Norman Mailer, the voice of the dead?:365Films by Jonas Mekas

ジョナス・メカスによる365日映画、12月7日、341日目。


Day 341: Jonas Mekas
Friday, December 7th, 2007
6:33 min.

Norman Mailer on
life after death...
and the art of
novel (fiction versus
facts) -

ノーマン・メイラー
死後の生について語る。
そして小説の作法(作り話対事実)。

「事実をかき集めるだけでは足りない。時として事実は現実(Reality)を歪める。そこに作り話(fiction)が生きる場所がある。」車で快晴の空が広い緑豊かな郊外の道を行く。メイラーの講演会の模様がラジオから流れている。アナウンサーの解説によれば、それは……カレッジで、今年の1月、84歳の誕生日(31日)の数日前に行われたもので、メイラーが公の場に姿を現した最後の機会のひとつだった。メイラーは最新で最後の小説『The Castle in the Forest』(2007)について語った。それはアドルフ・ヒトラーに関する小説である。

10ヶ月後には死ぬノーマン・メイラーが、死後の生、生まれ変わり(reincarnation)について冗談を飛ばしながら語る録音を聴くメカスは何を思うのか。メカスは道、空、木々を撮り続ける。カメラの角度によって、ラジオの音声は聞き取れなくなる。メカスはメイラーの話の内容よりも、あの独特の濁声に触れていたいだけのように感じられる。

録音(記録)が再生されるのを聴くことは、過去が現在化することを意味する。記録技術の進歩は、ある意味で過去を無くす方向に進む。死は当人にとっては意味がない。残された者にとってのみ意味がある。死んだ者の「人生」という意味。残された者の一人としてのメカスの人生のなかで、メイラーの「人生」が喪失感を伴った意味を持つ。不図、死んだ身内の生前の声を聴くのはどんな気分だろうかと思う。幸か不幸か、死んだ父母や祖父母の声の録音は残っていない。彼らの声は夢の中でしか再生されない、聴くことができない。聴きたいと思っても聴けない。死んだ者の生前の声の録音は死者の声ではない。死者の声?



参考:
NPRで『The Castle in the Forest』に関するインタビュー番組Norman Mailer Digs into Hitler's Childhood, 11min 12secを聴くことができる。

Democracy Now!で政治に関する2004年のインタビュー番組Norman Mailer, 1924-2007: replay a 2004 Democracy Now! interview with Mailer on the eve of the 2004 political conventionsを聴くことができる。

言語哲学入門2007 第10回 独我論

これまで『論考』の理論的中心の基本的構図を見てきました。前回はその根本的な思想に関わる「無限」を操作の反復としてとらえる考え方にも触れました。さて、今回からは、これまでの理論的考察から必然的に導かれるいくつかの主張を検討することになります。それらは一言で言って、「世界観」に関わる主題群です。そしてそもそもウィトゲンシュタインが『論考』で企てた計画の「限界」を見通す地点に少しずつ近づくことになります。今回は、まず『論考』の中でもやや唐突な議論に感じられなくもない、「私の言語」という表現から始まるウィトゲンシュタイン独自の「独我論」に関する議論(下の5.6から5.621)をいままで見てきた理論的構図に照らし合わせて検討する予定です。

5.6 私の言語の限界が私の世界の限界を意味する。


5.61 論理は世界を満たす。世界の限界は論理の限界である。
 それゆえわれわれは、論理の内側にいて、「世界にはこれらは存在するが、あれは存在しない」と語ることはできない。
 なるほど、一見すると、「あれは存在しない」と言うことでいくつかの可能性が排除されるようにも思われる。しかし、このような可能性の排除は世界の事実ではありえない。もし事実だとすれば、論理は世界の限界を超えていなければならない。そのとき論理は世界の限界を外側からも眺めうることになる。
 思考しえぬことをわれわれは思考することはできない。それゆえ、思考しえぬことをわれわれは語ることもできない。


5.62 この見解が、独我論はどの程度正しいのかという問いに答える鍵となる。
 すなわち、独我論の言わんとするところはまったく正しい。ただ、それは語られえず、示されているのである。
 世界が私の世界であることは、この言語(私が理解する唯一の言語)の限界が私の世界の限界を意味することに示されている。


5.621 世界と生とはひとつである。

講義項目:

1現象言語
2日常言語
3論理と経験
独我論存在論
5生とは何か

情報デザイン論2007 資料:検索、支援、公開

深い分類はされていませんが、参考までに。

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ベニシダレ、ヌルデ、"taspo"

札幌、晴。昨日積もった雪は日中気温が上がってすべて融け、今朝は新たに1センチくらい雪が積もっていた。寒い。今朝の藻岩山(→ Mt. Moiwa, December 7th, 2007)。

ベニシダレ(紅枝垂, Acer palmatum shidare)の「羽根」付きの種。プロペラのように回転しながら落ちる。

昨日発見したヌルデ(白膠木, Rhus javanica)に妙に愛着が湧く。

まだたくさん黄色い花をつけている菊の仲間(未同定)。

"taspo"ってネーミングは"tabaco"の"ta"と"passport"の"spo"から来ているのだろうか。ちょっと気になった。

蔓性植物の黄葉(未同定)。

ピナ・バウシュ:「鬼」を飼う女


先月、京都賞を受賞したピナ・バウシュPina Bausch, 1940-)が朝日新聞の夕刊で大きく取り上げられていた。インタビューをまとめた記事(文・安倍美香子、写真・山崎虎之助)の最後に彼女の次のような言葉があった。ハッとさせられた。

私とダンサーたちは、日が変わるたびにまっさらな自分になって、自身と世界を発見する旅に出ます。テーマは、生のための言語を見つけること。これからも恐怖、苦しみ、そして美を表現していきたい。

この短い言葉に、彼女が創始した「舞踏演劇」(Tanztheater)の深い思想が凝縮されていると感じた。平易な言葉遣いで言いたいことがストレートに伝わってくるようにも思われるが、ちょっと立ち止まって考え始めると、例えば、「私」、「まっさらな自分」、そして「自身」が慎重に使い分けられていることが分かるし、なにより「生のための言語」という俄には理解し難い思想の要約ともいうべき表現に戸惑う。さらに、なぜ「恐怖、苦しみ」と「美」が併置されているのか、そこにもそれこそ思索の旅をしなければ、見えて来ない経験の地平が隠れていることに気づく。

彼女の舞踏演劇を実際に見たことはないし、彼女に会ったこともない。だが、今まで多くの写真を通して舞台の空気や彼女自身の非常に静謐な佇まいに惹かれ続けてきた。何だろう?その一見穏やかで深く静かな表情の下に、途轍もなく激しく、熱く、渦巻くような「狂気」が感じられるからだろうか。mmpoloさんが紹介していた(http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20071127)馬場あき子の「鬼」をちょっと連想する。ただし、いくつになっても衰えない「鬼」を飼う女。

参考: