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「ちりとてちん」徹底解剖ブログ

2008-03-30

「ちりとてちん」に寄せて(はじめに)


で、めでたく151回終了。

かつて、

2008年2月10日のブログにて、

→ 朝の連続テレビ小説 私的ベスト5 - 「ちりとてちん」徹底解剖ブログ

朝の連続テレビ小説における

私的ベスト5を、ご紹介いたしておりました。


1位  マー姉ちゃん

2位  おしん

3位  ふたりっ子

4位  あぐり

5位  鳩子の海


では、「ちりとてちん」が、

何位にランクインするかと申しますと。

5位かな。

それとも4位か。


ま、1位2位は、幼いころの印象が強烈ですので、

ドラマの内容そのものとゆうより、

個人史です。

マー姉ちゃん」のころの 田中裕子が良かったとか

おしん」見て、朝っぱらから イヤ〜な気持ちになったとか。


全151回を終えて、感ずるのは、

ふたりっ子』より上には、ゆかないな

とゆうところで ござりまする。


ふたりっ子」の脚本家

大石静さんが、

たしか、エッセイで書いていたのですが。

(↑ 出典がわからず、すみません。

   週刊誌のエッセイだったような)


もともと、

「プロ将棋指しになる女の子」というテーマを

NHK大阪から提示されたものの、

「それだけでは、もたない」

それで、双子の妹という設定にして、

お姉さんは、京大卒の美人社長って、

ことにした、と。


なるほど、と思いますです。

スイカに 塩かけると よけいにうまいみたいに、

ダメな妹と お利口さんの姉の対比が、

ハッキリして、

1本ものとして、ピーンと立ってました。


一方、「ちりとて」は、

フツーの人も

野望ギラギラも、

あまりに いてなかった。

みんな、

いっけん 変人にみえて

純朴純粋なのです。


それでは、みなさま

お待たせ いたしました。

冥土から、お越しいただきました

和田正太郎さん です。


「なぁ、喜代美ぃ。

 夕陽が、きれいやろぉ。

 ほら、画用紙に 書いてみぃ

 あのな、喜代美

 夕陽はなぁ、

 赤や オレンジばっかり

 塗ってても、

 美しさは

 よう 出んぞぉ。

 空の青や、

 森の緑や

 雲のくすんだ色が

 あってこそ

 際立つんやぁ。

 世の中、

 メリと

 ハリやでぇぇ」



あぐり』と、比べるとですね。

じつは、マメ太郎、

吉行淳之介さんが、大好きなのれす。

麻雀好日』なぞとゆう

マージャン・エッセイで書かれてましたゆえに、

それ読んだ高校時代から、今にいたるまで、

八筒(パーソー)で、ロンする時には、

ジョーズ!」ゆうてます。


あっ、

解説が 必要ですね。

八筒(パーソー)の絵柄は、ガスボンベに似てまず。

で、映画「ジョーズ」でも、

人喰いザメを、ガスボンベくわえさせ

ボンとやったから、

それで、「ジョーズ」なのです。


おっと。

それでですね。

野村萬斎

ドラマでは、吉行淳之介さんのお父さん役で、

ダダイスト(← 調べてね)詩人だった

吉行エイスケ

その死のシーンが、ですね、

強烈だったのですよ。


それが、

どうしても、

草若師匠の臨終と 比べてまうと、

ふむ、

なのです。


(3月31日に 続く)

上方落語の四天王(番外編) 桂枝雀


最終回の(その4)の前に、番外編を記します。


昔っから、

桂枝雀さんの

熱烈なファンだったかといえば、

そうではございません。


じつは、落語のかんしては、

伝説の「歌舞伎座 独演会」はじめ、

東京での高座をみるチャンスは あったのですが、

ついぞ、一度も見ておりません。


落語芝居というシリーズで、

東京吉祥寺の「前進座劇場」での

芝居『変身』などを

観劇したことがあるだけです。


枝雀さん についていえば、

自殺

ということが,

その芸を、評する上で 逃れられません。


「他人を笑わそう」として、

「こんなもんじゃない」と悩み、

悩みぬいた 挙句に

ついには、自ら命を絶ってしまった。

奥さんも 2人ん息子さんも いてて。

でも、そうさるを えなかったのです。


その姿を、

はじめて 意識したのは、

NHK「お好み演芸会」の 大喜利

三国一朗さん司会による

「花の落語家 六人衆」とゆう

クイズ形式の バラエティコーナーでした。


これは、

立川談志さんと 三遊亭円楽さんが

何でも知ってる ご隠居さん役で。


枝雀さんは、いわば2枠。

「クイズ・ダービー」でゆえば、

沢たまき みたいな。

つまり、色物あつかいだったのですが、

強く 記憶に残っている

発言が あります。


「プールで泳いでいる時、

雨が降ってくると

 どうせ濡れてるから

ええやんと思いますけど、

 ポツリポツリと きたぞぉ、って

 プールから出てきまんねんな。

それが、本能ってもんですかな」。


こん時、マメ太郎は、

何歳だったでしょうか。

小学校で、体育のプールの時間があって、

「今日は雨だから、プールは中止」

ゆわれて、

「なんでぇ?」と、不思議だったんですよ。

今からすれば、

プールを出ている間、

体温が下がるとか、

理由があったのでしょうが、

この枝雀さんの発言に、

「そうじゃん」と

激しく 同意を憶えたのです。


この発言自体が、すごいとは申しません。

しっかし、萌芽と申しましょうか。


枝雀落語には、

「なぜ?」という原点に立ち返る 姿勢が、

あったのかなぁ、と。


「これはこーゆえば、面白いと決まっているんだ」

という 昔からの 教えを排して、


「それって、ホントに 面白いの?」

「こうすれば、もっと面白くなるんじゃない」


という工夫を凝らしつづけ、

また、凝らし続けるだけの才能があったからこそ、

いつしか、疲れはて、

みずから、命を絶ってしまったのです。


一言一句とも、

何かを 説明するツール(手段)ではなく、

「そのもの」(目的)に なっていった。


「とゆう 今日このごろで ございます」

「ス、スビバセンね(= すみませんね)」

「源や〜んは、色事師」

「よいばした(= 酔いました)」


いずれも、高座にて大爆笑をとる

おなじみのフレーズですが、

どれも、

マメ太郎がやっても面白くもなんともない。

また、かなりなプロ落語家がやっても。


ひと言、ワンフレーズとも、

清音を、濁音にしたり(「ま」→「ば」)

テンポ、抑揚、間、巻き舌、声の裏返りまで、

細部にまで、ありとあらゆる工夫をこらしてます。


また、「その ワンフレーズ」自体が、

笑いを誘うほどに

洗練させていたのだなぁ、と、

感心も 得心も するのでございます。


芸人に たいしては、

名人、鬼才、いぶし銀、実力派……、

さまざまな 称号をしょうされますが。


こと「天才」とゆう称号においては、

桂枝雀

もっともふさわしいと

信じてやまない

今日このごろで ございましゅ。