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Eisbergの日記

2011-03-31

 ドイツにおける情報開示


福島第一原発の各原子炉の状況や放射線に関する詳しい情報が日本政府からなかなか発表されないことについて、国民も不安だろうが、諸外国も「何故もっとスムーズに情報を開示しないのだ」とやきもきしている。


日本政府が多くを発表しない(発表したくない)理由はいろいろあるに違いないが、それを詮索するのは別の機会にして、たとえばドイツと日本ではそもそも情報開示ということに関する感覚にどのような相違があるのかを考えてみた。


こちらは日本の原子力安全委員会(NSC)のHP。そしてこちらはドイツの原子力安全委員会(GRS)の福島関連ページStartseite | GRS - Fukushima-Informationsportalである。パッと比較しただけでもかなり雰囲気が違う。NSCのサイトは一般人が閲覧するようには作成されていない。そして、現在問題となっている福島第一原発に関する情報は見つからない。比べてGRSのサイトには福島関連ページが設けられており、そこには原発敷地における放射線量測定値の推移グラフ、青森-新潟-茨城-神奈川-大阪の各地における測定値推移グラフ、1号機から6号機までの各原子炉の状況を項目別に記載し危険度を色分けした表、そして自然の放射線源を含むあらゆる放射線源から放射線量を可視化したグラフが並んで表示されており、定期的にアップデイトされている。専門家でも一般人でも同じようにそのときの原発の状態が一目でわかるようになっている。その他、福島第一原発の各原子炉の仕様データ一覧表も見ることができ(これは一般人が見ても何のことだかわからないが)、燃料棒から発生する核分裂生成物の種類と、そのうちどれがいつどのような状況で発生するか、有害性の高いものはどれとどれかなど、かなり詳しくかつ見やすく提示されている。温度が何度で炉心のどの部分が溶けるかなど、メルトダウンの説明もある。


こうして比較すると、ドイツの機関のHPの方が外部の人間に対して情報をオープンにしているように感じられる。これは原子力安全委員会に限ったことではない。


こちらはミュンヘンの環境研究所のHP。メニューの放射能というカテゴリーの中にこのような表がある。これはこの研究所が定期的に行っている食品の放射能検査の結果であるが、検査の対象となったそれぞれの商品の産地、生産者、販売者、検査実施日と検査結果を明示している。どこの誰が作って誰が売った何という商品かをはっきり提示している。


他の国の事情はよくわからないが、ドイツに関しては各専門機関は一般人に向けても多くの情報を開示しているのが普通であるので、そのような慣習のある社会の人間からしてみれば日本政府の「最低限の情報を小出しにする」という情報開示の仕方がもどかしいのも無理はないのかもしれない。