本当に面白い映画、教えます!

2018-07-12 其の665:暑い夏にマカロニを観よう^^「ミネソタ無頼」

 猛暑が続いております!暑い時には、あえて熱いもの食べて、汗かいて涼しくなるという発想がありますが・・・今回は同様の考え方で今夏、暑そうな砂漠で撮影されてる「マカロニウエスタン」を観賞するのは如何・・・という事で文章を進めます(無理矢理・笑)。

 既にこのブログで何度も取り上げているセルジオ・コルブッチ監督作品ですがこれも前に書いた気もしますけど、日本では最初に「イタリア製西部劇(=マカロニウエスタン)」を作ったのはセルジオ・レオーネ、と認識されているけど(「荒野の用心棒」が世界的大ヒットしたから)、実は先に撮ったのはコルブッチ!「荒野の用心棒」の前年、「グランド・キャニオン虐殺」というウエスタンを演出してる(筆者、あいにく未見)。今回紹介する「ミネソタ無頼」、これも「荒野の用心棒」より早い!コルブッチのウエスタン初期作にして、マカロニウエスタンというジャンルの初期作ともいえる超重要な一作!・・・でも、あくまでファンだけね(苦笑)。


 無実の罪で長年、強制収容所に収監されている凄腕のガンマン、ミネソタ・クレイ(=この主人公の名前が映画の原題。演ずるは中年のキャメロン・ミッチェル)。眼病にかかっていて視力が著しく低下している。そんなある日、隙をついて脱獄に成功!自分の正当防衛を知りながら証言をしてくれなかったフォックスに会うため、かつて住んでいた町へと戻る。ところが町は今や保安官として君臨するフォックス達とメキシコの山賊オルチス一味の主導権争いで殺しあいが続いていた。再会したフォックスはクレイに無実の証言をする事を断る。友人のジョナサンを訪ねたクレイは、そこで彼が面倒を見ている娘・ナンシーと出会う。彼女の手首には「母の形身」という半分に切った金貨が着けられていた。それを見たクレイは、ナンシーが自分の娘だと知る。実はクレイの女・エリザベスに横恋慕していたフォックスが罠にかけてクレイを監獄に送り、その後、ナンシーを産んだエリザベスがいう事をきかなかった為、彼女を射殺していたのだ。怒りに燃えるクレイ。だが、彼の目は既に見えなくなってきていて・・・!?


 コルブッチが観たかどうかは不明だが“マカロニ版「座頭市」”とか“「誇り高き男」の模倣”とも呼ばれる本作(「盲目ガンマン」の元ネタか?)。映画の大半は砂漠とか荒野とかそんなんばっかでめちゃ暑そう!スタッフ、キャストが炎天下の中、延々撮影していたかと思うと頭が下がる。そんな今作は、クーラーの効いた部屋で冷たいビールを飲みながら鑑賞する事をお勧めします^^!

 ある程度、マカロニ観ている賢明な読者の方々ならもうお察しの通り、後のコルブッチ作品に出てくる“ハンディを背負う主人公”が早くも今作に(「ジャンゴ」や「サイレンス」のルーツ)。あとはマカロニお約束の行動原理“復讐”に(あとは“お金”ね^^)、派手なドンパチ・・・これでハードな拷問シーンが出てきたら、今作でマカロニウエスタンの必須構成要素がほぼ揃っていた事になる。この先見性・・・凄っ(素直に尊敬)!

 主人公は中年のおっさんだし(40代後半から50代)、昔の映画ゆえストーリー展開はベタだし、この後コルブッチが作る諸作より完成度は落ちるものの、今作の白眉はクライマックス・・・ほとんど目が見えなくなった主人公が闇夜の中、音と勘を頼りにフォックスとその部下達に立ち向かう。あんまり書いちゃうとネタばれするんでダメだけど、この下りの<編集>に注目してほしい。映像ならではの緊張感と醍醐味が味わえるマカロニ重要作にして秀作の1本🎵

 

 筆者はセルジオ・レオーネの作品も好きだけど、コルブッチのファンでもある。残りの余生を使って、もっともっとコルブッチの功績を世に広めたい^^

 

 <どうでもいい追記>なんと「ガンダム」がハリウッドで実写映画化!!いまのCG技術なら巨大ロボットもオッケーだと思うけど・・・「新しい世界観」って、どういう事?最低でも「モビルスーツ=兵器」という線だけは外さないで欲しい。作品的に「ドラゴンボール」、サンライズ的には「ガンヘッド」にならぬよう、ただひたすら祈るばかり!!

