2011-10-15
大学が展示場を持っている
グジャラート州の首都アーメーダバードで開催されているEngineering Expo 2012という工場設備機械の見本市を訪れました。会場はグジャラート大学のExhibition Hallだというので、キャンパスにあるでかい講堂のようなものを想像してでかけました。そしたら全然ちがいました。専用の駐車場や食堂もある本格的な展示場。これが大学の施設の一部とは驚きでした。
出展企業は200社くらいと中くらいの規模。平日の午後遅い時間なのですが来場者は少なく閑散とした感じ。今年1月にバンガロールで開催されていた工作機械見本市と比べるとマイナーな感じは否めませんでした。出展されているものは、機械部品、工具、ハンドツール、電源設備、ソフトウェアと少しバラバラな感じで、工場で使いそうなものを集めました、という展示会です。出展者たちはくつろいでいて出展者同士でにこやかに談笑している。会場の照明が明るいのでトロピカルな感じの展示会で日本の真面目なやつとの違いを感じました。
工作機械の展示会ではないので工作機械の展示数はすごく少なかったのですが、マシニングセンターを展示していたAutotechCNCというブースに立ち寄りました。応対してくれた営業マンはビシャル君といい今年7月に大学を出たばかりでこの会社に勤務して2ヵ月しかたっていない。入社して少し研修があってこの展示会がいわば営業デビュー戦。そして展示会初日の今日にもはや1台契約できたと、それを全くヨソモノの私に自慢げにしゃべってくる。この素朴さにつられて私も笑顔になりました。
インド人の平均年齢は27歳だそうです。ビシャル君のような元気な若者がいっぱいいるこのインド。やっぱりどんどん成長していく国だなと納得しました。
2011-10-07
GEがインド風力発電企業に5千万ドル
風力発電機メーカーとしてインドで真っ先に名前があがるのはスズロンエナジー、でもインドには他にも有力な風力発電機メーカーがあります。
GEグループのGE Financial Servicesが、インドGreenkoグループの風力事業に5千万ドル投資すると発表されました。Greenkoグループはロンドン証券取引所が運営するAIM市場に上場している会社で、インド国内で水力発電所を7つ、バイオマス発電所を6つ、ガス/液体発電所1つなど、環境にやさしい電力事業に特化しています。
同社ホームページ ↓
今回GEが投資するのはGreenkoが設立したGreenko Wind Business Projectに対してで、GEのシェアは12.5%のマイナーシェアですが、これからますます拡大していくであろうインド国内の風力発電ビジネスへの入り口を作ったことになります。また、出資を受けるGreenkoは現金だけでなく、Greenko事業の将来性をインド国内に対してアピールできました。Greenkoにとってはすごく有利な条件での出資受入れです。
シーメンス、フィリップス、GEの世界の重電3社、それに日本から三菱重工と日立製作所がインド国内の再生可能エネルギー事業に力を入れてきています。一方、インドの再生可能エネルギー企業がインド市場の世界から見た価値を知っており、インド企業に取って有利な資本事業提携を締結していくでしょう。私もインド企業と交渉する場面で、相手方がインド市場の価値をそれとなく示してこられるのに何度も遭遇しています。インド企業家、本当にたくましいです。
Economic Times の記事原文 ↓
***おまけ****
チェンナイのマリーナビーチで見かけた可愛らしいメリーゴーランドです。
木製の円盤の上に子供用自動車が乗せてあって、それを係の人が手で回転させる。
なんとものんびりした景色です。
2011-08-10
グジャラート州に注目
国土面積329万平方キロ、人口12億人と、広さも人の数も日本の約10倍という巨大国家インド。その上、多民族、多言語の国であり、州が違えば国が違うのと同じと良く言われています。インド進出を考えた時、どの州に進出するかが大変重要です。
日系企業が現在最も進出しているのはデリー首都圏(Delhi NCT)/ハリヤナ(Haryana)州で、最近になって日系企業が急増しているのがタミルナードゥ(Tami Nadu)州です。
