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2010-03-09

就職氷河期は新しい日本の始まり


ちきりんによる、芸術的な域まで高められた煽り。

就職氷河期 サイコー! - Chikirinの日記

これに対するはてなブックマークの反応はすごいことになっている。こんな総タタキみたいになっているはてブは久しぶりに見た。

はてなブックマーク - 就職氷河期 サイコー! - Chikirinの日記

Twitter の方が総じて好意的である。

TOPSY - 就職氷河期 サイコー! - Chikirinの日記

ちきりんの煽り口調がむかつく、という気持ちはわからなくもない。ただ、長年のちきりんウォッチャーである私の目から見ると、今回のエントリはテンションが高すぎて、ちきりんの計画的犯行というのがミエミエなんだけどね。で、内容の方だけど、別に何も間違ったこと言ってないじゃん。その通りだよ。むしろ普通というか。食材は普通だけど、その上に振りかけたタイトルと口調という香辛料が効きすぎて、みんな口から火を吹いてしまったという感じかな。

私が、以前、

就活なんか勝ち抜いても、どこにも行き着かない - Rails で行こう!

というエントリを書いたのは、学生たちが、就活みたいな、昔の大名行列のような珍妙な儀式をやっとのことで通過しても、いまの日本企業はいつまでもつかわからないから、なんだか、みんな滑稽なことをしてるよね、と思ったからだった。たしかに大企業に入れば給与福利厚生の面で恵まれているかもしれないけど、それが実感できるのは入社して多分10年くらい働いた後のことだよね?(外資系とちがって、日本企業は、若い人に極端に高い給料をあげたりしないはずだから)いまの日本経済の体たらくでいまの大企業が10年後どれくらい無傷で生き残ってるのかな?

20年前から思ってたのは、日本の大企業ってつくづく人材の墓場だなあ、ということ。就活のときにおもっきり優秀な人たちをひっさらっていくわりに、そういう人たちの能力を十分に生かしているとは言えない。日立製作所なんて博士を1000人以上抱えているけど、この10年の累積赤字が1兆円超えてるものね。

当事者には気の毒だけど、このまま就職氷河期が続けば、自分の仕事は自分で作り出していくしかない、という風潮は高まっていくはず。一昔前なら大企業に取り込まれて塩漬けにされていた優秀な人たちが、そういう安楽な場所に入れないために、かえって尻に火がついたように走り回って起業するようになれば、たしかに日本の未来は明るいんじゃないの。ベンチャー企業だったころのソニーホンダのような会社が雨後のタケノコのようにあらわれるかもしれないしね。

就職できない若者が社会にあふれれば、この硬直化した社会が揺さぶられて、混乱が起きる。混乱がおきてこそ、既存の体制が揺らぎ、敗者復活戦もはじまるわけだから、明治維新以来の下克上のチャンス、っていうのも、まちがっていない。これは Twitter でも書いたけど、変化はたいていの人たちに嫌われている。それは、朝、人をむりやり叩き起こす目覚まし時計のようなものだからだ。でも、目覚めた後に起こることって、けっして悪いことだけじゃないよね?混乱の入り口では、生き方や考え方の変化を迫られる人たちが怨嗟の声をあげるかもしれないけど、おわってみたら案外悪くなかった、ということになるかもしれないし。

発展途上国もわるくないよ。インドで働くなんて、なんて思うかもしれないけど、うまいこと大企業に潜り込めれば、職場環境は日本よりいいかも。私は昔、インド系のソフトウェア会社で働いていたが、インドの開発拠点では、エアコンのよく効いた部屋で、エンジニアたちは広々とした机をもち、社員レストランのウェーターが自分の席まで食事とお茶(チャイ)を運んできてくれていた。東京の悲惨な職場環境を見ている私からすれば、あそこで働いているインド人エンジニアのほうがずっと恵まれている。「発展途上国で就職できる人間なら、日本でも就職できる」というのはそのとおりだけど、景気のいい話のない日本で働くより、発展途上国で働いたほうがもっと面白い経験ができるかもしれない。

