ないものねだり

こんにちは。はなです。


ダウンの季節、本番です。

すっかり冷えて凍える日本列島。皆さんお風邪などひかれていませんか?


さてさて、本当に遅ればせながら・・・


札幌三日目の出来事です。

最終日、ゆっくりホテルをチェックアウトすると、emihana は

地下鉄でジュン母さんのお家へ向かいました。

BOSS母さんとそこで落ち合い、三匹の母さん、クロちゃんとクロママさんと

皆さんで楽しくお昼をご馳走になったのは、以前も書いた通りなのですが


皆さんが見える前に、ランちゃんのお散歩に行かせてもらったのです。

今日はその時のお話です。



そもそも・・・一日目、去年の7月以来の再会だったランちゃんは

目を合わせてくれず。


一応、出迎えではくれましたけども「え・・・?この人・・・知らないし」

まぁ、しょうがないですよね。覚えてないでしょうし。

知らないオバサンに慣れ慣れしくされてもねぇ。


とにかく、母さんのマンションに着いてすぐに、emihana はランちゃんと

散歩に出かけました。


バギーに乗せられて出発する時には、ランちゃん、思いっきりemihana をガン見。

「このオバサン、ほんとに大丈夫なの?」

気持ち、よ〜くわかります。それは不安ですよね。

ランちゃんにしてみれば、どこの馬の骨かわからないオバサンなんですから。


私も、ちょっと心配でした。

emihana はお散歩には慣れてると思います。

何しろ子犬の頃から私のお散歩、毎日朝晩、欠かしたことはありませんでしたし

一番元気だった頃には、私と一緒に、一日2時間とか平気で歩き回ってましたから。

ただ、いかんせん、ブランクがね〜。もう長いことちゃんとしたお散歩には

行ってませんから。

だから、側に寄り添って、見守っていたんです。

何かあったら、ちょっとね、手を貸そうかな〜って。


思いっきり不審顔だったランちゃんですが、マンションのエントランスに

バギーを止めて下に降ろすと、とことこ歩き出しましたよ。

emihana も様子を見ながら、慎重に歩いているようです。

さすがにおよそのワンコさん。何かあったら大変だと、柄にもなく

少し緊張しているらしくて、思わずちょっと笑っちゃいました。


いつもの場所を、クンクン。


なるべくビックリさせないように、静かに話しかけているようです。

「ランちゃん、いい子ね」とか「すごく上手に歩けるね」とか。

ランちゃんはそれに答えるつもりなのか

時々立ち止まっては


emihana を見上げていました。


何が言いたかったんでしょう?おわかりになりますか?


私には何となくわかりました。

「いつも通りにやるから、大丈夫」

たぶんね、emihana を気遣ってくれていたんですよね。

側で見ていた私、感心してしまいました。


そっちにいた時、こんな風にemihana やお父さんのことを

心配しながら、歩いていたかなぁって。


もちろん、今日は何かつまらなそうだなとか、今日がご機嫌良さそうとか

そんなことはちゃんと感じましたけど。


私なんか、よその人が大好きでしたから、一緒にお散歩してくれたら

テンションマックスで、いつも以上に楽しんだものですよ。

それに、よその人は優しくしてくれますから、わざと拾い食いしちゃったりね。


だけど、ランちゃんはよく知らないオバサンのことを

何度も見上げては、「うん、ついて来てる、よし」

そうやって、確認しているようでした。


しばらく遊歩道を歩くうち、大きな通りに突き当たりました。

「ランちゃん、ここ渡りたいの?」

おとなしく立ち止まったランちゃんにemihana は聞きました。

ランちゃんの方はイエスともノーとも反応してない感じで

一緒に信号が変わるのを待っているように見えました。

念のため、emihana は今来た方にリードを引いてみましたが

そのままじっとしています。


信号が青に変わって、前方にリードを軽く引くと

ランちゃんはまだ動き出そうとはしません。

「え?・・・ランちゃん行かないの?」

聞きながらもう一度リードを引きましたが、座ったままです。


「そう・・・行きたくないの。じゃ、戻る?」

今歩いて来た遊歩道に誘導しようとすると、やっぱり動かず。

「う〜ん・・・戻るのも嫌なの?」

少し困ったemihana でしたが「もしかして、こっち?」

遊歩道と平行に伸びる道の方に引いてみると、今度ははすっと動き出しました。


「ああ、そっちの道で帰りたかったのね、そうか、わかったよ〜」


すごいでしょ?

ランちゃんはいかにもこの道に不慣れなemihana に、きちんと意思表示したんです。

嫌な方向には動かない。このやり方で。


自己主張してぐいぐい引っ張るわけでもなく、暴れるわけでもなく

かと言って、今日の散歩はハズレ〜と、投げやりになることもなく

辛抱強くよく知らないオバサンが自分から気付いてくれるのを待ったんです。


えらいな〜と思いました。いくら大人のワンコさんだって

みんながこんなことできるとは思えません。



ジュン母さんが入院していらっしゃる間、クロママさんやこた母さんに

大事にお散歩してもらっていたおかげもあるのかもしれませんが

一緒に歩く人のことを気遣える、心優しきワンコさんだなぁって

何だか、感激してしまいました。



帰り道、あちらから歩いて来られたのは・・・BOSS母さん。


ランちゃん、全くテンション変わらず。相手が誰であっても、全くブレません。



だけどその後、玄関にクロちゃんが現れた気配に・・・


それからひとしきり、クロちゃんを追いかけまわして

一緒におやつをもらったりして、とってもはしゃいでました。

本当に大好きなんですね、クロちゃんが。


「噂のイケメン」クロちゃんです。


そんなランちゃんを見てBOSS母さんが「ランちゃんは犬が好きなんだよね〜」

と一言。確かに、私もそう思います。

ランちゃんは色んな人と付き合うことにはすごく慣れていますけど

好きなのは人より、断然ワンコなんです。


それでいいんですよ。それがランちゃんなんですからね。

クロちゃんって言う、今では弟みたいなワンコちゃんもいて

それでいて、やっぱりジュン母さんの「めんこ」のランちゃん。


たっぷりと愛情を注いでもらって、これからものんびりゆっくり

元気に過ごしてほしいなって、思います。



ランちゃんのお散歩にちょっとお付き合いして

久しぶりにお散歩したくなりました。

今では自由自在にあっと言う間にあっちこっち行けちゃうから

何も不満はないんですけど、ああやって、誰かと一緒に

リードを付けていつもの道を歩くのも、やっぱり楽しかったかな。


ワンコだって、ない物ねだり、するんですよ。



逆さまで、、再見〜!