最近インド専門家のN氏と話していて、これからはグジャラート(Gujarat)州が有望だと意見が一致しました。グジャラート州有望であるという根拠は、
1)DMICの中心に位置する
DMICとはデリー・ムンバイ間産業大動脈構想(Delhi-Mumbai Industrial Corridor Project)という日本とインドが協力してデリーとムンバイの間に貨物専用鉄道を建設、民間資金を活用してその沿線地域に工業団地や物流基地を整備し、一大産業地域を形成しようというプロジェクトです。
下の地図はDMICプロジェクトの地図で、真ん中を走っている赤い線が貨物専用鉄道です。そして左側の青い斜線部分がグジャラート州です。この地図でわかるようにグジャラート州はプロジェクトの中心に位置し、尚且つ外洋にも面しており、輸出入に使える大きな港もあります。
2)州財政が豊かである
インドでは電力や水道は州政府が投資しています。州財政が豊かであれば電力や水道などのインフラは整ってくるということです。グジャラート州は黒字財政で、例えば昨年度は日本円にして1,000億円もの黒字を計上しています。赤字に悩む他州、例えばチェンナイのあるターミルナドゥ州は、過去何年も新規発電所が建設されていません。州政府が主体的にインフラ投資ができるグジャラート州の強みです。
元々、繊維、化学、製薬の企業がたくさん立地している州ですが、超低価格車で有名なタタ自動車のナノ生産工場が建設されています。GMは90年代に工場を操業開始、マルチスズキ(Maruti Suzuki)も新工場を同州に建設すると新聞発表しており、これから自動車を中心とした部品産業が勃興してくると思います。
上述したようにデリー首都圏/ハリヤナ州には日系企業328社が進出していて一番多く、タミールナドゥ州240社、マハーラシュトラ州198社の順番です。それらの州と比べると、グジャラート州は現時点では29社と日系企業には縁遠くなっていますが、今後増えていくと思います。
グジャラート州には一つ大きな欠点があります。インドを良く知っている人ならグジャラート州=「酒が飲めない州だね」と反応されます。州の法律で公共の場所での飲酒を制限しており、外国人の場合でも事前に飲酒チケットを取得しないと酒が飲めないところです。下戸の私にはさほど影響はありませんが、仕事の後のうまい酒を楽しみにしている人にはつらい場所かもしれません。
2011-07-14
循環型農業に貢献する日本企業
日本に対して批判的な記事が多い人民網日本語版に、珍しく日系企業に対して好意的な記事が掲載されています。中国企業も見習うべきだとのニュアンスが記事にあり、他の日本企業の中国市場開拓のモデルになると感じました。
記事のタイトルは「5年間赤字続くも循環型農業に挑む日系企業 山東」
記事本文はこちら→http://j.people.com.cn/94476/7437441.html
記事内容は山東朝日緑源農業高新技術有限公司という山東省にある日系企業が、化学肥料なし、農薬なし、除草をしない、というやり方で周囲の農家の半分の収獲量しかなく2006年の設立以来5年も赤字続き。だが、「安全」「安心」「高品質」を求める中国のハイエンド消費者に徐々に受け入れられているというもの。
この日系企業はアサヒビール、住友化学、伊藤忠商事などが出資して2006年に設立された企業で、新しいコンセプトの農業を中国でやろうという企業です。
その新しい事業コンセプトは、
1.牛糞を用いた堆肥を利用して化学肥料などに頼らず地力を維持する循環型農業を実施します。
2.農民への農業指導、次世代の中国人農業指導者を育成します。
3.栽培から販売まで一貫したフードシステムを構築します。
4.安全・安心でおいしい農作物を中国で販売し中国の食生活工場に貢献します。
豊かになった中国が求めるものは日本と同じです。「安全」「安心」「高品質」で先行する日本のノウハウを使って中国市場を開拓していく山東朝日緑源農業高新技術有限公司の事業モデルは農業だけでなく、環境対策、老人介護、省エネルギーなどの他事業にも応用できると思います。
2011-07-12
反ワイロのサイト-私はワイロを払いました
