其の554:新年一発目は「ゴーン・ガール」

 明けましておめでとう御座います!本年もどうぞ宜しくお願い致します^^。今日から<仕事始め>という方も多いと思いますが・・・筆者的には2日が仕事始めだったので、大して正月気分も味わってない!暦通りにお休みとりたい人はテレビ業界には入らないように(苦笑)。

 さて、新年一発目の映画として「ゴーン・ガール(=行方不明になった女の人、の意)」を劇場で観ました。’12年に発表された女流作家ギリアン・フリンによる同名小説の映画化です。監督は「セブン」、リメイク版「ドラゴン・タトゥーの女」のデヴィッド・フィンチャー!これは観るしかないでしょ^^。サイトには<ネタバレ>が溢れておりますが、ここは大丈夫ですのでご安心を(・・・人によっては「面白いものはストーリーを知っていても面白い」という意見もありますし、事実その通りだとは思うけど、ミステリー/サスペンスのジャンルでネタバレはやっぱりマナー違反だと思うし、予備知識なしで観た方がやっぱりその“衝撃”は強いと思うので)。絶賛上映中につきさくっと書きますわ❤



 アメリカはミズーリ州の小さな街ー。5回目の結婚記念日当日、ニック・ダン(=「アルゴ」のベン・アフレック)が帰宅したところ、妻のエイミー(=「アウトロー」のロザムンド・パイク)の姿がない上、リビングのガラステーブルが割られていることを発見する。ニックの通報により警察が調べたところ、台所で大量の血痕を拭いた痕跡が。こうして警察は他殺と失踪の両面で捜査を開始するが、マスコミは第一発見者のニックに疑惑の目を向ける。やがて次々と彼が不利になる私生活や証拠が次々と現れ、暴走するメディアによって事件は全米の注目の的となるのだが・・・!?


 
 ・・・とここまでは予告篇でも描かれているので書いてもOKだと思うんだけど・・・これ以上は無理!!で、普通観ている人が考えるのは以下の3パターン。
 Ⅰ:ニックが犯人とミスリードしつつ、やっぱり犯人だった
 Ⅱ:実は妻が裏でなにか暗躍し、夫をはめた
 Ⅲ:意外な第三者が事件の犯人
 で、勿論上記のどれかが“オチ”になるしかないんだけど・・・今作は中盤から後半にかけて二転三転、意外なストーリー展開をみせていくのですよ!!あえてちょいと書くならば・・・ミステリーの体裁がサイコ・サスペンス調になる、ヒッチコックの有名某作が少々入っている・・・という感じかしら(観た方は同意して頂けると思う)!?

 原作者ギリアン・フリン(今回、自ら脚本も担当)は一説によると2002年にカリフォルニア州で起きた実際の事件をヒントに今作を書いたようだが(筆者は原作未読)、映画化に際し、ボリュームある原作をタイトに脚色(勿論、監督のオーダーもあったからだが)。執筆中、もしフィンチャーがこの作品を映画化してくれたら、と想像したこともあったそうで夢が現実になってラッキーだったね♪よく原作者と揉めてたリドリー・スコットが羨ましがりそう(笑:2人とも共に映像派なんだけどさ)。

 近年は<実録もの>と<ミステリー>オンリーのデヴィッド・フィンチャー監督なので演出は折り紙つき!ホンの面白さもあって2時間29分の長丁場をぐいぐい引っ張っていく。今回も沈んだトーンで撮影してるけど、「エイリアン3」や「セブン」のような特異なビジュアルはなくなったね(ちと残念)。もっとも彼らしい画が観れたのは●●●●の●●シーン(かなりハード)かなぁ。次作は初期のビジュアルも1、2シーンでもいいからみせて欲しい(願)。

 主演のベン・アフレックは・・・これまで大して芝居が巧い俳優だとは思ってなかったけど、あのボーッとした感じが今作ではハマってた^^。一方、ロザムンド・パイクはこれまで通りの知性派キャラを保ちつつ、一歩女優としてのステージを上げましたな。ルーズサイズながら彼女のヌードの横乳も観れますので、彼女のファンの男性はどうぞお楽しみに(笑)。ちなみに原作の映画化権を買ってエイミーを演じる気マンマンだったリース・ウィザースプーン(←「キューティー・ブロンド」シリーズのあのパツキン女優さんよ)はフィンチャーに説得されて今作では<製作側>に。彼女だけは割りを食ったかもしれん(苦笑)。

 映画の最後の最後は筆者も思わず「うわ〜、怖〜!」と声出しそうになった^^!まぁ、多少の穴もないではないんだけど(筆者が捜査担当者ならつっこみ入れる)それでも面白く観られた。ミステリーファン、及び結婚考えてる男女はどうぞご覧下さい。筆者含む既婚者は・・・もう遅いかも(苦笑)。


 これは<余談>ですが・・・年末年始に読んでいた話題のミステリー小説「その女アレックス」もこれまでにない展開をしていくお話でなかなか面白かった^^!すんごいヒロインが登場しているという意味では「ゴーン〜」とも共通してると言えるかも?<ストーリー重視派>の筆者としてもこういう捻った展開の作品にどんどん巡りあいたいものだ。この「その女〜」は映画化が決まったそうだが、いつ公開予定なんだろ?「イニシエーション・ラブ」の映画は不安一杯だけど(苦笑)。

 
 ふと考えると・・・2006年から始めたこのブログも来月で10年目に突入。月日が流れるのはマジで早いわぁ・・・(溜息)!