eliyaの日記

2009-03-27

[]ニューケインジアンモデルの実証的妥当性 12:02

ニューケインジアンモデルって、もちろん金融政策を検討するときは使われていますが、それ以外ではいまいち主流になりきれていないなあと思っていたのですが、理由らしきものがわかりました。日銀のディスカッションペーパーから引用します。

多くの研究者が、ニューケインジアンフィリップス曲線は実証的に問題があると主張している。Fuhrer and Moore(1995)は、インフレ率はモデルが示唆するより持続性が高いことを発見した。マンキュー(2001)は、「金融政策がラグを持って徐々にインフレ率に影響するという定型化された事実とニューケインジアンフィリップス曲線はまったく整合的ではない」と指摘した。

``Do Sticky Prices Need to Be Replaced with Sticky Information?'' by Bill Dupor, Tomiyuki Kitamura, and Takayuki Tsuruga

http://www.imes.boj.or.jp/english/publication/edps/2006/06-E-23.pdf

通りすがりの者通りすがりの者 2009/03/27 23:14 上記の主張には、疑問が残ります。確かに、価格の粘着性を基礎とするニューケインジアンモデルは、「持続性」を説明できませんでした。しかし、ニューケインジアンモデルは、必ずしも、価格の粘着性を基礎にするモデルばかりではありません。情報粘着性を仮定したモデル、状態依存型価格設定等があります。これらのモデルを利用すると、金融政策の持続性を説明できます。

eliyaeliya 2009/03/28 04:50 コメントありがとうございます。価格粘着性と情報粘着性の違いとかを気にする人が日本語経済ブログ界隈にもいるということを知るのはよいことです。
内容はおっしゃるとおりで、僕が引用した日銀のペーパーでも、「だからニューケインジアンモデルはだめだ」と続くわけではなく、「この問題を解決するために情報粘着性などが提案されている」と続きます。
でも、マンキューが情報粘着性を提案したのが2001年なのに、僕のいるような基本的に金融政策と関係のない応用マクロでは、今のところCash in Advanceとカルボ以外の価格設定を見たことがないんですよね。(もちろん検索すればどっさり出てきますが。)情報粘着性その他は、カルボを駆逐するほどの市民権を得ていない、つまり、まだ baseline modelが安定していないのではと想像していました。ニューケインジアンモデルはまだ勉強を始めて間もないので、ぜんぜん自信ありませんが。

通りすがりの者通りすがりの者 2009/03/28 21:02 リプライありがとうございました。納得のリプライでした。

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