I PAID A BRIBE、直訳すると「私はワイロを払いました」という衝撃的な名前のWebサイトがインドにあります。
インドで商売をするには購買決定者に何がしかのお礼を渡すという習慣があるようで、近年は昔ほどひどくはないものの、相手によっては時々必要なことがあるようです。
この悪習に対して毅然と立ち向かっているのが、バンガロールの市民団体が運営するこのWebサイト。市民が自分の経験、「私はこんなワイロを払わされた」「私は拒否したからこんな目にあった」とかを匿名で記載しています。
下記のような話が毎日のように書かれています。
「私が空いた道をオートバイで60キロのスピードで走っていたら、警官が出てきてスピード違反だと止めました。警官が罰金は100ルピーだと言うのでその場で100ルピーを支払い、領収書を要求しました。すると警官は領収書が必要なら罰金は300ルピーだと・・・」
「税金還付請求書をバンガロール税務署に提出してから5年経ちます。その間、年に4回は手続きの状況をチェックをしに税務署に行っていますが、いまだに還付金2万ルピーは支払われません。私の友人は還付金の5%を担当者に払ったらすぐに還付された、と言っています・・・・」
インドはまだまだ後進国だね、と上から目線で感じる方もいるでしょうね。でもインドの悪習が少しずつなくなって来ているということや、このように堂々と役人の悪口を書けるという自由性に私は感心します。インドは世界最大の自由主義国家です。
***おまけ***
小さい列車を追いかける3匹の野良犬
世界遺産の島、エレファンタ島の光景です
2011-06-29
努力が報われる国ーインド
最近訪問したインドの中小製造業3社に共通したことがあります。
簡単に言えば、「汚い狭い工場で、少量品を作っているが、若い経営者はやる気満々で働き者で業績好調」ということです。
共通点1:工場アパートの中に会社を構えている。
工場ばかりが入居している工場アパートに3社とも入っています。日本でも中小製造業が集積している東大阪や大田区に小規模工場のための工場長屋があります。でもインドのそれはビルの外観も内装も”汚い”、日本とはメンテナンスに対する基本的な考えが違います。工場ビルの1室のサイズは様々でしたが、一番小さかったのは1室が6畳くらいのもの、でもそこに入居している訪問した会社は1社で6室を使っていました。
共通点2:少量多品種製品を製造している企業である。
3社ともお客様から仕様や図面をいただいて、お客様仕様に沿った部品や製品を製作しています。1図面1個の製品が多いようでした。大量生産品と違い1個を生産するのにものすごく手間がかかりますがその分付加価値が高い製品を作っておられます。
共通点3:若手経営者が会社を引っ張っている。
3社とも20代、30代の若手経営者が実質会社を引っ張っています。その内、1社は若手経営者自身が創業した会社、2社は2代目で創業者である父親が社長だが実際は若手経営者がバリバリ会社経営をやっています。
左写真の右端のラビさんは24歳、大学で機械工学を勉強した後MBAコースを卒業したばかり。お父さんが創業した会社の営業を担当しており、将来は自社製品を海外に販売していきたいとおっしゃっていました。従業員10人と小規模ですが、業績は絶好調で近々24時間操業体制にするそうです。
右写真のヒゲのいかついジェイエッシュさんはお父さんが創業した会社に入って約10年。肩書はまだですが、実際は社長として活躍されています。給料の額までお聞きしましたが日本の大企業の役員なみの給与で、物価の安いインドではびっくりするような金額です。
お会いした3人の若手経営者はみんな朝早くから夜遅くまで働いておられます。勿論、日本の若手経営者も頑張っている方多いですが、大きな違いは「今のインドでは、頑張った分だけ会社が成長する」ということです。経済が右肩上がりで急成長しているインドでは努力が何倍にもなって返ってきます。インドに進出されている日本企業の方も同じ感覚をお持ちの方が多いですね。昭和40年〜50年代の日本の姿が今のインドにあるなぁ。
「インドでは努力は報われる」
2011-06-21
300ドル(=24,000円)で家を建てる