2018-06-29 其の664:大人のエロスファンタジー「水のないプール」

 日本代表がなんとかワールドカップの決勝トーナメントに進んだと思ったら、史上初めて関東の梅雨が6月中に明けました・・・。地球気候は大丈夫か?

 廃版になった映画のDVDソフトがファンの間で高額取引される事はよくある事ですが、今回紹介する日本映画「水のないプール」(’82)もその内の1つ。もっとも先日、再発売されたので、それも解消されたとは思いますが。主演は内田裕也ロックンロール!)、故・若松孝二監督、初の一般映画となったファンタジックな作風の実録映画です(でもってエロい^^)。


 切符をひたすら切る平凡な地下鉄職員の男(=もち、裕也さん)。ある大雨の日の夜、公園のトイレで暴漢に襲われていた女・じゅん(=ピンク・レディー解散直後のMIEさん)を助ける。それが彼にとって、若い女性に目を向けるきっかけとなった。ある夏の日、男は子供にせがまれ、昆虫採集のために家族でピクニックに出かける。そこで偶然、青姦に耽るカップルを目撃、男の中で何かが弾けた。彼は昆虫採集セットをヒントに部屋にいる女性をクロロホルムで眠らせて犯す事を思いつく。準備を開始した男は、行きつけの喫茶店に勤めるねりか(=中村れい子)の仕事終わりを待って彼女の後をつけて・・・!!


 1981年に宮城県仙台市で発覚して世間を驚かせた「仙台クロロホルム連続暴行魔事件」が元ネタ(当時、マスコミも大々的に取り扱ったのにーネットではあまり記載がないネ)。映画ではひと夏の出来事っぽく描かれてるけど、実際の犯人(地下鉄職員ではなく、当時46歳の建設メーカーの営業マン)は5年以上に渡ってドアの鍵穴(映画では「窓の隙間」)からクロロホルムを注入して部屋の中の女性を眠らせて宅内に侵入していた。その数、70人を超えるという半端ない強姦魔による凶悪事件なのだ!・・・それが翌年に映画化されてるというのは・・・このスピードもいま考えたら大迫同様半端ないって^^。

 一説では裕也さん(←まだ若いから、金髪&ロン毛じゃないゾ)自ら企画を持ち込み(逮捕された犯人のコメント「バージンはひとりもいなかった」に爆笑したそうな)、若松監督が旧知の内田栄一藤田敏八監督とのコンビが有名)に脚本を依頼したという。劇中、学校教師を装ってクロロホルム買うとか、犯す相手にコンドーム使う&ポラロイドで記念写真も撮るーとかは事実まんま。先に挙げたちょいちょい事実と異なる点は→→→内田栄一氏の脚色と思われる。ちなみに画面に向けて裕也さんが舌を出すのは裕也さんご本人のアイデアだって^^。

 内容が内容なんでローバジェット(低予算)ではあるのだけれど・・・元ピンク・レディーが出ているのも凄いけど、<ちょい役>でメジャーな人が続々登場(俗にいう「友情出演」の類いだろう)!沢田研二安岡力也原田芳雄常田富士男(「まんが日本昔話」)にタモリ赤塚不二夫先生まで!!この辺りがロックンローラー裕也さんの人脈だな^^!内田裕也はこの年「コールガール」、「さらば相棒」に出演した他、80年代は「十階のモスキート」(’83)や「戦場のメリークリスマス」(’83)、「コミック雑誌なんかいらない!」(’86)等の話題作・問題作に出演していった。当時を知る筆者から見ても<80年代の時代の寵児>のひとりだったような気もしますわ。

 

 ラスト(ネタばれするので書きませんが)も実際はあんなんじゃない。タイトルロールの「水のないプール」や印象的な映像が多い映画ではありますが、あくまで"夢犯"という<大人の男向けファンタジー>として描く故の脚色という事で。映画観て、主人公みたいに将来に煮詰まってるからといって、実際に真似したらアカンよ!!当時と違って街中に監視カメラはあるし、家のセキュリティーも格段に進歩してます。確実に逮捕されますから絶対にダメよ!!!


