●NEW ARRIVALS”Vol.27 4月6日(水曜日)
20:00〜22:00

* 今年から新譜特集は「テーマ」をもうけることといたしました。今回は『復刻盤 or 未発表盤』です。ユニオンさんは話題のビル・エヴァンスMPS盤だそうです。ユニバーサルさんは何かな? 乞ご期待!

《予約不要、ノーチャージ、飲食代金のみでお気軽にご参加いただけます》

ユニバーサルジャズとディスクユニオンの共同主催による、新譜紹介イヴェント。毎回話題の新作をていねいな解説付きでゆっくりとご試聴いただけます。お気に入りのアルバムをその場で購入することも出来ます。ジャズシーンの動向がいち早く知れる話題のイヴェントで、私も大いに参考にさせていただいてます。みなさま、ぜひお気軽にご参加ください。

なお、試聴中はお静かにお聴きくださりますよう、お願いいたしておりますので、その旨ご配慮ください。




● 第586回 4月9日 (土曜日) 午後3時30分より 参加費600円+飲食代
『Song Stylist Anita O’Day』〜初代ケントン・ガールズ、アニタはケントン嫌い

 白人女性ジャズ・ヴォーカルの最高峰アニタ・オデイ(1919年~2006年)は「スウィング」と「当意即妙のアドリブ」の人。ビリー・ホリデイエラ・フィッツジェラルドにもひけをとらない名手にして強烈な存在感の持ち主だった。
 彼女は1941年に名ドラマー、ジーン・クルーパに見いだされ楽団専属歌手としてたちまち人気ものになる。43年に不幸な事件によりクルーパ楽団は解散するが、アニタはウディー・ハーマン楽団を経て44年にスタン・ケントン楽団に引き抜かれる。これによって彼女は初代ケントン・ガールとなるが、彼女の耳はケントン楽団の欠点、すなわちスウィングの欠如を聴き取り数か月で退団、再結成されたクルーパ楽団に舞い戻っている。抜群のリズム感を持つアニタには、プログレッシヴ・ジャズの雄ケントンも生真面目なだけのつまらないバンドに見えたのである。
 華々しいデビュー期を過ぎて、アニタは40年代後半にはマリファナ所持による実刑判決をうけるなど不調期が続くが、51年にはノーマン・グランツによってレコーディング機会にも恵まれ、ビリー・メイ等一流のアレンジャー、オスカー・ピーターソン等一流のプレイヤーと共演、エラ、サラ、カーメンそしてアニタと並び称せられるヴォーカルの女王となっていく。
 講演では彼女のクルーパ時代、ケントン時代の録音から始めて絶頂期のヴァーヴ時代の名演をたっぷりと聴いていく。
 映像はクルーパ時代のロイ・エルドリッジと共演「Let Me Off in Uptown」等。58年ニューポート・フェスティヴァル『真夏の夜のジャズ』から「スウィート・ジョージア・ブラウン」。この他ヨーロッパや日本ツアー中に残された記録をご覧いただく。(小針俊郎)


                               解説 小針俊郎



● 第587回 4月16日 (土曜日) 午後3時30分より 参加費600円+飲食代
イスラームの音楽特集」第2回目

昨年8月の「イスラームの音楽」の続篇ですが、今回もどちらかというと「イスラーム圏」の音楽という切口で、いろいろな地域、スタイルの音楽を聴きたいとおもいます。イスラーム圏というのも、ムスリムが人口の大多数である地域ぐらいのゆるいものです。キリスト教圏の音楽といってもクリスチャンだけが作ったり演ったりしたわけではありませんし、イスラームも同様で、前回もムスリム以外のミュージシャンがいました。

前回、あえて外した音源も入れるつもりです。前回はアシュマハーンでしたから、今回はウンム・クルスームですね。1曲6時間以上のヌゥバも何らかの形で入れます。それとヌスラト・ファテ・アリ・ハーン。この方面のぼくの原点はなんといってもかれなんで、トリを勤めていただく予定です。ヌスラトは基本的に長いものほど良いので、かける予定の音源は30分近いです。もっともその時間の長さはおそらく意識されないでありましょう。

イスラーム」という呼称にエキゾティックな響きがあることは確かです。音楽による世界旅行の一環ぐらいで聴いていただければと願います。


                          解説 おおしまゆたか



● 第588回 4月23日 (土曜日) 午後3時30分より 
《参加費無料 飲食代金のみでご参加いただけます》

「ジャズ100年・パート3」〜『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』創刊記念イヴェント

現在好評刊行中の『ジャズの巨人』に続き、「ジャズ100年シリーズ」第3弾として、4月19日より新たに隔週刊 CDつきマガジン『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』全26巻が小学館より刊行されます。監修は引き続き後藤雅洋が担当いたします。内容は「エラ・サラ・カーメン」と称された3大黒人女性ヴォーカリストはじめ、男女、黒人白人、そしてヴォーカル・グループなど、ジャズ・ヴォーカルの全分野を網羅した豪華なラインアップです。今回は創刊を記念してシリーズ内容のご紹介をいたします。予約の必要は無く、飲食代金のみで気軽にご参加いただけます。小学館よりプレゼントあり。ヴォーカルファンのみなさまぜひご参加ください。

                 聴き手 池上信次   解説 後藤雅洋 




●第589回 4月30日 (土曜日) 午後3時30分より
『声の響きのもたらす魔力』 横断的クラシック講座 第4回

オペラ、歌曲、宗教曲から前衛までめぐりつつ、20世紀の名歌手たちの強烈な声の個性も体験していただこうと思います。ジャズ・ヴォーカルとの違いについても考察いたします。

                            解説 林田直樹