広告批評
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見れば見るほど腹が立ってくる。
まず、中央右にある短文に目を向けたい。
「美しき、山梨の誇り。」
愕然とさせられる。巨大フォントで「世界文化遺産登録」と書いておきながら、「山梨の誇り」。「世界の誇り」の間違い、いや小さくみても「日本の誇り」なのではないだろうか。さらに小さく見ても「静岡」が限度だろう。日本国内、世界的にみて誰が山梨のことを思い出そうか。
ずうずうしいにも程がある。
さらに左上には貧弱なロゴがつけられている。ゴシック体のフォントそのままで文字色も背景に合わせてスカイブルーと、急遽作りました、と言わんばかりの手抜き仕事。さらには正方形に当てはめておけばいいだろうと言わんばかりのロゴ感の演出には興ざめするほかない。
もも狩りと武田信玄でいいじゃないか。
ポスターの写真もひどい。手前のやけにコントラストの強いひまわりの黄色が前面に押し出され、富士山はというとなんだか霞がかかってよく見えない。こうくると、
もも狩り、武田信玄、ひまわり畑(ありがちな「迷路付き」)
の三点セットでいいじゃないか。
「美しき」と言っているが、こんな霞がかった富士山では魅力が伝わらない。
所詮山梨。県の観光課もなかなかずうずうしい。
世界遺産になったとたんに「山梨の誇り」とはよく言ったものだ。
下記のホームページが見つかった。
まぁタイトルからふざけてくれている。「富士の国」。いいかげんにしてほしい。
日本国民の90%以上は間違いなく「静岡」だと答えるだろう。
早速ページを開くとページ全体がFlashで構築されており大変うっとうしい作りになっている。そしてそこには以下のような文面が富士山とともに現れる。
世界文化遺産、登録ありがとう。
by富士山
「by富士山」ってなんですか?
日本人特有のなんでもかんでも擬人化する悪い癖だ。恩恵が受けられるとわかったとたん擬人化→神格化へと移行する。気持ち悪い。ここまでくると「茨城」といい勝負になってくる。
極め付けがこれ↓
「富士山の「登録」決定に関する知事コメント」
カンボジアのプノンペンで開催されている第37回ユネスコ世界遺産委員会において、本日6月22日、15時28分頃(日本時間17時28分頃)、富士山についての審議が行われ、「記載」との決定がなされた。
これまでの長年にわたる地元住民や関係者の多大な御理解と御尽力に対し、敬意を表するとともに心から感謝を申し上げる。
古(いにしえ)より、富士山は日本人の心の拠り所として大きな存在感を持っている。
日本の宝である富士山が人類共通の宝となったことは大変喜ばしく、また誇りに思う。
一方で登録にあたっては、来訪者管理戦略の策定や開発の制御など保存管理に係るいくつかの課題が提示されている。
これらの課題を確実に解決し、次の世代へ「富士山」の価値を継承するため、思いを新たにして、国や静岡県、関係市町村、地元関係者と緊密な連携を図りながら、全力で取り組んで参りたい。
色つきの部分に注目したい。「人類の宝」と言っておきながら「山梨の誇り」はないだろう。
なかなかの度胸だ。
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