2012年ベスト10について

2012年のベスト10の簡単な解説。


1. この空の花 ―長岡花火物語(大林宣彦
去年ベスト1の『KOTOKO』(塚本晋也監督)同様、まだまだ映画には誰も試したことのないやり方があるはずということを再確認させてくれたので。


2. 青春YELL! 花の中学生応援団 3000日(村井明日香)
人が死ぬわけでも、難病の人が出てくるわけでもないこの一見何でもないTVドキュメンタリーがどうしてだか忘れられない。自分ではどんなに平凡で詰まらない人生だと思っていても生きてりゃ色々大変だったり、たまには嬉しいこともあったりするもんで、それはそれなりに後で振り返れば結構愛しいもんだという当たり前の事を思い出した。


3. 猫物語新房昭之
小説家・西尾維新〈物語〉シリーズをアニメ化したうちの一本で、連続ものなのでこれまでの作品を全部見てからだとより楽しめると思う。できれば原作も全部目を通しておくとなお良いです。


4. ウルトラマンサーガ(おかひでき)
子供と二人で映画館に見にいってあまりの面白さに衝撃を受けた作品。先日DVDを借りてあらためて見てみたのだが、もう、冒頭から何だか知らないが泣けて泣けて大変だった。


5. ディクテーターラリー・チャールズ
サシャの映画に外れなし。あと海外コメディで言うとやっと見られた『Get Him to the Greek』とか『ブライズメイズ』とかアパトー製作の映画はやっぱり好きだなあ。


6. HELLSINGところともかず、田中洋之、松村やすひろ鈴木健一
平野耕太原作のOVAシリーズ全10巻が今年ついに完結。最終巻の怒涛のようなセリフの応酬も最高。


7. ドラマCD ひぐらしのなく頃に(高宮宏臣、九条ケント)
オーディオドラマだから映像ではないんだが…まあ、大きい意味で映像ということで。ゲームをオーディオドラマ化したもので、これも7年かけて今年ようやく完結(もしかしたらまだ「賽殺し編」とか出るかもしれんが)。CDにして全部で45枚かな。ゲームだからこそ成り立つシチュエーションとか、実際に口に出すのは無理があるセリフとかが山ほどある原作をよくぞここまでと日本の声優文化に感心を通り越して畏怖すら覚える。声優の力を引き出した演出も見事。


8. 花の詩女 ゴティックメード永野護
永野氏の劇場用映画初監督作品。言ってしまえば巨大ロボットものなんだが、そのロボットが起動するところが最大の見物で、その後の戦いはおまけみたいなものという…。絶対に日本でしか生まれない、世界に誇れる一本。


9. 戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊(白石晃士
鬼才・白石監督の多分最新作。「FILE-01 口裂け女捕獲作戦」と「FILE-02 震える幽霊」の2本でワンセット。「暴力人間」的キャラが超常現象と真っ向から対決すると言う、ある意味白石監督の集大成的な作品。


10. DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る(高橋栄樹
最初映画館でこの作品を見た時全然面白くなかったので、AKBのことを勉強してからもう一度見たら面白かった。