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2009-06-28-Sun

綾波レイに関する報告書:破

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破ネタバレを含みますが、基本的に綾波レイの話だけです。
アスカについては何も書かないつもりなのですが、「破」の感想としてアスカにふれないのは何となく申し訳ないので、きっちり書かれているたまごまごさんのエントリーをぜひとも読んでください(^^)




新世紀エヴァンゲリオンという作品をぼくは面白いものとして楽しんだのは間違いないのですが、ぼくがその「旧作のエヴァ」について多少面白くないと感じているのは、6話まであれだけていねいに綾波レイというキャラクターを描いていたのに、話が進むにつれてどんどん彼女の描かれかたが雑になっていったことだった。


作品そのものも20話が実質的最終回だったと感じた。それは、20話の出来の良さもそうだけど、21話以降は何となく惰性で作ってるんだみたいに感じてしまったからだ。シンジ綾波の行方もEOE*1にて確かに最後まで描かれていた。だから特に問題はないはずだと、頭では考えていた。
だけど、旧作での彼女は、人類補完計画における重要部品のような扱いでもあった。それが面白くないといってしまうとエヴァ全否定になってしまうので、面白くないとは考えないことにしよう。とりあえず、ぼくはそういう考えで自分を無理やり納得させていた。だけど、彼女に恋してしまったぼくの感情は、それを決して許していなかった。


本編に描かれたものがすべてだろうし、ぼくはエヴァという作品が大好きだから、そういう批判はしてはいけないと、考えていた。


ぼくが綾波のどんなところが好きなのかは、前に書いた。
綾波レイに関する報告書2008 - activeエレン
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6話までを見て綾波を好きになったぼくには、それ以降の彼女の描かれかたに不満があった。正確には、綾波レイの魅力を成立させるために絶対に必要な、本来なら描かれるべき描写が省かれていて、すべてが描かれていないのではないのか?のように感じていた。
萌えとは足りない情報を補完する熱意がそうさせるという論もありますが、それにしたってあまりにも足りなすぎる)
ぼくが好きになった綾波は、もしかするとぼくだけの妄想だから、そんなものはどこにもないのだろうかと、ぼくは悩んでいた。けど、綾波レイキャラクターデザインを行った貞本義行の手によって描かれる漫画版エヴァのなかの綾波は、ぼくにとって実に魅力的に描かれていた。ただ単に可愛らしい(本編のアニメよりも可愛い印象が強いなあとぼくは感じた)というだけでなく、ひとりの14歳の少女としてのリアリティが感じられた。
エヴァ監督庵野秀明の「綾波に興味ない」といった発言、そして貞本自身は彼女に思い入れが強いという発言をしていた。そうなると、かつてどこにもいないとされた、ぼくにとっての本当の本物の綾波レイは、貞本の描く漫画のなかにあるのだと、感じた。


そして10年。ヱヴァンゲリヲン新劇場版では、人物の描写の奥行きが旧作よりもはるかに深いものになっている。


きのう公開された「破」での綾波は、恋の意味もわからずに思いをめぐらす少女のようなふるまいをみせている。シンジのために料理を作ろうと慣れない包丁で指を切ったりする。父親と仲良くして欲しいと願う。シンジと「ぽかぽかしたい」と想う。そんなふうに、旧作ではわかりづらかった、彼女のシンジに対する好意が、ここでは、はっきりと描かれている。彼女はそれを、自分言葉で吐き出している。


ヱヴァンゲリヲン新劇場版での綾波レイは、貞本の描くようなリアリティを見事に獲得している。
だからぼくは、何者から奪われていた、ほんとうの綾波レイを「取り返し」たことになる。


でも、おそらく今後の展開によっては(旧作にならうのならば)いつ彼女に悲劇が訪れるかもしれない。*2


綾波を取り込んだ使徒に、シンジが「綾波を返せ!!」と叫ぶ。それは、10年かかってようやくぼくのもとに戻ってきた彼女をまた失いたくないんだという、彼女にこの想いが届くようにと願う、ぼく自身の魂の叫びでもあったのだ。





どんだけ綾波のことが好きなんだよ!って話ですよ(^^;)





シンジが「綾波を返せ!!」と叫んだのは、ぼくが庵野監督に言いたかったこと(EOEの綾波に激しく不満だった)でもあったので、それでオールOKになった。
今回の「破」で、綾波キャラが変わってしまって残念みたいな意見をみました。確かに、クール一辺倒な感じじゃなくて、「ぽかぽかしたい」発言に代表されるような、それって萌え萌え二次創作じゃないのか?のような疑問も、わからなくはない。でも、これはつまり、作品のわかりやすさを優先した結果なのだとぼくは感じた。ぼくは正直、もっともっと彼女のことがわかりたいし、もっともっと彼女に恋をしたいんです。そういう「破」の彼女のふるまいをみて可愛いと感じたから、ぼくは、それを受け入れる。ぶっちゃけ、これまでがあまりにもわかりづらかったのです。
あと、シンジのために料理を覚えようとする綾波とか、そこら辺が「キャラ変わりすぎ」なんだろうけど、それがぼくはどういうわけか気にならなかった。確かに驚きはしたけど、推しメンの意外な一面を見て嬉しい、みたいな感じかなあ?

*1:旧作の真の最終回とされる映画「ジ・エンド・オブ・エヴァンゲリオン

*2:実際「破」のラストだって「序」みたいに「綾波助かった!やったー!」みたいなハッピーなものではなく、生きてるか死んでるかわからない状態なのである。

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