2008-01-05
■[思想]東京新聞が「ベーシック・インカム」に言及
昨日(1月4日)の東京新聞が、特報面(「ニュースの追跡」欄)で「ベーシック・インカム」の紹介記事を掲載している(28面)。ベーシック・インカムに言及する新聞記事を目にしたのは、私の場合、今回が初めてである。短いが考える材料を提供してくれる記事なので、内容を要約しておきたい。
ベーシック・インカム(BI)とは何か
・「就労しているか否か、資産状況、性別、年齢などに関係なく、個人に対し、必要最低限度の所得を税金から至急する仕組み」
・「日本の年金は一種の保険。保険というのは一般に病気や失業など不幸な事態を想定するので、年金支給年齢以上は生きていることが”不幸”扱い。あるいは生活保護も”申し訳ない”という感情が伴う。そうした感覚を逆転する発想だ」(山森亮・同志社大学准教授の補足)
BIの歴史(山森氏による)
・十八世紀に活躍した英国出身の社会思想家トマス・ペインにさかのぼる。
・「欧州の複数の国で採用されている税方式による年金や、所得制限のない児童手当」などの土台。
以下は、記者と山森氏の質疑応答の要約である。
BIは「働かざる者食うべからず」という考えに反するのではないか
・「現実には働かないで食べている資産家はたくさんいる」
・「重度の障害者や貧困者は食べちゃいけないと言えるのか。結局、『人間だから』生存する権利はある。それと、賃労働ばかりが労働ではない。家事労働やボランティアなど社会貢献も労働。生産活動と生存権を切り離して考えるべきではないのか」
BIの財源はどこにあるのか
・「こうした話には必ず財源の”恫喝”が加えられるが、年金記録の照合や国会の会期延長、防衛予算に対して同じ問いはあまり出されない。それが必要だという合意があれば、財源は調達できる」
BIの額は、ある試算によると月八万円。働かなくてもカネがもらえるなら人は働かなくなるのでは
・「その生活水準で満足する人はほとんどいない。逆に支給額は財政状況に規定されるので、あまり低くなると自然に一般の人は働くようになる」
・「重要なのは『貧者はなまけ者で、それは自己責任』といった言い分がもう通用しない点だ。大阪市で路上で無くなる人は少なくとも年間数百人以上。大卒男性がワーキングプアになる時代。それを生む構造を直視しなくてはならない」
- 作者: ゲッツ・W.ヴェルナー,小沢修司,G¨otz W. Werner,渡辺一男
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ちなみに11月に出た本。まだ未読だが、BIについてはきちんと勉強してみたい。