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平凡な生活:Une vie ordinaire

2017-03-11 本当に悪いのは

2017-02-26 カタールオープンの吉田選手

吉田雅巳選手がドイツのエース,オフチャロフ選手を破ったらしい。

南仏のアンチーブで行われたヨーロッパトップ16ローザンヌスイス・オープン,ニューデリーインドオープンと長旅を続けながら3週末連続で優勝していたオフチャロフの疲労は相当なものだっただろう。相手が体調不十分だったとはいえ,ヨーロッパのエースに勝ったのだから吉田選手の頑張りは評価すべきだろう。

吉田選手の頑張りに期待して,料理しながら樊振東(Fan Zhendong)戦を見たのだが,残念な結果だった。吉田選手のプレー自体は悪くなかった,全く悪くなかった。むしろ大変調子が良かった。

樊振東選手は,日本選手とは遥か彼方の全く次元の異なる世界にいて,そこから降りてくることはなかった。日本選手がリオの銀や銅メダルではしゃいでいる間に,樊振東は全く違う世界のプレイヤーに変身していた。しかもまだ二十歳になったばかりだ。

今年の5月の世界選手権では馬龍選手と並んで優勝候補の筆頭だろう。

日本選手は,彼らに負けたら,口が裂けても悔しいなどと言うべきではない。残念ながら,中国のトップの数名は,今の日本選手では想像さえできない,全く違う世界にいる。

2017-02-23 カタールオープン第1回戦の平野美宇選手

卓球カタールオープンの女子シングルス,本線1回戦で平野美宇選手はゲームカウント1−4で姿を消した。

対戦相手は中国のGU Yuting選手。内容は完敗といっていいのではないだろうか。第1ゲームは取ったものの,2ゲーム以降は打ち合いではほぼ負けていた。

敗因は相手のレシーブ,特にストップレシーブが上手で先に攻められなかったことと,レシーブをフォア側に集められてバックハンドを封じられたことだろうか。

スピードでも負けていた。平野選手の強打をGU Yuting選手は余裕をもって止めていた。日本国内では抜群の速さを誇る平野選手の強打も,中国では並のスピードなのだろう。

見ていて,フォアの強打のコースをもう少し散らせればと思った。ストレートの強打を混ぜることができればよかったのに... それと緩急をつけることができれば... まあそれができない理由があったのだろう。

全日本が終わって1ヶ月なので,調整が難しかったこともあるのだろうが。完敗だった。なんとも残念な結果だった。だが,GU Yuting選手は徹底して,レシーブをフォア側に集めていたことは,それだけ平野選手のバックハンドを対戦相手も恐れている証左でもある。中国も平野選手への対策を練っているということだ。この対策に平野選手と中澤コーチがどんな打開策を準備できるか,問題でもあるが,楽しみでもある。頑張れ平野選手!

カタールで日本語 vol.1

カタールで日本語 vol.1

2017-02-21 パトリス・シェローの『フェードル』

大竹しのぶ主演で『フェードル』が上演されるれしい(もう公演は始まっているのだろうか?)。

この公演とはあまり関係ないのだが,2003年に今は亡きパトリス・シェローが演出し,ドミニク・ブラン嬢がフェードルを演じる芝居を見た。独仏共同テレビ局ARTEで放送されたものらしい。

フェードルを演じるブラン嬢の台詞回し,圧倒的な演技力に打ちのめされた。また,アリシーとテゼーを演じている役者も良かった。

フランス語が全く古びて聞こえない。例えば,サラベルナールが演じる『フェードル』は私の耳には,とても古臭く聴こえてしまう。演劇というよりは唄いのように聞こえてしまう。だが,シェローの手にかかると,フェードルも,イッポリットもアリシーも,みんな現代人として,つまり普遍的な存在として蘇る。

ギリシア悲劇〈3〉エウリピデス〈上〉 (ちくま文庫)

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また,イッポリットとアリシーの相同性と,アリシーとフェードルの対比を強調した演出も見事で,大変説得力がある。イッポリットもアリシーは互いに惹かれている。だが,に恋愛慣れしていないうえに,そして恋愛慣れしていないだけにやたらとプライドだけは高い。まあ,若さゆえに,とても面倒くさい存在である。そんな二人をの気持ちを人生の先輩である二人の召使というか相談役がうまく解きほどいてゆく。