 ・・・異常に早く梅雨明けしたので、熱く長〜い夏になりそうだ・・・。水不足にならぬ事をただ祈るのみ。


 

2018-06-13 其の663:少年の心を忘れない男たち「狼は天使の匂い」

 フランスの名匠、故ルネ・クレマンのソフトが先日4作一挙再発。メーカーもさすがに<クレマン・ブーム>を起こそうとは思っていないと思うけど(笑)。そのうちの1枚、「禁じられた遊び」(’52)はテーマ曲もさることながら名作ですよ、超名作!ベタな映画入門書・初級編に必ず載ってるから、このブログには書きません^^。文芸作から反戦映画まで様々なジャンルを撮ったクレマンだが、彼のサスペンス&ミステリー映画といえばやはり「太陽がいっぱい」が最高傑作(←これは以前、このブログでも書いた)。70年代にはロマン溢れるサスペンスやスリラーに傾倒。残る3枚の内、チャールズ・ブロンソン主演の「雨の訪問者」(’70)は以前ソフトが出た時はすぐに売り切れたので、今回再発されて良かった!フェイ・ダナウェイが出た「パリは霧にぬれて」(’71)、凄い邦題がついた「狼は天使の匂い」(’72)という今回のラインナップですが、筆者は「狼は天使の匂い」をチョイス。ジョニー・トー北野武にも影響を与えたと思われるアクション映画です。勿論、ネタばれは無し❤


 不慮の飛行機事故によって、ロマ(ジ●シー)達に追われる事になったトニー(=「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャン)。パリにいられなくなった彼はアメリカを越え、カナダモントリオールまで逃げてきた。ところが彼らの追跡を交わす為に侵入した万国博覧会会場内で殺人の現場を目撃してしまう。犯人の2人に捕らえられたトニーは、ある小島に連れて行かれる。そこにはギャング一味のボス・チャーリー(=「ワイルドバンチ」のロバート・ライアン)にその情婦シュガー(=レア・マッサリ)、ペッパー(=ミア・ファローの妹、ティサ・ファロー)らがいた。チャーリーはトニーに殺された男が持っていた1万5千ドルの在り処を言うよう迫るが、彼は口を割らない。当初は反発しあうものの、じょじょに心通わせるようになるトニーとチャーリーだったが・・・。


 「ピアニストを撃て」で知られるデイヴィッド・グーディス原作の「暗い金曜日」を作家セバスチャン・ジャプリゾが脚色。この御仁、「不思議の国のアリスフリークで、前に脚本書いた「雨の訪問者」同様、ルイス・キャロルの文章の一部を引用&原作の大筋だけ頂いて脚本を書いてる(原作にロマとか出ないし)。劇中出てくるビー玉や煙草を3本縦に立てるとかいかにも“子供がやりそうな遊び”を通じて友情を深めていく男達とその絆・・・が描かれてゆく。

 筆者は以前「昔のフランス映画は、たるたるしたテンポだった」と書きましたが、この映画の中盤が正にこれ!主人公がギャング一味に監禁されてから、上記のような遊びほかが描かれて、全然ハードなアクションや事件が起きない(苦笑)。逆に言えばこの雰囲気、ムードがファンにはたまらないのだろうね。ぶっちゃけ筆者はこの辺で一度厭きた(笑:ちなみに上映時間は2時間20分ぐらいある)。この後にヤマとなる強奪事件が展開されるんだけど、個人的にはその前がもうちょっとテンポよく進んで欲しかったナ。

 ジャン=ルイ・トランティニャンマカロニウエスタン「殺しが静かにやって来る」の主人公サイレンス役で筆者のご贔屓俳優のひとり。今作では自身の身を守る為、あれこれ立ち回ったりもするものの、そのうちギャングの女性とねんごろになるのは流石二枚目フランス人俳優^^!一方、ハリウッド俳優、ロバート・ライアンは貫禄の老ギャング役。それにしてもジャン=ルイ・トランティニャンロバート・ライアンのコンビって・・・渋すぎるよね、激渋(笑)。そんな2人が少年の心を忘れてないキャラを演っているから、より印象的。ふと思うに、この頃のクレマンはフランス映画でありながら、必ずハリウッドスターを起用してる傾向あり(←世界配給を考えてのプロデューサー判断と推察)。

 音楽はフランシス・レイ。彼といえば「男と女」、「白い恋人たち」辺りが大メジャー作。「雨の訪問者」も彼なんだけど・・・今作は先述した作品たちに比べると、あまり印象に残らないスコア(残念)。アクション映画ながら小島の森や夕景の美しい映像が多いので、もう少し音楽もエンニオ・モリコーネばりに頑張ってくれたら・・・筆者の映画の全体評価ももうちょい点数上がったのは確実!現代風ハードアクション映画を望んだらガッカリするけれど、一風変わった犯罪映画。一見の価値はあるだろう。

 女性陣からよく「男は身体が成長しただけで、中味は子供の時のまんま」と言われますが・・・その通りだと思う(笑)。筆者も少年時代の気持ちを忘れないようにしながら(気分は中2)、このブログ書いてるところもあるし(苦笑)。あまり現実的過ぎないところに男のロマンがあると思うのだが・・・まぁ、これは女子はわからなくていいです。男と女の間には決して埋まる事のない深〜い河が流れている事を・・・筆者ももう分かってますから!!!