いつの間にか日本は、お公家様ばかりの国になってしまったんだろうね。宮仕えをして一生をつつがなく過ごすことが理想。でも、だいたい貴族たちというのは、野武士たちに最後は権力を奪われてしまうんだよね。平安時代京都の貴族が関東の野武士たちに負けてしまったみたいに。就職氷河期は、ふたたび若い人たちに野武士のような野生を取り戻すきっかけになるかも。だとすれば、就職氷河期は新しい日本の始まりなのかもしれない。

XDXD 2010/03/10 04:17 リンク先も読みましたが、特におかしなことを書いているようには思えませんでした。

これから日本の新卒主義における雇用が復調することはないでしょうし、職にあぶれた人々が増えるに伴って、社会が混沌としてくることは避けられないでしょう。

その混沌は、既得権益を守る側と突き崩さんとする側の衝突によって生まれるのではないでしょうか。

起業をするとか、海外就職を目指すといった展望が、持たざる者たちによって見出されるよりも前に、まず日本では権益を巡って、長い長い争いが生じるのでは、と思います。

aaaa 2010/03/10 12:16 当事者の目線に立ってみれば、この様な記事は書かないと思いますが、、

くにくに 2010/03/10 13:05 日本は10年以上前から就職氷河期です。
chikirinさんやelm200さんの言う良い変化が本当に起こるのだったら、もう起きていてもよいのではないでしょうか。
なぜ今、そのような良い変化が起きていないのに、今後起きるとお考えなのでしょうか。

eeee 2010/03/10 13:11 言っている事が正しくないから叩いている訳ではないと思います。そこを勘違いされていませんか?
辛い人が沢山いるのに、ああいう文章を書く無神経さに怒っているんではないですかね、叩いている人たちは。

真実は最も美しく、最も残酷です。よく切れる刃(真実)を扱えるからといって、周りを考えずに振り回せばそりゃあ傷つく人もいますよ。

elm200elm200 2010/03/10 14:03 >日本は10年以上前から就職氷河期です。
chikirinさんやelm200さんの言う良い変化が本当に起こるのだったら、もう起きていてもよいのではないでしょうか。

正確にいうと、ずっと就職氷河期が続いたわけではありません。2005年から2008年くらいの間、就職事情が好転した『間氷期」がありました。これと、2006年のライブドアショックが引き金となって、学生の大企業志望がふたたび強まりました。

それ以前は、新卒就職できなかった or あきらめた人たちが実際に起業していたんですよ。2006年あたりからですねえ。ホリエモン、村上ファンド、小泉首相が去って、日本が非常に内向きかつ保守的な国になっていったのは。それでも、数年は「円安バブル」が続いたので、日本経済の負の側面は隠れていたのですよ。それが2008年秋のリーマンショックで一気に表面に吹き出してきたわけです。

ですから、現在の状態は、「起き始めていたが、現在中断中」という感じですかね。

>辛い人が沢山いるのに、ああいう文章を書く無神経さに怒っているんではないですかね、叩いている人たちは。

実際、いま人たちは、私が学生だった15−20年前に比べて、お金を稼ぐことに関して大変になっているとは思います。物事がうまくいかないときにはイライラしますよね。

だだちょっと、突き放して現実を見てみませんか?自分が仕事を見つけられないというのは悲劇的かもしれないけど、実際には就職氷河期がきっかけで日本経済が大きくなる可能性があるのですよ。みんな、「新卒カード」を巡って必死になるような今の経済状況はいやでしょう?

