録音されたもので、ダニーはプロデュースだけでなく、ピアノとバック・コーラスでも参加。

22. Betty Everett : Why Are You Leaving Me

(Fantasy 652) 3:30

1971年シカゴを本拠地として活動した人気女性シンガー、ベティ・エヴェレット。64年名門VJレコードでの「シュープシュープ・ソング」のR&Bチャート6位、ポップ・チャート13位のヒットが有名だが、ここではダニーのアレンジとエレピで素晴らしく可憐でディープなソウル・バラードを披露。作者となる大物男性シンガー、ジェリー・バトラーのヴァージョンも同年にダニーのまったく別の味わいのアレンジで発表されている。

23. Patti Drew : I'm Calling 

(Capitol P-2989) 3:17

1971年。キャピトル・レコードでポップ・ジャズ系の4枚のLPを出している、やはりシカゴでダニーと交流を持っていた女性シンガー。本作はダニーが関わったシングル盤作品全3曲の一つで、アレンジとピアノで参加、上質なジャンプ・ナンバーに仕上げた。

24. Josephine Taylor : I've Made Up My Mind

(Twinight 122) 2:54

1969年。8曲目でシカゴソウルのシル・ジョンスンとの作品を聞いていただいたが、そのシルがプロデュースし、ダニーがアレンジとピアノを担当したもので、これもシカゴ女性ソウル傑作として名高い。

25. The Oncoming Times : What Is Life Without Love 

1969年シェリル・スウォープという女性シンガーを中心する女性ヴォーカル・トリオで、デトロイトでの録音。ストリングスが華麗なダニーのアレンジで、すこぶるキュートなガール・グループ作品が誕生した。もちろん、ピアノも。


[ダニーのブルース]

26. Freddie King : Yonder Wall

(Cotillion 44058) 3:20

1970年モダンブルース最高峰の一人となるフレディ・キングがキング・カーティスのプロデュースで発表したアルバムからのシングル・カット。このブルース・スタンダードはアップテンポで歌われることが殆どだが、ここではダニーによるぐっとスローなアレンジで、より重厚さが増したものとなった。ホーン・アレンジも、通常のブルースとは感覚が違い、独創性あるもので実に新鮮。ビートの要となるベースはジェリー・ジェモット。

27. Little Milton : Somebody's Changin' My Sweet Baby's Mind (Checker 1231) 2:55

1970年。やはりモダンブルース巨人となるリトル・

ミルトンシカゴチェスレコードからダニーのアレンジとピアノで発表した傑作。もともとダイナミックな

歌いぶりで人気を誇ったミルトンだが、これだけストリングスが豪快に使われたら、ミルトンも乗りまくるしかない、そんな素晴らしい出来栄えとなった。

28. Betty Wilson : Anything To Please My Man

(Dayco 2109) 2:58

1969年。ダニーが通ったハワード大学があるワシントンDCレーベルからの女性R&Bシンガー、ベティウィルスン作品。彼女は決してブルースばかりを歌ったわけではないが、これはダニーが初めて手掛けたブルースという貴重な記録として聴きたい。


[ダニーの粋と志] 

29. Donny Hathaway : Bossa Nova (Atco 45-6899) 1:47

1972年に公開された、ニューヨークのハーレムを舞台としたドタバタ・アクション映画『カム・バック・チャールストン・ブルー』のサントラアルバムからのシングル・カットで、二分に満たない小品だが、涼を感じさせる極上のインストとして、お聞き下さい。

30. Donny Hathaway : Put Your Hand In the Hand

(from album "Donny Hathaway") 3:42

 ダニーの個性ある取組みであった、ポップスやロック作品をダニーだからこその解釈でブラック・ミュージックとしたこと、その好例だ。カナダ出身の女性シンガー、アン・マレーがヒットさせたポップなカントリー・ゴスペルを、美しく高揚するブラック・ゴスペルで聞かせたこれを。71年のセカンド・アルバム『ダニー・ハサウェイ』の最終曲であり、シングル・カットもされた。最後に盟友コーネル・デュプリーのギターが我慢出来ずにクワイアに割って入る!

2016-08-13 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

8月6日(土曜日)

既に定評のある小針さんのサミー・ディヴィス・ジュニア特集、事前の予想通りたいへん素晴らしくまた、サミー・デイヴィスに対しての認識を新たにしただけでなく、いろいろと思うところがあった。ともあれ、メモ的に書き連ねてみよう。

まずわかったのは、万能エンターティナーのイメージが強いサミーもまた、シナトラ一家のメンバーらしく「ジャズ畑出身」ということ。これは冒頭にかかった初期の録音で明瞭にわかる。それにしても、ここまでビリー・エクスタインそっくりとは!

