微妙なり、スマレコペン
Evernoteは相変わらず愛用していて、過去の膨大な紙資料を整理するところまではいってませんが、おかげさまでここ1~2年の書類についてはかなり保管場所を削減できています。これも日々のスキャン作業の賜物です。
さて、読み取りサイズがA4までのScanSnapシリーズを使っていると、ちょっと大きめの書類をEvernoteに入れるときに苦労します。
A3サイズまでなら専用読み取りシートを使うことで読み取りが可能ですが、まあ作業効率としては非常に悪くなります。作業効率が悪いとめんどくさい、めんどくさいから読み取らない、という悪循環が発生します。
「大きい書類を無理矢理スキャンしなくても、必要な箇所だけ切り取って保存すればいいんじゃない?」という提案の一つがナカバヤシから出ている「スマレコペン」で、文具関係の雑誌などでも大きく取り上げられています。私もEvernoteユーザーの一人として興味はありましたので、実際に使ってみました。
- 出版社/メーカー: ナカバヤシ(Nakabayashi)
- 発売日: 2012/04/01
- メディア: オフィス用品
- 購入: 2人 クリック: 15回
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本体部分だけを見るとこんな感じ。
まあ、いわゆる蛍光ペンですね。
ただし、ペン先のフェルトが育てそこねた絵筆のように2つに割れています。この割れを利用して必要な箇所を二重線で囲み、その交点をしっかり井の字に重ねること、と注意書きにあります。
iPhone用の読み取りアプリはApp Storeで無料公開されています。
ではやってみましょう。
こんな感じで雑誌の記事から気になるところをペンで囲みます。
罫線などに干渉せず、途切れず、なるたけ四角形に…とかなり細かい指定があり、かなり熟練が必要な感じ。
これを撮影するためにiPhoneでアプリを立ち上げます。
初期画面はなんと横向き固定…。
珍しい仕様だなあ、と思いつつiPhoneを横に向け、下側真ん中のカメラボタンを押すと、
「撮影は縦位置でやってください」と出る(-_-;)
「なめとんのか!」と、ここで一回iPhoneを叩きつけたくなりますが、叩きつけてもナカバヤシ社は痛くも痒くもない上に、自分は死ぬほど痛い思いをすること気がついて思いとどまります。
撮影すると「台形補正」画面→「トリミング補正」画面を経由しますが、とりあえず何もせずに「次へ」→「次へ」と続けると、記事が切り取られました。
Evernoteのアカウント設定をやっておくと、このデータがEvernoteに送信され、その他に「カメラロールに保存」や「メールで送信」も選択できます。
注意書きにもありますが、地の色が濃い書類や、罫線を跨いだ範囲指定は苦手だそうです。
とはいえ、世の中にそんな都合の良い資料はめったにないと思いますので、どの程度なら許されるのか、試しにカラーページでもやってみました。
今度はこういう感じで、ちょっと二重線とカラー部分が干渉しますが、やってみます。
同じように操作した結果がこれ。まあまあか!
このくらいの結果がコンスタントに得られるなら、今後の読み込みアプリのブラッシュアップ(「横にしろ→縦にしろ→ざまあみろ」みたいなUIの改善とかさ)を期待して使い続けてもいいかな…と思うのですが、念の為にもう一つ。
今度は罫線やタイトルの装飾が一段と多い占いコーナーです。自分に関係のある「1月生まれ」の箇所だけをデータ化してみます。
撮影後の認識画面はこう。一応範囲をうまく掴んでいるように見えますが…
実際に出力されたデータはこれ…orz
「台形補正」画面では四角く認識されてる感じだったのが、次の「トリミング補正」の段階で、ポイントをやたらたくさん認識しているらしい●じるしがたくさん発生してしまっています。これをちゃんと四角形に整理してから出力させればうまくいきそうですが、やってみるとできませんでした。
ちなみにかねて愛用のJotNotで手動で調整したものがこれ。
やっぱり、こっちでいいじゃん、という気になってしまいますね。
実際には私は仕事の資料にしようと思って、通販カタログ上の商品案内一コマとか、新聞記事とかでも試してみたんですが、罫線や写真をまたがずにかっきり二重線で囲めるようなレイアウトの印刷物って、めったにありません。
素人考えですが、こんなに頑張って範囲をきっちり二重線で囲ませなくても、必要な部分の4隅にもっとはっきりした認識マークをスタンプする、とかの方法じゃダメなんでしょうか?
実現性がありそうなところでは、キングジムが「ShotNote」の四隅のマークをシールにして売れば、結構売れそうな気がしますが。