 冒頭にも書いたけど・・・何度聞いても凄い邦題!考えた人は尊敬に値する!筆者は・・・未だ狼や天使の匂いを嗅いだことない(笑)。

2018-05-30 其の662:カルト化必至作^^「マザー!」

 先日、誕生日を迎え、最初に観た映画は・・・ラス・メイヤー監督の「ブラック・スネイク」(’72)でした(笑)。これ、メイヤー初の興行的失敗作としてファンの間では知られている。予定していた主演女優(巨乳)がクランクインの3日前にヤク中で降板。急遽、アヌーシュカ・ヘンプルをヒロインに起用したものの、彼女が“普通のおっぱい”だったゆえ・・・客が入らずコケたという(苦笑)。筆者が観た感じで書くと・・・19世紀ながら奴隷を使って農園を経営している悪徳ヒロイン達のお話で「いかにもメイヤー」っぽいんだけど、正直、ヒロインの脱ぎが少ないんだよね〜!女優が変わった事で当初の予定を変更したのかもしれないけど<メイヤー映画=巨乳女優のヌード>を目当てにしていた70年代の助平な観客は「これは観に来ないな」とは思った。でも、これは映画の出来以前の問題なんで致し方なかろう^^。


 そんな流れの中で観たのが「ハンガー・ゲーム」シリーズのジェニファー・ローレンス主演作「マザー!」(’17・米)。監督・脚本はダーレン・アロノフスキー。今作は去年開催された「ヴェネツィア国際映画祭」のコンペティション部門に出品されたりしたものの、本国で大コケ!その結果、日本では本年1月に公開される予定がパラマウント映画意向で公開中止となり先日、ソフトが発売されました。そんな映画の出来とは・・・果たして!?ネタばれしないように書きますわ!


 森の中の大きな一軒家。そこには新しい詩が書けずにいる著名な詩人(=「ノーカントリー」のハビエル・バルデム)と、火事にあった家を日々修復する若い妻(=ジェニファー・ローレンス)が暮らしていた。そんなある夜、医者だと名乗る男(=「アポロ13」のエド・ハリス)が2人の家を訪れる。妻の思いとは裏腹に見知らぬ男を泊めさせる夫。これをきっかけに想定外の事態が発生していくー!!


 先述のジェニファー・ローレンスの他、ハビエル・バルデムエド・ハリスミシェル・ファイファーら豪華俳優が出演する本作!しかも監督はダーレン・アロノフスキーなのに日本未公開とは・・・。「これは何かある」と踏んだ筆者。観賞の結果、分かった事は「やりたい事は分かるけど、ストーリーが一見シュールで難解」という事でした^^。「サスペンス」、「スリラー」描写がちょいちょい入ってくるものの、実は「不条理SF」でしたーという趣き。

 内容が内容なんで、余り書けないんだけど(すぐネタばれしそうだし)・・・このテーマをこの設定でやったがゆえに観客からそっぽ向かれた気がしないでもない。他の設定でやっていれば・・・結果は大分違ったような気がするな〜。面白くないわけでは決してないのだけれど。う〜ん、展開がシュール過ぎて・・・ダーレンくんも筆者に言われたくないか(笑)。同じコケた映画でも「ブラック・スネイク」と理由が異なる(笑)!

 豪華有名俳優陣を集めて撮影前に3か月もリハーサルを敢行。カナダに家のセットまで建ててクランクイン。こだわりのフィルム撮影にSFXもあり、お金はめっちゃかかってる・・・程なく「カルト映画」あるいは「底抜け超大作」入りかと思われる今作。ソフトが廃版になる前に是非観てほしい^^!

 この映画でジェニファーは透け乳首やおっぱいポロリも披露して頑張ったものの映画はコケ、交際していたアロノフスキーとも破局。幸い、その後も主演作があるから良かったけど(オスカー女優だし)、アロノフスキーには頑張ってほしいな〜。映画監督なんてヒットが続かないと、すぐオファーなくなるからさ。

 

 

 西城秀樹さんや朝丘雪路さん死去。・・・昭和の大スターが次々亡くなって(筆者もお会いした事あったし)めちゃめちゃ悲しい。朝丘さんは超偶然S君から勝新太郎主演「御用牙」(’72)のソフトを借りていたので久々観直して個人的に追悼。他の方々は違う作品で追悼して下さい!!

