映画と人とわたし

2018-06-04

ルイス・ブニュエル監督「忘れられた人々」1821本目

メキシコ映画は「その他の国」の分類になってしまうんだよな。)
アンダルシアの犬」でルイス・ブニュエルのイメージを持ってしまうと、この映画などは社会派の作品に見えてギャップを感じてしまいそう。かなりきっちりとストーリーを追って作られたドラマで、生活が困窮し、教育も受けられず、愛情にも飢えた子どもたちの荒んだ日々を描いています。

目が痛くなるような強いコントラストの白黒映像も、健在。
この映像と、”カトリックの厳しさと残酷さ”が連想されるようになってきたのは、ブニュエル監督の仕業だと思います。

最初からカタルシスなど期待しないで見ていれば、辛い気持ちにもならないんだけど、こういうのって今でもあるんだろうな。メキシコシティーに限らず、世界中の都会の隅っこに。
哀れなペドロは、これでもなんとか生き延びて大人になって、自分でいろんなことを決められるようになれば、幸運を掴むこともできたんだろうか。それとも、痛めつけられるうちにさらに荒んで、最後は本当の悪党になってしまったのか。どんな楽観視もゆるさないのが、監督の反骨精神なんだろうな、と思います。

2015-05-26

ジョージ・ミラー監督「マッド・マックス」974本目

オーストラリア映画。
退治される暴走族のおバカっぷりがすごい。若すぎて”メル・ギブソンの息子”ふうのメル・ギブソンも、底のない熱血っぷりが清々しい。ヒネリも何もない暴力的な映画だけど、ストレートな魅力はありますよね。

しかしこの第一作ですでに、スタントマンが二人も亡くなったとのこと。よく続編を作る気になったなぁ…というかまだ作り続けてるってすごい。
当時24歳の新卒警官が、36年後のいまは60歳で定年間近。継続は力だ!

2014-08-08

アレハンドロ・ホドロフスキー「エル・トポ」761本目

あのホドロフスキーの出世作。
ジョン・レノン&オノ・ヨーコが大絶賛したとか、いろんな評判を聞くけど、自分が神になって監督も主演もなんでもかんでもやって、息子も出演させるなんて映画は、狂人の世界だから面白いというなんだろうと思う。

私はダリは好きなのに(あれほどの自意識と強烈さにもかかわらず)、ホドロフスキーの自己愛に反撥をおぼえるのはなぜだろう?それは、ダリがなんだかんだ言って妻のガラがいなければ一人で立っていられないような弱さも抱えていたからかな?それと比較してホドロフスキーの自我は、若干地味ながら周囲を巻き込んで破壊するような強烈な自己肯定感が満ちている。そこが嫌いなんだと思う。

フリークスはどちらかというと“好き“、興味深いしあらゆるいろんな種類の人たち、普段出会わない人たちに映画で出会うことは常にエキサイティングだけど、兎の大量虐殺はナシだ。
正直、この人の次回作のために膨大な資金を提供する人の気が知れないや…。
好き嫌いを別にしても、この人はちょっとイカンだろう。