ついに出たな 「たちぎれ線香」


2008年1月22日(火)放送、第93回『ちりとてちん』。
ついに、出ましたか。って かんじです。


五木ひろし(当人)が、夫婦(めおと)落語会で、
「ふるさと」を歌ってくれることも決まって。
あとは、何が背中をポンと押して、
父・正典(松重豊)と母・糸子(和久井映見)が、
夫婦の絆を取り戻してくれるかですね。


落語会での演目は、若狭(貫地谷しほり)が、「天災」。
そしてぇ! 草々(青木崇高)は、「たちぎれ線香(せんこう)」。
パチパチパチパチ。
林家三平・師匠ふうに 申しますと。
「あら、いらっしゃい。もう そろそろじゃないかと、
 みんなで、お待ち申しあげていたんですよぉ」。


満をじして、ついに登場。
人間国宝桂米朝師匠も、ご自身の「落語全集」の解説で、


<数百を数え得る上方落語の中でも屈指の大ネタで、
 これは古来、偶像視されてきたはなしです>


「偶像視」ですよ、偶像視。
仏像か、はたまたギリシャ正教のイコンか。


・ ドラマ構成の見事さ
・ 登場人物の多彩さ
・ サゲ(オチ)の品の良さ
・ 落語では珍しい純愛物語


などなど、素晴らしさを挙げれば キリがないのですが、
それだけに、
<この話のむつかしさについて言いだすとキリがありません>。
人間国宝をして、こう言わしめております。


ストーリーについては、NHKちりとてちん」のHP
上方落語 よろず指南」にのってます → http://www3.nhk.or.jp/asadora/topics/06_rakugo/no12.html
ちなみに、ヒロインの名前は、「小糸(こいと)」
製作所じゃ、ないです。
「小糸」と「糸子」。


CDには、名盤が多いのですが、まずは、桂吉朝さんの東芝EMI盤を。
この噺では、前半は番頭さん、後半は置屋のお内儀(おかみ)の存在感が、
メチャメチャ大きいのですが。
吉朝バージョンは、お内儀のひとり語りが出色です。
大げさな言いまわしも、お涙ちょうだいの演出もなく、
静かぁに 一定のテンポで話されるのですが、
それが、物凄い重みをもって、迫ってくるのです。


なお、「たちきり」「たちきれ」と称されることもございまして、
吉朝・盤のクレジットは、「たちきり」でございます。
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桂吉朝「たちきり」のオススメ度(☆5つが満点。★は0.5点)
ストーリー   ☆☆☆☆☆
落涙度     ☆☆☆☆☆
初心者向き   ☆☆☆☆★