妹系ライトノベルをまとめてみた

最近やたらと妹系ライトノベルを見かけるので目についたものを片っ端から読んでまとめてみた。
昨今の妹ものブーム以前にも妹キャラというのは存在していた。しかしそれらの妹キャラというのは恋愛対象として扱われることが多かった。要するに「特に頑張って出会いを作らなくても最初から仲良く出来る女性。しかも最初から好感度MAX」という位置づけ。これはリアル妹のいる身としては「えっ。何言っちゃってるんですか。妹萌えとかあるわけないじゃないですか」という感じで今ひとつ良さがわからなかった。
なので妹系の作品は敬遠していたのだが、うっかり俺妹を読んでみたら意外に面白かった。というより妹ものというのは実は高度なギャグ系ライトノベルのことなんじゃないかと思えてきた。これはとんだ食わず嫌い。評価を改めなければ。というわけで妹系ラノベを読み耽った次第。以下に読んだ作品をメモしていくよ!


1. 俺の妹がこんなに可愛いわけがない(電撃文庫)
大御所電撃文庫より。おそらく最も有名なのがこれ。通称俺妹。上述の「かわいい妹」感を覆すような暴君系妹を主役に据えるという快挙を成し遂げた名作。実際に妹がいるひとは「まあ妹はこんな感じですよね」と思わず納得したはず。いつ妹がデレるのかと思いきや先に兄が妹にデレるという何だそりゃ!な作品でした。また本作はアニメ化して一気に知名度があがった。それはいいのだがアニメから入った人から桐乃かわいくないとか色々言われていたのが印象的。アニメ版桐乃は小説よりも丸い性格なので、正直リアル妹に比べたら何倍もかわいいと思うよ?


2. この中に1人、妹がいる!(MF文庫J)
最近じわじわと存在感を増すMF文庫Jから。ベースはハーレム系作品。ただし女性キャラの中に実は生き別れの妹がいて主人公はそれが誰だかわからない。うっかり妹と結ばれちゃったら終了。という若干推理要素のようなものもある一風変わった作品。毎回妹の正体が判明したとおもったら新妹登場な展開なので、これどうとでも結論作れるじゃんという気がしている。強引な推理展開が気にならなければ楽しめる。


3. お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ (MF文庫J)
MF文庫Jからは2作目。2匹目のどじょうゲットに意欲的ですね!本作の妹キャラはなかなか突き抜けていて「ブラコンは個性」など謎発言を繰り返すおもしろい子。なのだが実はお兄ちゃんがそれに輪をかけておかしいキャラという「右からの攻撃が激しいから右の防御を固めていたら、左からクリティカルヒットを食らっちまったぜ!」とかそういう感じの作品。


4. 女子モテな妹と受難な俺(ガガガ文庫)
ちょっとマイナーなガガガ文庫。書店でも入荷数が少ないのでうっかりすると買い逃す。作者の夏緑氏は理系の方なので登場人物の性格が私の周りにいる人々に似ていたりしてちょっと面白かった。妹の性格が良くて常識があって美少女で、と正統派な妹作品。と思わせておいて「これだけのスーパー妹ならモテモテ。でも男にモテモテだと面白くない。なら女子モテにしよう。つまり百合!」というかなりおかしな論理の飛躍によっておかしなことになったのが本作。あとお兄ちゃんは何故か仏像萌えで妹に興味なかったり。なんだこれ。やはり妹ものは高度なギャグものという認識でよいのではないかと思います。


5. 妹がゾンビなんですけど!(スマッシュ文庫)
最後は何かとおかしいと評判のスマッシュ文庫が満を持して贈るこの作品!タイトルも話題性のある単語を色々混ぜたっぽくて怪しいし、そもそもスマッシュという時点で嫌な予感全開だったのだが、意外にもスマッシュの中では良作だと思われる。なんていうかあたたかい目で見守りたい感じです。私はこういった作品は好きだけれど、オビの面白すぎるは明らかに言い過ぎではあると思う。なんていうか「田舎の駅でうっかり電車に乗り遅れたら次に電車が全然来なくて暇なので、キオスクで売っていたよくわからない無名の小説を買ったら意外に面白くて幸せな気持ちになった」というような気持ちになる作品です(意味不明)。