ANA スーパープレミアムシート



先だってJALのJクラスについて書きました折にお薦めいただきました、ANAのスーパープレミアムシート。急遽大阪から飛行機で戻ることになりましたので、利用してみることに。時間帯によって、お弁当が供される便と、おやつだけの便があるとのこと。食いしん坊で、しかも空腹でしたので、「お弁当の出る便でスーパープレミアムシートに空きがあったらお願いします」、と窓口で少しだけ恥らいつつ希望を伝えますと、30分後発の便があるが、満席なのでキャンセル待ち、とのこと。その時は、「まあ、やはり人気なのね」、とちょっぴり驚いたのですが、先ほど調べてみましたところ、今回乗りましたボーイング777-300のスーパープレミアムシートは524席中、21席しかないとのこと、なるほど。キャンセル待ちとは申しましても、そのまま窓口で発券の手続きを待っております間に、「一席…キャンセルが出ました。1列目の、お席に挟まれた真ん中になってしまいますが、宜しいですか?」とのことでもちろんOK。
さて、機内に乗り込みますともうドアからすぐの席。どんどん乗客が乗り込んでまいりますので、座席側に入り込み、荷物を棚に上げるタイミングが難しいわ、立ちつくしておりましたら、キャビンアテンダントさんが、「お荷物、お手伝いいたしますので」、と声をかけてくださり、人の流れが切れた瞬間にさっと上げてくださいました。席につき、きょろきょろしておりますとすぐに、「本日はスーパープレミアムシートをご利用いただきまして、ありがとうございます。新聞のご用意がございますが。」とのご丁寧なご挨拶。「結構です」、と断りましたが、見ておりますと、ほとんどの乗客が希望の新聞を告げてそれを読み始めます。目に入る範囲内の全ての人が、がさがさと新聞を読んでいるという不思議な光景。席にはクッションとブランケットが用意され、前のポケットには、普通席よりも少し豪華なヘッドホンと、大きな紺色のスリッパが。飴のサービスもあります。
さて、シートですが、リクライニングを倒さない状態ですとヘッドレストに頭が押されてしまい、なんですかやや俯きがちに。1列目ですので足元はとっても広々としているのですが、目の前の壁面上方にあるモニターを見ようといたしますと、もの凄い上目遣いにしないと画面を見ることができません。
離陸。雨天ということもあり、「気流の乱れの影響で、機体揺れておりますが、運行には影響ございませんのでご安心ください」のアナウンスがあるほどかなり揺れまして、水平飛行に入りましても、シートベルト着用のサインが消えません。20分ほどいたしましてようやく、「また10分ほどでシートベルト着用のサインが出ることが予想されます。」との放送があり、大急ぎでサービス開始。楽しみにしておりました、お弁当が配られます。なんと、テーブルはキャビンアテンダントさんが「お食事が始まりますので」と一人ひとり出してくだり、申し訳ないよう。お絞りは、使い捨てタイプでありながら、きちんとタオルです。ここでやっと、座席をリクライニングさせ、フットレストも使ってみましたが、私の体には、(リクライニングには手こずったものの)Jクラスの方が合っているような。どうもしっくりまいりません。
お弁当はと申しますと、蛸の炊き込みご飯の上には、山葵の葉の佃煮とアスパラの酢漬け。エリンギの明太和えや、九条ねぎの白和え、高野豆腐、海老しんじょなどの炊き合わせ、麩まんじゅう、フルーツなど盛りだくさん。プラス希望をすれば熱々のお味噌汁も。なかなか結構なお味です。が、揺れる揺れる。ポーンとまたシートベルト着用のサインが出まして、「機内サービスを中止させていただきます。飲み物をお持ちのお客様はご注意ください」、とキャビンアテンダントさんも着席。確かに、カップホルダーにきちんと入れてあっても、お味噌汁がこぼれそうです。それでも、食いしん坊ですので、ゆっくりと時間をかけ、残さずきれいにいただきました。食後にお茶がいただきたいところでしたが、しかたありません。着陸態勢になる直前に3分ほどベルト着用が解除になり、その間にキャビンアテンダントがさっとお弁当箱などを回収。そしてまたすぐに着席。飛行機はへろへろしながらだーん、だーんと着陸。無事に羽田到着。
ということで、初めてのスーパープレミアムシート体験は、やや慌しさを感じたものの、興味深く、美味しい経験でございました。