二人の恋愛感情が面倒臭いとはいえ可愛い部類に入るとすると,フェードルが懐いている恋愛感情は,次元が使う。自分ではどうすることもできない,力に取り憑かれてしまって,それから逃れることができない。逃れる術があるとすれば,自ら命を絶つしかない。その力とは,義理の息子,イッポリットへの断ち切れない思いだ。この思いに食いつかれて,フェードルはのたうちまわる。恋愛を自分の置かれた状況改善に使おうとするアリシーとの対比は鮮明だ。注文をつけるとするとエノーヌだろうか。シェローの演出では,ひたすらフェードルを溺愛し,彼女のためならどんな犠牲も厭わない存在として設定されている。例えばもう少し悪魔的でも良かったのでは。例えばエノーヌをブラン嬢が演じて,もっと若い女優がフェードルを演じても面白いのでは... あるいはテゼーを耄碌した老人に設定したり... 西洋の演劇は,観客が自由に演出できるのが面白い!

この芝居をどのように日本語に移し替えることができるのか,この狂気とも言える恋愛感情をどう大竹しのぶが演じているのか大変気になるところだ。

2017-02-20 インドの張本智和・オフチャロフ戦

ネットでワールドツアーインド戦の決勝戦を観戦。13歳の天才卓球少年張本智和君が,今ではドイツ卓球の顔になったオフチャロフに挑んだ試合だ。ITTFの実況で見たかった。しかし,日本からはネットで実況が見られなかった。テレビに権利を押さえられているらしい。仕方がないので,試合翌朝にYoutubeで観戦。アップしてくださった方,ありがとうございます(日本語は通じないと思いますが)。テレビ東京はいい加減卓球を金儲けの道具にするのはやめてもらいたい。日本の卓球協会もこんなテレビ局とは一刻も早く縁を切ってもらいたい。

D28 地球の歩き方 インド 2016~2017

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さて,試合の内容だが,ゲームカウント4−0でオフチャロフの貫禄勝ち。試合の出来は... オフチャロフ選手も張本選手も普通の出来だろうか。

とはいえ,オフチャロフ選手が疲れていないわけがない。2週間前がフランスのアンチーブで開催されたヨーロッパトップ16で優勝,先週はスイスオープンで優勝,そして今週はインドで準々決勝で大島選手を,準決勝で丹波選手を共にフルセット(いい試合でした!久しぶりに丹波選手のいい試合を見た気がする)の末に破っての決勝戦なのだから。かなり疲労が溜まっていたはずだ。こうしたコンディションのもと,自分よりも一回り以上も若い選手を相手に,普通に集中できて,何事もなかったかのように勝ってしまうのだから,やはりオフチャロフ選手は素晴らしい!どこに行っても「ディーマ,ディーマ」と愛されるわけだ。

離婚して、インド (幻冬舎文庫)

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さて張本選手だが,完敗とはいえ,立派な善戦だった。正直,ジャイアンにボコられるのび太状態の,いわば以前の丹波選手のようになるものと予想していた。それからすれば大健闘だった!

とはいえ,前半はオフチャロフ選手のしゃがみこみサーブに全く対応できなかった。ワールドツアーの決勝戦というレベルの試合では,ここまでレシーブができない試合を見ることは極めて珍しい。あまりに対応できないので感動的でさえあった。とはいえ,後半ではそのサーブを,相手の油断もあったとはいえ,一発で打ち抜いていたけれど...(この少年のことを世界中が注目するわけだ)

全体を通じて,ラリーになると張本選手の分が悪かった。ブロックミスをはじめとして,ミスが多かった。やはり,オフチャロフ選手のボールの威力に対応できなかったのだろう。オフチャロフと普通に壮絶な打ち合いをしている水谷選手の凄さが改めて分かった。ただ,0−4とはいえ,随所に見所のあるラリーがあったのも事実だ。

インドの観客の反応も興味深かった。戦前はオフチャロフ選手への声援が多かったのだが,試合が進むごとに張本選手への声援が増えていった気がする。これは昨年のジュニア世界選手権でもそうだった。生では見たことがないが,張本選手のプレー振りには,観る者を惹きつける何かがあるのかもしれない。また,インド卓球のことがよくわかったお客さんが多い気がする。将来は卓球大国になるのではないだろうか。

総括すると,ストレート負けとはいえ,1時期の丹波選手や吉村真晴選手のように何度やっても勝ち筋が見えてこないという試合ではなかった(だから,やはり張本君はすごい!)。カタールで当たることがあればもしかするともしかするのではないだろうか!?頑張れ張本選手!

新版 インドを知る事典

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