インドの方とメイドインジャパン製品について話していると「日本製品の品質は優れているのはわかっているが価格が高い」と良く言われます。逆を言えば、価格をある程度あわせていけば、日本品質のメリットがあるので巨大なインド市場で大きく販売することができます。例えば自動車でいえば、先駆者であるスズキは勿論、トヨタETIOS、ホンダHNSC、日産MICRAとインド市場に合わせた小型モデルを販売する方向です。タタ自動車のナノは当初10万ルピー(約20万円)で販売すると発表して世界を驚かせました。結局現在はその倍の20万ルピーで販売していますが、それでも圧倒的な安さであることには変わりなく、ここに来て販売台数が急増しています。
ナノは自動車ディーラー以外にビッグバザールというスーパーでも上の写真のように販売されています。ビッグバザールは全インドに100店以上展開している中流向けスーパーです。今まで2輪車を乗っている人たちの4輪車へのエントリーカーとしての需要があります。
このブログで以前伝えた教育機関向けの3,000円パソコン開発など、びっくりするような安い価格をまずはブチあげて開発を行っていくというやり方です。
次は家を300ドル、即ち、日本円で24,000円で作ろうというコンテストが発表され話題を呼んでいます。インド国内というよりもアメリカのHarvard Business ReviewのWebサイトを通じて募集されたコンテストで、優勝者には25,000ドルの賞金が与えられます。
このコンテストの中心となっているのが、ハーバード大学のインド人教授であるVijay Govindarajan氏です。
上は応募作品の一つ、全世界から約300点の応募があった。
貧富の差の激しいインドでは投資用にたくさんの住宅を保有する金持ちもいれば、田舎から出てきてものの働き場がなく家族そろって路上生活を余儀なくしている貧しい人々もたくさんいます。この300ドルハウスは貧しい人たちが住む場所を得ることにつながります。
いかに安い材料を使って部材を量産しようとも、300ドルのコストで家を建てるのは至難だと私は思います。でもナノでも当初は夢の夢という批評だったものが、価格を倍にしながらも圧倒的な廉価で市場に出てきて、販売を伸ばしてきています。ローコストハウスも様々な変遷を経て実現されていくような気がします。何故ならば、そこに大きな需要があるからです。
2011-06-15
中堅中小が相次ぎ進出
先日チェンナイである日系企業の駐在員にお会いしました。その前の赴任地はベトナムだったそうで、ベトナムからチェンナイは天国から地○(チェンナイの人に悪いので伏字にしました)だとおっしゃっていました。
チャイナプラスワンの候補地、いやこれから海外に出て行こうとする中小にとってはプラスワンではなく、オンリーワンの候補地としてベトナムは魅力的に感じます。特に生活環境が良い。食べ物がおいしい。でも将来の成長力からいくとやっぱしインドだと思います。そういえば、この1ヵ月でベトナム進出を発表した中堅、中小企業がいくつもありました。海外市場をめざして果敢に出て行く企業がどんどん増えてきています。
日本鏡板工業、ハイフォンに製造出荷拠点を設立 ベトナム・ハイフォン市にプラントの圧力容器や産業用ボイラを製造する全額出資子会社「アールケーエンジニアリング」を設立した。新興国の中でも高成長が続く同国で需要を開拓し、日本や東南アジア、中国への製造出荷拠点と位置づける。資本金は4800万円。2012年に売上高5億円、15年に同10億円を目指す。 (5月24日 日刊工業新聞)
黒田電気、ベトナムの自動車部品メーカーを買収 ベトナムの自動車部品メーカーBoramtek社の経営権取得のため同社の親会社であるHiVAT グローバル社(韓国)の株式 51%を取得すると発表した。HiVAT社はBoramtek社の株式保有のために設立された持株会社で、同社株式の 51%を取得することにより、黒田電気はBoramtek 社の実質的経営権を取得する。(5月26日 同社リリース)
