えーはん



母が部屋の整理をしておりまして見つけたメモに、懐かしい私のあだなが。
小学校2年の時に父の転勤で奈良から埼玉へ転勤。転校いたしました小学校ですぐに仲良しになりましたのが、池上さんという女の子。女優の池上季実子が確か従妹という、彼女も顔が小さく、すらりと背の高い利発な美少女でした。お父様も、今で言うところの業界人といった雰囲気のおじ様で、家に遊びに行くと、当時普通の家庭にはないような雑貨や海外の雑誌があれこれ。一番印象に残っておりますのが、「うちのパパ、エッチな石鹸を持ってるのよ」、と見せてもらいました、最初は着衣の色っぽい女性の写真が貼られておりまして、使っていくうちにだんだんその女性が脱いで最後は全裸でしたか、骸骨でしたかになる、らしい(見せてもらったのは新品の状態)、というもの。当時小学2年だった私が、“大人の世界”を垣間見た最初の出来事だったような気がいたします。
さて、話がずれましたが、その池上さんが、「関西って名前を呼ぶときに、なになにはん、って呼ぶじゃない。emimiちゃんは関西から引っ越してきたんだし、私達もそう呼び合うことにしない?emimiちゃんはえだからえーはん。私は名前だとかーはんで、お母さんみたいでちょっと変だから苗字で池はん。ねっ!」、ということでこの日から、「池はん」、「えーはん」と呼び合う仲に。
小学校卒業後、池はんは都内の私立、私は地元の公立に通うことになり、学校は別々になってしまったのですが、彼女がつけたあだなはすっかり皆に定着し、中学を卒業するまでの8年間、私はずっと「えーはん」、と呼ばれ続けたのでした。今頃どうしているかしら、池はん。