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「ちりとてちん」徹底解剖ブログ

2008-02-09

地獄八景亡者戯 (桂米朝の巻)


草若師匠渡瀬恒彦)の ラステスト稽古となった

「地獄八景亡者戯」(じごくばっけい・もうじゃのたわむれ)。


どんな経緯で 今に伝えられているのか、

CD「枝雀 落語大全」に所収されている

戸田学さん(演芸研究家)の解説で、ご紹介しましょう。


幕末からあった古い落語ではあるが

・ 戦後は、ほとんど消滅しかけてた

・ それを桂米朝が、文の家かしく(後に三代目・笑福亭福松)から、受け継いだ

・ しかし、教わった内容は、おそろしく古い型

・ そこで、米朝が新しく仕立て直して、現在の形にした


これが、昭和28、29年のことです。

ですから、「幽霊のラインダンス」(足が、ないはずなのに?)

「骸骨のストリップ」(これいじょう、何を脱ぐの?)などの

秀逸ギャグは、米朝の創作 なのです。


J・S・バッハ(1685年〜1750年)に、

無伴奏チェロ組曲」全6曲があります。

20世紀はじめには、埋もれていた

練習曲(エチュード)に過ぎなかったのですが、

パブロ・カザルスが 13歳の折、

バルセロナ古本屋で、楽譜を見つけ、稽古をかさね、

200年の歳月をへて、演奏会で披露しました。

現代では、クラシックを代表する名曲になっております。

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

文春新書クラシックCDの名盤」 中野雄さんの解説より)


すなわち、

無伴奏チェロソナタ」 → 「地獄八景」。

「カザルス」 → 「桂米朝」 なのです。


米朝さんは、自身の「特選! 米朝落語全集」の

解説で、こう記しています。


……………………………………………………………………

私から伝えて、東西の何人の落語家がやりまいたが、

その内に、これを十八番の持ちネタとして

新しい「地獄八景」を作ってくれる人が

出てくることでしょう。

これは 滅ぼしたくない話です。

……………………………………………………………………


いっぺんは、滅びかけた上方落語

再興させた 最大の功労者が、「滅ぼしたくない」と

わざわざ 記しているところに、

この1席によせる 重みを感じます。


ディスクは、2種類 所持なしてございまして。

● 「特選! 米朝落語全集」(平成2年収録)と、

特選!! 米朝 落語全集 第十五集

特選!! 米朝 落語全集 第十五集

● 「桂米朝 上方落語 大全集」第1期(昭和47年収録)。

[rakuten:toemifc:10000533:detail]

ともに、東芝EMIです。


「大全集」は、10枚組・2万円のセット組ですが

まず マクラで爆笑させてくれます。

( ↓ ネタばれに 注意しなきゃ、ですが)

「気体 液体 固体」と スパっと言いあらわすところなど、

若き米朝さんの 才気煥発が随所にうかがえる1席です。


上方落語殿堂入りちゅう 大ネタですさかい、

セロニアス・文句なしに


桂米朝「地獄八景亡者戯」のオススメ度(☆5つが満点。★は0.5点)

ストーリー   ☆☆☆☆☆

爆笑度     ☆☆☆☆☆

初心者向き   ☆☆☆☆☆

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