メタウォーター、ベトナムで分散型浄水事業を展開へ 北中部トゥアティエンフエ省で分散型浄水及び水供給事業の展開を計画している。同社が海外で水供給事業を手がけるのはこれが初めて。計画では2012年に小規模浄水プラント2基を同省に設置し、中央管理センターからの遠隔操作により分散供給するシステムの実証試験を開始する。採算性が取れれば、2014年に事業化する方針。なお、今回の実証試験は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業に採択されている (5月25日 VIETOJO)
東海興業、ダナン進出を検討:東西回廊でタイ拠点結ぶ ダナンに進出する方針を固めたようだ。タイ・アマタナコン工業団地の子会社の労働力確保が、困難な状況になりつつあり、政治・経済が安定しているベトナムへの進出を検討。東西経済回廊の陸送が容易なことからダナンが有利と判断している。(5月23日 NNA)
アサヒ衛陶、ホーチミンに販売子会社設立 ホーチミン市に100%出資の販売子会社(ビナアサヒ社)を設立すると発表した。 今後の中長期的な会社の成長のエンジンとして海外市場、特にベトナムを中心としたアジア市場にも注力する意向で、これまでベトナムを中心としたアジア市場の調査を重ねてきた。既にベトナムにおいては大型開発プロジェクトのサンプルルームへの納品や具体的な商談が進んでおり、中長期的には『海外で企画開発した製品を“ベトナムを中心としたアジア市場”に納品するビジネス』を会社の成長の柱の一つとしていく方針。(5月20日 同社リリース)
2011-06-06
世界のスーパーマーケットが参集
週末は Phoenix Millsというムンバイ南部で一番大きなショッピングモールに行きました。Mills(=工場)の名前が残っているように、元々は大きな工場だったところにつくられたショッピングモールで、その当時の太い煙突を一本だけ残しています。写真の左上にある赤と白の模様があるのがその煙突です。
スワロフスキー、ZARA、BodyShop、サムソナイト、マクドナルドなどの国際的なブランドの入った優雅なモールビルですが、中核テナントはBigBazarというインド最大のスーパーマーケットです。でもBigBazarで買い物をして違和感があったのは、殆どの商品がMRP(Manufacure Recommended Price=生産者指定価格)で売られていることでした。大量仕入れ大量販売で定価から割り引いた価格で商品を販売するのがスーパーマーケットのビジネスモデルであるはずなのに、インドではスーパーでも定価販売なんです。
インドの小売業は外資規制しており、現時点では外国資本が1%でも入った企業は小売はできません。例外はフランチャイズとして進出できる分野(例 マクドナルド)と外国資本が51%以下の単一ブランド小売店(例 ZARA)となっています。この小売業への外資規制が自由化される方向で政府内で調整されているようで、世界的なスーパーマーケットが参入してくるのは時間の問題です。外資規制が解かれる前に、WalmartやTescoなどは既に卸売分野でインドに進出しています。
Bharti財閥との合弁で卸売分野に2007年に進出したWalmartは現在6店舗を持っていますが、ここへきて店舗網拡大にアクセルを踏みこんでおり、合弁会社Bharti Walmartはこの2年以内に新規店舗を20店オープンすると発表しました。卸売合弁会社でインドにしっかり地盤を築き、小売外資規制緩和の時点でスタートダッシュして巨大なインド市場を獲得する戦略です。
新聞記事に日本の小売の名前が出ていないのが寂しいが、水面下ではインド進出の準備をされていると思います。10年以内にアメリカ、中国に次に位置する大消費市場になるインド市場ですから。
***以下は5月5日付のTheWallStreetJournal記事の要訳***
記事全文は→http://www.livemint.com/2011/05/05230121/Bharti-Walmart-to-double-store.html
世界で一番大きな小売店との合弁企業Bharti Walmart Pvt. Ltd.は、これからの2年間で新たに20店の卸売店を開き、インドで一番の卸売店を目指している。同社は現在までに45百万ドルを投資してインド国内に6店のBest Price Modern Wholesale storeを設置している。CEOのJain氏によると、今後はインド南部に力を入れ、2012年までには195百万ドルの投資を行い新規店舗を設置、又同時にサプライチェーンも整備していく。