ご存知のように、ビリー・エクスタインはパーカー、ガレスピーを擁した歴史的バップ・バンドのリーダー兼歌手。つまりサミーは黒人ジャズ・ヴォーカルの主流、バップ・ヴォーカルの系譜を継いでいるのだ。これはちょっと意外な発見だった。しかしこうした出自がわかるといろいろと見えてくるところがあるものだ。そういう意味で小針さんのこうした講演の進め方はほんとうに親切かつ的確。

次いで彼の「物真似芸」が凄まじい。ふつう「歌い方」までは真似られても、「声質」までコピーするのは至難。しかしサミーはそこまでやっている。思うに彼は、物凄く耳がいいのだろう。そしてそのずば抜けた「耳」で聴き取った他の歌手、役者たちの声の特徴を、的確に再現できる卓越した歌唱・発声テクニックをもっているのだ。

そしてそれ以上に感心したのは、ふつうこうした「巧い歌い手」は得てして「巧いだけ」になりがち。しかしサミーはちゃんとそれを「自分の芸」として聴かせている。「芸」といえば、サミーはシナトラはじめ多くの先輩歌手たちと違い、生まれながらの芸人。それは幼少のころから芸人一家に育ったという環境が大きい。

そうした優れた資質を持ったサミーは、次第にジャズヴォーカリストからポピュラー・シンガーへの道を歩みだすのだが、その過程で見えてきたことがある。一般ジャズはシリアス、あるいは自己表現。他方ポップスはエンターテインメントであるからファン優先という見方がある。もちろんその通りなのだけど、サミーを見ていると「ファン第一」でもちゃんと自己表現をしている。

つまり彼はどんなにファンを楽しませても、「媚び」たり「迎合」したりしているわけではなく、鍛え抜かれた「芸の力」で移り気な聴衆・観客の心を掴んでいるのだ。これは凄い。


ところで、今まで小針さんにずいぶんと講演をお願いしてきたけれど、これらはほんとうに私にとって血となり肉となっている。と言うのも、小針さんの音楽的守備範囲・興味の中心は私とは微妙に違うから。

さきほどジャズとポップスの対比で、シリアス〜エンターテインメントという二つの軸を提示したけれど、私はパーカーでジャズ開眼したせいもあって、どちらかというとシリアス派。他方、小針さんはその粋で洒脱な気質もあってアメリカン・ショー・ビジネスの世界に詳しく、エンターティナー系の歌手がお好き。

私はけっこう戦略的なところがあって、自分と同質の発想の方々にはさほど講演などはお願いしない。自分とは違った視点・価値観・感受性をお持ちの方々にこそ、いろいろと教えてもらうことがあると考えるタイプ。実際、ここ数年小針さんの講演を聴いて眼からウロコ体験はいくらでもあった。具体的に言えば、アメリカジャズ・シーンは私たちが思い描くほどジャズとポピュラーの整然とした区別は無く、両者は互いに深く影響しあっていることを、「文字面」ではなく「実感」として身に付けたことは非常に大きい。

今回の講演に即して言えば、サミーの歌の巧さはもちろん以前から知っていたし、また実際好きでもあった。しかし、今回の小針さんのかゆいところに手が届くような具体的解説によって、ほんとうにサミーの凄みがわかったと同時に、サミーのことが今まで以上に好きになったのである。それと同時に、アメリカのショービズの世界の懐の深さをいやというほど見せ付けられもした。これは後半に紹介していただいた貴重な映像の力によるところが大きい。

というわけで既に次回小針さん講演は決まっています。10月15日(土曜日)に、『ポーギー&ベス、聴き比べ』ということで、さまざまなポーギー&ベスの演奏・歌唱を聴き比べてみようという楽しいイヴェントです。みなさまぜひお越しください!

2016-07-31

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● 第594回 8月6日 (土曜日) 午後3時30分より 参加費 600円+飲食代