 

2018-05-16 其の661:韓流ゾンビもの「新感染 ファイナル・エクスプレス」

 新緑の5月になって半月・・・今月は全然“ツキ”がない!!パチンコやっても単発ばかりで連チャンせず、負けっぱなしだし、先日は数年ぶりに急性胃腸炎になって日曜に救急病院に行き、高〜いお代を支払ったばかり(とほほ)。心身共にマジでツイてないけど、先日観た韓国映画新感染 ファイナル・エクスプレス」(’16)の登場人物たちに比べたら全然マシ!なんせ旅行で乗り込んだ列車内にゾンビが大量発生、襲撃してくるんだから(→比較する規模が違い過ぎるな^^)!!筆者はロマンポルノ同様、そんなに韓国映画も詳しくはないのだけれど・・・ゾンビものは珍しいのではないかしら!?加えて「映画」として素直に面白かったのでチョイスした次第^^。勿論、今回もネタばれしないように書きますが・・・この酷い<ダジャレ邦題>考えた奴、姿を見せろ〜〜〜(まだ英語タイトルの「Train to Busan」にすれば良かったのに)!!


 ファンドマネージャーのソグ(=コン・ユ)は妻とは別居、母と娘のスアン(=キム・スアン)の3人で暮らしていた。ある日、仕事人間の彼は誕生日に何が欲しいのか娘に尋ねると「釜山に行って母親に会いたい」と言う。一度は断ったものの、翌朝、親子2人はソウル釜山行きの高速列車に乗車した。発車直前、ひとりの女性がおかしな様子で同じ列車に乗り込む・・・。車内には妊娠中の妻・ソンギョン(=チョン・ユミ)を抱える夫のサンファ(=マ・ドンソク)に高校生の野球チーム、高速バス会社の常務・ヨンソク(=キム・ウィソン)等がいた。

 様子のおかしかった女性が倒れていた為、乗務員が近付いたところ、女が急に襲いかかる。彼女はゾンビウイルス感染していたのだ!!噛みつかれた乗務員もゾンビ化し、次々と周囲を襲い始めた。異変に気付いた乗客達だが列車は走行中のため逃げ場がない!!しかも韓国の各地でゾンビが発生、途中の駅にも停車出来ない状態に!果たしてソグやスアン達の運命はー!?

 

 ・・・とまぁ、ゾンビ映画の熱狂的ファンの方に言わせれば、厳密にいえばゾンビじゃないかもしれないけど、そこは近年公開されたブラピ大泉洋の映画同様、“ニューウェイブ”のゾンビ映画ということで大目に見て頂ければ^^。

 監督はヨン・サンホアニメーションの監督ながら初の実写作品との事で。日本でも押井守監督とか、基本アニメだけど、実写も撮る方もいるので個人的には珍しいとは思わないけど・・・韓国では珍しいんだろうなぁ(多分)!もっとも、ヨン・サンホさんのアニメ作品観たことないんで(申し訳ない)、彼の作品の特徴や傾向は筆者分からず。そちらは韓国アニメに詳しい方のサイトを探してご一読下さい^^。筆者は日本のアニメしか詳しくないんで(しかも少し昔の:笑)。

 それにしても初実写作品としては大・大・大、上出来ですよ!!実写だとアニメでは簡単に出来る表現や演出も大分制限されたと思うけど・・・いや〜素晴らしい!また劇中「そもそもゾンビは何故発生したのか?」という理由は説明されないので、気になる方は今作の前日譚「ソウル・ステーション/パンデミック」をご覧あれ。こちらは「アニメ作品」^^!

 アイデアの良さ(「走る高速列車内で逃げ場がない」というナイスなシチュエーション🎵)、ゾンビ周りの演出の巧さは書くまでもなく素晴らしいのだが(マ・ドンソクの男っぷりは要注目^^)、このテの映画の愉しみのひとつは「誰が生き残るか!?」という“展開”にある。ある意味、「大脱走」とかの<脱走もの>と一緒(笑)。「自分だけは助かりたい!」という自己中な奴が今作には多々出てくるので(観ててムカついた)そんな輩も含めて、誰がどうなっていくのかを推理しながら観るのも一興。筆者も「すげー!」とか「マジか!」とか笑ったり、驚いたり一喜一憂しながら観賞した^^。


 ハリウッドでのリメイクも決まってるそうで(誰が出演するんだろ?!)そちらの方も楽しみだが、その流れに乗っかって、香港映画も再びキョンシー映画作ればいいのに・・・って、いまさらヒットは難しいか(苦笑)。