そうではなくて、これがきっかけで世の中が変わって、何度でもやり直しの効く社会になっていけるかもしれない。そう考えれば、希望かもしれないわけです。

ちきりんの煽りは、彼女の芸風ですからねえ。ただ彼女は常に物事の本質を突いたことを言う人です。なんで「就職氷河期 サイコー!」なのかもういちど考えてみたら、自分の人生の選択に新しいヒントが見えてくるかもしれないですよ。

Code06Code06 2010/03/10 17:30 最強クラスにとってみれば、この状況は結局チャンス以外の何物でもないのですね。

というか、現状に愚痴愚痴言ってないで、それをチャンスととらえる人間が、最強になれる素質を持ってるというのが本当なのでしょうね。
今の社会にそういう人間が育つ土壌が少ないことが問題なのでしょうね。

僕のような凡夫が行き詰ってる間に、最強クラスの人間が手をとりあってチャンスをものにしていくんだろう。そんなのヤだから、現状を好転させる手段を考えて生きていくことにします。どうせなら、最強になれなくてもそのおこぼれくらいは欲しいですし、そうでもなきゃ生き残れないww
そういう事なんでしょうね。

シロガネシロガネ 2010/03/10 19:06 elm200さん
>いま人たちは
もしかして脱字でしょうか。
「今の若い人たちは」ですか?

elm200elm200 2010/03/10 19:09 >いま人たちは
もしかして脱字でしょうか。
「今の若い人たちは」ですか?

「今の若い人たちは」です。ご訂正ありがとうございます。

v-o-i-dv-o-i-d 2010/03/10 20:39 能動的であれ受動的であれ社会の外へ出る人間がいるというのは、その社会を変化させるために必須の条件だと思います。
社会に変化をもたらすのは、常に外側からやって来る要素ですから。
社会の外へ出た人間が、再び社会の内側へ入り込もうとする離脱と侵入の運動こそが変化の可能性をもたらす、とでも言いますか。

ただ日本は地理的にも文化的にも島国なので、出ることも入ることも難しい。
就職氷河期で排除された人でも、社会の端っこにしがみつかないと生きられず外へ出て行けないし、ムラ社会的な障壁で再び中へ入ることも困難になる。


じゃあ可能性はどこにあるのか、と問うた時に私が一つの答えだと思うのは、「徹底的に外の要素を持ち込む」ということです。
日本の中の人々に「起業しようぜ」と言う煽動はよく見かけますが、個人的にはそれは袋小路的思考回路じゃないかと考えています。社会の内部の要素だけで社会に変化を及ぼそうとするやり方は、行き詰まるのが常です。

具体的にどういうことなんだ?と訊かれると、ビジネスの世界で仕事をしていない私は返答に窮するのですが、外(外国はもちろん、既存の社会にとって「マイナー」なものも含めての「外」)から沢山の人・情報・資源・方法などが日本に入ってくるとか、そういう外との交流が容易になるとか、交流が容易になることによって出入りの自由度が増すとか、そんなことでしょうか。

もちろん、日本から出て発展途上国で働くというのも、正解の一つだと思います。
個人が閉塞から脱け出すことに加えて、その個人が外から日本の中へ何かをもたらすことも起こり得る。
「既存の社会をいかに変化させるか」という問題において、「中のものをいかに外のものとつなぐか」というのは、取り組むべき最大の課題の一つですから、もともと中にいたものが外へ出て再び中に入るというのは、最も影響力の大きいことだと思うのです。


抽象的な話ばっかりで申し訳ないです。
同じような問題意識を持っていると思ったので、不遜ながらコメントさせていただきました。

laclefdorlaclefdor 2010/03/11 05:21 >辛い人が沢山いるのに、ああいう文章を書く無神経さに怒っているんではないですかね、叩いている人たちは。

叩いている人たちは、格好のターゲットだと判断したから叩いているだけですよ。辛いかどうかなんて関係有りません。VIP見たって、色んな人を吊るし上げてブログ閉鎖に追い込んだりしてるでしょ。要は叩けりゃ良いわけであって、ターゲットはちきりんさんだろうが誰だって良いんですよ。

eeee 2010/03/11 05:54 >なんで「就職氷河期 サイコー!」なのかもういちど考えてみたら、自分の人生の選択に新しいヒントが見えてくるかもしれないですよ。