フランスのCarrefour SAもニューデリーに卸売店をオープン、イギリスのTesco plcは今年後半に最初の卸売店をオープンする計画である。ドイツのMetro AGは2003年にインドで最初の卸売店を既にオープンしており、今後5年以内に50店舗までに拡大していく。
***以下おまけ***
牛も一緒に雨宿り
ムンバイは先週から雨季に入りました。高架下で雨宿りしていた時に撮った動画です。
2011-05-31
CO2削減に風力発電産業を強化
今年12月に南アフリカで開催されるCOP17(第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議〜長い名前)で京都議定書に代わる新たな合意(CO2削減目標)がなされねばならないとう状況です。
| 順位 | 国 | エネルギー総使用量(百万トン) | 一人当使用量(Kg) |
|---|---|---|---|
| 1 | アメリカ合衆国 | 2,123 | 7,039 |
| 2 | 中国 | 1,568 | 1,203 |
| 3 | インド | 437 | 385 |
| 4 | 日本 | 423 | 3,357 |
| 5 | ドイツ | 284 | 3,449 |
| 6 | カナダ | 284 | 7,196 |
| 7 | イギリス | 205 | 3,357 |
| 8 | フランス | 170 | 2,762 |
| 9 | 韓国 | 161 | 3,309 |
| 10 | ブラジル | 158 | 823 |
出典:UN, Energy Statistics Yearbook 2007
上記は各国のエネルギー使用量を石油に換算したランキングです。
石油がぶ飲みのアメリカが1番多くエネルギーを使っていますが、2番3番には新興国である中国とインドとなっています。ところが、人口一人当たりに換算すると様相が異なり、先進国は軒並み3,000Kg以上であるのに対し、中国やインドは3分の一となっています。(この表には出てませんが、一人当たり一番エネルギーを消費しているのは石油産出国のカタールで17,899Kgと日本の5倍以上)
これがCOPでの先進国と後進国の議論がぶつかるところ。「先進国は現時点で既に一人当たりのエネルギーをたくさん使って豊かな生活をしている。まだキャッチアップ中の後進国に対して先進国と同様のCO2削減率を求めるのはおかしい」、というのが中国を中心とする後進国の主張です。(中国は後進国とは思いませんが。。。)
一方、COPではCO2削減をコミットしていないものの、実際の中国政府の動きを見ているとCO2削減のために再生可能エネルギーに力を入れています。中国電網公司が先日発表した白書によると、風力発電能力を2015年には90ギガワットに、150ギガワットに引き上げると発表しています。
先日私が訪問した土漠の中の都市、楡林でも、市のお役人が説明するにあたって、年間風量がこれこれで年間日照量はこれこれで自然エネルギーにも恵まれている、と自慢されていました。中国中央政府はCOPでは先進国と対立しているものの、地球環境を考えてCO2削減のための政策を打ち出していくでしょう。従って、風力などの再生可能エネルギー技術を持っている日本企業にもチャンスだと思います。
***以下プレスリリースの要訳***
リリース本文はこちら↓
http://www.sgcc.com.cn/ywlm/mediacenter/corporatenews/04/245999.shtml
「中国の風力発電は2015年には90GWを超え、2020年には150GWに達する予定である」と中国電網公司が発行した風力発電推進白書は発表している。中国でこの種の白書が発行されたのは今回が初めてである。
今年3月の時点で同社が接続している風力発電は33.16GWであり、R&Dを強化するとともに技術の標準化を図っていこうというもの。白書では、風力発電以外にもUHV、地域間グリッド、スマートグリッド、揚水発電についても書かれている。
















