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妄想特急 −本と音楽のあれこれ−

2018-05-24 Thu

[]言葉が出ない

教誨師 (講談社文庫)

教誨師 (講談社文庫)

刑の執行までの間、死刑囚と何度も話をする教誨師。ある一人の教誨師から聞いたその経験を元に、教誨師とはどういうものなのか、どういうことをするのかを紹介する。

守秘義務を盾にこれまでこういうインタビューがなされたことはほぼないらしい。

から実態はあまり知られていないが、刑の執行前に牧師やお坊さんなどと話をするというのは聞いたことがあった。でも何度も長い間こうやって面談をするというのは知らなかった。

教誨師は大変な仕事だし、思い悩むこともたくさんあるだろうし、死刑というのはいろんな人を巻き込んでいくんだなと重い気持ちになった。

死刑制度を考える上でこの本は非常に重要示唆を与えてくれると思う。

死刑は国の制度であっても人を殺すことには違いない。

2018-05-18 Fri

[]日記文学

246 (新潮文庫)

246 (新潮文庫)

沢木耕太郎1986年日記風に綴ったエッセイ

あの『深夜特急刊行当時なので読んでみた。

沢木耕太郎だと日記面白い。というか作家日常っておもしろいんだな。

今ならさしずめツイッターブログかをまとめたものになるのか。

ところどころに出てくる娘さんがかわいい。2歳というから今はもう30代。調べたら声優になってた。

2018-05-15 Tue

[]ああすばらしい

季節風 冬 (文春文庫)

季節風 冬 (文春文庫)

冬をテーマにした短編集。

短編名人重松清は本当にすばらしかった!

比較的短いものが入っているが、そのどれもが名人芸長編と同じくらいの感動を与えてくれる。

なんだろうこの自由自在に人の心を操るがごとき言葉の繰り出し方。

ため息を何度ついたことか。

2018-05-07 Mon

[]労作!

作編曲家 大村雅朗の軌跡 1951-1997

作編曲家 大村雅朗の軌跡 1951-1997

46歳で早逝した作編曲家の大村雅朗についての本。

これがありがちな評論などではなくほぼ全編関係者インタビューである。長いもの短いものいろいろあるが、これだけの人数にインタビューを行なったのはすごい。目玉は松本隆と松田聖子だろう。

編曲家というのは仕事の割には目立たない存在で、不公平だなと思っていたのだが、これだけの本が出るのはやはり傑出した才能と早逝して伝説みたくなってしまったからだと思う。

神経質、繊細という第一印象はほとんどのインタビュイーが言っている。芸術家は多かれ少なかれそういうところがあるのだろう。合う合わない誰でもあるからね。

仕事に厳しくずけずけ言われて参ってしまう人もいたみたい。でも作品がすばらしいものばかりで文句が言えない。そんな感じだろう。

生前の本人のインタビューが載っていて、これが亡くなる少し前であり、とても示唆に富んだ内容だった。アレンジャーよりもトータルプロデューサーとしてやっていきたい、アレンジャー仕事は無くなっていく、など現在の状況が見えていたような発言だ。

大村雅朗プロデュースした新人を見てみたかった。

2018-05-02 Wed

[]今頃読みました

ティファニーで朝食を (新潮文庫)

ティファニーで朝食を (新潮文庫)

映画を見たことも本を読んだこともないこれを読みました。

外国文学が苦手なので、まあ死ぬまでに1回くらいは読んでおいてもいいだろうと手にとった。村上春樹だったというのもある。

4編とも主人公純粋でどうしても悲しい話になってしまうのだろう。

ストーリー的にはそれほど好きなものではない。

映画も1回くらいは見ておかなくちゃいかんな。

[]最高におもしろい本

僕は常々作詞家作曲家よりも編曲家の方が大変な仕事だと思っていて、日本の特にアイドル歌謡などはもう編曲家作品と言っていいと思っている。

それなのに作詞家作曲家の方が注目されて編曲家は陰で支える人みたいになっているのが非常に残念だった。

子どもの頃から編曲家名前何となく覚えていて、仕事の内容は知らなかったが、今でもああ見たことあるなぁという名前が多い。

これはそんな編曲家スポットを当てて、主にインタビューを中心にまとめられた画期的な本だ。

アレンジャーと切り離せないスタジオ・ミュージシャンにも言及してあって、わかっている人が作ったなと思える。

若くして亡くなった大村雅朗は「SWEET MEMORIES」が注目されがちだが、数多くのアレンジ楽曲がそのすごさを伝えている。単独研究書もあるので読むのが楽しみだ。

あと同じく誰もが口を揃えてすごいというのは萩田光雄だ。今度自身が書かれた本が出るそうなので楽しみにしている。

もっと編曲家のすごさが世間に伝わってくれると嬉しい。