映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

クエンティン・タランティーノ監督「ヘイトフル・エイト」1418本目

どんでん返しに次ぐどんでん返し。ゾクゾクする進行だけど、ドカドカ人が吹っ飛ばされるのもいつも通り。
西のタランティーノ、東の園子温、か?
黒人のサミュエル・L・ジャクソンや英国人ティム・ロスがいるのがそもそも変だけど、デイジー役のジェニファー・ジェイソン・リーの熱演がすごかったです。

<以下ネタバレ>
ひねりはとってもスリリングだけど、最後に近づくにつれて減速して、オチのつけかたが、いまひとつスカッと来なかったかな。15人のギャング団が現れるとか、別の馬車の4人なり5人が現れるとか、なにか、とりあえず図太く生きてる人で終わって欲しかったですかね。

ヘイトフル・エイト(字幕版)

山田洋次 監督「母べえ」1415本目

しんみりと哀しい映画でした。
状況はかなり厳しく理不尽なんだけど、母べえはひたすら愚直にまっすぐに夫を信じ、子どもたちを守り、働きぬきます。
キャスティングが・・・イメージ的にはまさにぴったりなんだけど、いくらなんでも吉永小百合は年齢的に上だなぁ。いっそのことアニメにしてしまえばよかったんじゃないか、と思うくらい。
志田未来がその後戸田恵子になるのも、無理がある気がする。
でもいい映画でした。多分。
母べえ

チャールズ・ラッセル 監督「マスク」1416本目

1994年作品、ジム・キャリーキャメロン・ディアスも若〜い。
CGの効果が、今見ても違和感なく、ひたすら大げさで楽しい。
やっぱりこの映画は、ジム・キャリーキャメロン・ディアスという二人のラブコメ俳優の才能が際立ってる作品だなーと思います。ジム・キャリーはマスクがなくてもアニメみたい!
一つの歴史的作品だなと思います。

マスク [DVD]

バイロン・ハワード 監督「ズートピア」1417本目

すごく褒めてる人が多いと聞いてたけど、わりと説明的な映画だなと思った。
猛獣でなくウサギの女の子が、強い警察になることに憧れる→意地悪や無視→キツネとの出会い、活躍と落とし穴と失望→大どんでん返し、大団円。
ものごとは一面的ではないという、最近のディズニーのメッセージが出ているということは支持するけど、アナ雪みたいなラブストーリーの期待ではなくて、いまどきのドラマなら「ものごとは一面的ではない」というストーリーがすでに当然なので、あまり驚かせてくれなかったなぁという印象でした。