まあそういう事なんですよね言いたい事は。よく分かります。

>ちきりんの煽りは、彼女の芸風ですからねえ。ただ彼女は常に物事の本質を突いたことを言う人です。

そう思えるのは、きちりんさんと付き合いが長いというか、きちりんさんをよく知っていて、ファンに近いというか、気に入っているからですよ。
まあ、でも、ファンじゃない人とかはそう思わないでしょうねー、という話ですわ。

多分、あのエントリーは、就活とかしている人たちと同年代の人とかが書けば、もっと受け入れられてたんじゃないでしょうかね。
だって、同じ土俵に立っていない訳じゃないですか、同じ辛さを感じていないし、同じ感覚を共有していない。同じ敵とは戦っていない。仲間じゃない。
社会的に確立した立場にいて、もう揺らぐ事がない(ように見える)安全な場所から、煽っている。
そりゃあ、「なんだこいつ」になるんじゃないですかねえ。
たとえ煽りの裏に「光が射す方向はこっちだよ!てか、こっちしかないよ!大変だろうけど、その中にも光はあるよ!頑張って!」という言葉があったとしても。

匿名学生匿名学生 2010/03/11 06:23 企業で「仕事」を覚えたいという学生もいると思います。
実際どんなに頭が良くても、「仕事」の仕方はわからない…という学生も多いです。安住の地よりも、企業の持つ仕事のノウハウがとても魅力的なんです。
まあ、そういう勉強をしなくても使える学生が、今は企業に人気なのかもしれませんが…。

なので私としては、ぜひいま企業の中で腐っている(かもしれない?)人たちに起業してもらいたいです!
稚拙な考えのコメント、失礼しました。

elm200elm200 2010/03/11 08:33 >企業で「仕事」を覚えたいという学生もいると思います。
実際どんなに頭が良くても、「仕事」の仕方はわからない…という学生も多いです。安住の地よりも、企業の持つ仕事のノウハウがとても魅力的なんです。

ですよね〜。ところで質問なんですが、インターンシップとかじゃダメなんですか?もし、企業がインターンシップを公式にやってなかったら、自分からインターンやらせてくれ、と交渉するとか。あるいは、給料を半分でいい、あるいは無休でいいから働かせてくれ、と言ってみるとか。

大きい会社は難しいかもしれないけど、中小企業なら社長と直談判すればなんとかなるとは思いますよ。そうやって仕事の経験を積んで、独立するのはどうですかね。

そもそも、就職活動するとき、学生たちは給料の交渉をやらないのでは?そこからして変ですよね・・・なんだか公務員みたい・・・お金を稼ぐために働くのではなく、何らかの組織に属するために働く、という気持ちが強いですよね。

elm200elm200 2010/03/11 08:45 あと「起業」といいましたけど、たとえば、会社勤めで3年くらいの経験のある先輩と組んで、起業するとかいうのも十分アリですよね。若者どうしで仕事の体験をシェアすることはできるかもしれません。

いまは議論だけしていればいいときですが、起こるときには短期間で大きな変化がおきるので、心の準備だけはしておいたほうがいいかと。(と思うけど、そんなことあるわけないぜー、と思う人を翻意させようとはぜんぜん思いません。私の言っていることが間違っているかもしれないし。ただ私はそういう見通しのもとに人生を組み立てようと努力しているだけです。それぞれみんな別々の目標に賭けているわけですから、投資の結果は自己責任で)

通りすがり通りすがり 2010/03/11 11:07 最近考えていることなのだが
就職活動はもっと傲慢にやったほうがいいと思う。

企業
「新卒予定者のみなさん、ぜひ我が社にきてください!」
新卒予定者
「お〜そうかい。そんなに来て欲しいなら受けに行ってやるよ。
 で、給与はいくらだ?福利厚生はどうなんだ?住居はどうなんだ?え?
 ・・・はっきりいえよオラ!」

こんな感じでw

嘘までついて就職したところで
後になって自分で苦しむだけですからね。

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