新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか
元HPのハイアリング担当の本。
こういう話は考えると無限ループに陥る。
志望動機や今後のキャリアパスはまったくみたい。過去の実績のみから評価する。
本社のあるシリコンバレーに行っている際に見たこのやり方に感銘を受けたとのこと。
志望動機やキャリアパスはなんとでも言えるし当てにならないし、質問する自分自身がきちんとした返事をできないものを相手に聞いて意味あるのかと。
基本的に同感。双方がプロであり、永続(定年退職)を前提としない場合においては適用可能というところだろう。
性格、考え方、コミュニケーション力、これらも確認の対象だろうけど、何をしてきたかで判断するのは正しいと思う。業界や現場を知っている人に対して実績を嘘つくことをもれなくするのは難しい。
ハイアリング担当のジレンマか採用担当と人事(育成)担当が分かれていることに対する指針として、それによって各人に対してより密かつ継続的な指導ができるという考えのもと一つの部署にまとめて複数チーム作り、年ごとにローテーションさせるという案を挙げていた。
それはベターではあると思う。ただ入社後の人事ってあんまり必要がなく、何のサービスを提供できるか甚だ疑問。OJTがきちんと遂行されていることをチェックすること、各人のスキルが向上しているかをチェックすること。それらを上司やリード、本人に報告し、改善が必要ならアクションをサポートすることとかか。
人事って言ってもそれしかやってない人に果たしてそれがきちんとできるのかと思わせられる。
そもそも論として新卒採用自体もうよくないすかっていう話もある。終身雇用が保証されない世の中で各人のキャリアに対する捉え方は会社に依存しないようになっていっている。景気がかわる中で入社1年前に決定した場所に内定になった会社がきちんと存続し、雇ってくれるかも怪しくなっている。
大学教育が専門的でない今の日本では企業が新卒研修と、数年間のOJT期間を提供することで日本人を仕事ができる人間として育成している。ある程度の企業に新卒で入社しないとこのシステムに乗っかれず、実力でベンチャーで成功する人もいるだろうが、大半は厳しいdisadvantageとなり後々まで困ることになってしまう。
内定取り消しであぶれた子が留年したりするのも、基本一生に一回しかないこのシュウカツの時期にちゃんとした会社に入れるのかで人生が決まってしまうから。
まあだからといってじゃあ新卒採用をやめたらその部分の教育をどこかがしないと一人前になれず、フランスのように新卒が企業に就職できない自体になってしまいかねない。
より専門的な教育を今の大学が担えるかというと、資金面の問題だったり、実務を知らない教授も多々いて機能的にできない上に、各企業で独自要素が強い部分もあり、難しいだろう。
企業側に育てるだけの資金があるうちは、今のバランスがまだましなのかもしれない。
産学連携とかそういうベタなところで隙間を埋めていくというところになるのか。
クリアにならない。
- 作者: 樋口弘和
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/01/16
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 85回
- この商品を含むブログ (33件) を見る
モデル失格 ~幸せになるためのアティチュード~
マジか。。
彼女のこの本自体はそんなに自己否定や自己矛盾が頻出するたぐいのものではなかった。
外見を売りにする仕事をする人はすごい。他人からの自分の外見に対する容赦のない主観的な意見を受け止めなければいけない。その大変さがかいま見られた。
並の精神ではできないなと思う。
モデル失格 ?幸せになるためのアティチュード? (小学館101新書 24)
- 作者: 押切もえ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/02/03
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 69回
- この商品を含むブログ (52件) を見る