『サミー・デイヴィス・ジュニア特集

「Yes, I Can」はい、私にはできます。

これは20世紀を代表するエンターテイナー、サミー・デイヴィス・ジュニアの言葉であり、彼の2冊ある自伝の1冊目のタイトルでもある。

歌やダンスはもちろん、ブロードウェイ・ミューカルの主役を務め、映画スターであり、トランペットを吹き、ドラムスを叩き、声帯模写が巧みで、ジャズを歌わせても超一流。

こうした万能の才能は不屈の芸人根性から生まれた。

幼時から父と叔父とともにステージを踏み、ついには世界的なエンターテイナーとなったが、

知名度が上がれば上がるほど周囲の嫉妬を買い、白人美人女優との結婚問題は人種差別主義者の格好の標的となっていく。

このような劇的な人生の中で彼が培ってきたのが、どの分野においても超一流になるという負けじ魂だった。

連続講演では、彼のショウマンとしてのパフォーマンスをCDやDVDで堪能していただくとともに、彼がジャズヴォーカリストとしての優れた側面にも触れていきたい。

解説 小針俊郎


●第595回 8月13日(土曜日) 午後3時30分より 参加費1000円+飲食代

ダニー・ハサウェイ、その表と裏……』

 アフリカン・アメリカンを取り巻く環境が大きく揺れていた時期、あまりに大きなものを残したニュー・ソウルの巨星がダニー・ハサウェイだ。まずハサウェイというと、1970年代上半期にアトランティックからリリースしたリーダー・アルバム諸作を皆思い浮かべるだろう。だが、シカゴネイティヴたるハサウェイにはまた別の顔があり、彼は意外な所で曲を提供し、アレンジを担当、そしてピアノキーボードを弾き、その殆どがシングル盤のみで発表されていた。そんな彼の隠れた部分にも着目、長年にわたりハサウェイの表と裏にリサーチをかけているのが、黒人音楽愛好家の高地明。ブルース・インターアションズ/P-ヴァインのコファウンダーにして、ザ・ブルース/ブラック・ミュージック・リヴュー誌の編集長でもあった彼の無尽蔵の蓄積とともに、ハサウェイのブラック・ホールが今開かれる。

聞き手:佐藤英輔  解説 高地 明


●NEW ARRIVALS”Vol.31 8月24日(水曜日)

20:00〜22:00

【スナーキー・パピー・フェスティヴァル・アット・いーぐる】

今回の新譜紹介特集は、先日来日して素晴らしいステージを見せてくれたスナーキー・パピーとその仲間達のアルバムを中心にご紹介いたします。

《予約不要、ノーチャージ、飲食代金のみでお気軽にご参加いただけます》

ユニバーサルジャズディスクユニオンの共同主催による、新譜紹介イヴェント。毎回話題の新作をていねいな解説付きでゆっくりとご試聴いただけます。お気に入りのアルバムをその場で購入することも出来ます。ジャズシーンの動向がいち早く知れる話題のイヴェントで、私も大いに参考にさせていただいてます。みなさま、ぜひお気軽にご参加ください。

なお、試聴中はお静かにお聴きくださりますよう、お願いいたしておりますので、その旨ご配慮ください。

● 第596回 8月27日 (土曜日) 午後3時30分より 参加費600円+飲食代

『チャーリー・ラウズ特集

いつもセロニアス・モンクのサイドマンとして紹介されるチャーリー・ラウズですが、彼には独自のテナーマンとしての魅力があります。「アルバム全部聴き」で知られた林さんが、果たしてどういう切り口でラウズの魅力を「再発見」してくれるか、大いに楽しみです。

                               解説 林 建紀

2016-07-30

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第592回   7月23日

「死とエロスの音楽」 横断的クラシック講座 第5回

解説 林田直樹


ポリフォニー(多声音楽)の美

グレゴリオ聖歌:イントロイトゥス

パレストリーナレクイエム 〜キリエ

シャンティクリア

(Teldec/Werner)


※放蕩のあとの敬虔

●リスト:アヴェ・ヴェルム・コルプス(めでたし、まことの御身体)

ニコール・コルティ指揮 ノートルダム・ド・パリ聖歌隊

(Saphir)


※闇を見つめるピアノ

●リスト:悲しみのゴンドラS.200

ピエール=ロラン・エマールピアノ

(Deutsche Grammophon)


※心洗われる大聖堂の響き

フォーレレクイエム 〜入祭唱

アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団 エリーザベト・ブラッスール合唱団 アンリエット・ピュイグ=ロジェ(オルガン

(Werner)


※水底の美女

ベルリオーズ:オフェリアの死

チェチーリア・バルトリメゾソプラノ) チョン・ミョンフンピアノ

(Decca)


※身近な人の死を思う

モーツァルトピアノソナタ第8番イ短調K.310

ディヌ・リパッティピアノ

(Werner)



※浮気した美人妻を殺した前衛作曲家

●ジェズアルド:マドリガーレ集第5巻 〜情けを、と泣きながら叫んでも

ラ・ヴェネクシアーナ

(Glossa)


※いけにえの儀式

ストラヴィンスキーバレエ音楽春の祭典」〜第2部「いけにえ」

サー・サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィル


中世神秘主義聖母信仰

●タヴナー:神のみ母への賛歌

ポール・マクリーシュ指揮 ガブリエリ・コンソート

(Deutsche Grammophon)


※忘我の祈り

ヴェルディレクイエム 〜我を赦し給え

アンジェラ・ゲオルギューソプラノ) ダニエラ・バルチェローナ(メゾ・ソプラノ) ロベルト・アラーニャテノール) クラウディオ・アバド指揮 ベルリン・フィル スウェーデン放送合唱団 エリック・エリクソン室内合唱団 他

(旧EMI


※神秘のエクスタシー

スクリャービン:2つの小品op.57(あこがれ/舞い踊る愛撫)、アルバムの一葉op.58、2つの詩曲op.63(仮面/不思議)

ウラディーミル・アシュケナージピアノ

(Decca)


※官能の極致

ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 〜前奏曲と愛の死

ジェシー・ノーマンソプラノ) ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィル

(Deutsche Grammophon)