映画と人とわたし

2018-09-03

園子温 監督「新宿スワンII」1900本目

2017年の作品。
どういうわけか、新宿スワンの1を撮ったのは園監督だけど、2は違う監督だと思い込んでた。

見た後にも同じことを思っている。これは本当に園子温監督作品?
血みどろの闘争シーンもないし、広瀬アリスのダンスの場面は真剣に作られたという感じがどうもしません。
もっともっと素敵に撮ってあげられたんじゃないかなぁ。
滝(浅野忠信)と白鳥綾野剛)の一騎打ちも、スローモーションで、ごまかしてる?
滝が逆上した関(深水元基)に話仕掛ける場面のしんみりとした音楽・・・。
どうも、「らしくない」気がしてなりません。
「忙しすぎて監督が倒れてる間に誰か別の人が撮った」とかだったら、笑えないなぁ〜。

ヤクザの面々は、今回も魅力的でしたが。
バカになれる男って本当に素敵。

新宿スワン?

新宿スワン?

2018-08-19

山田洋次 監督「たそがれ清兵衛」1892本目

しっとりとした詩情のある映画でした。
大泣きさせるんじゃなく、しんみりとさせておいて、ホイッと最後に視点を変えて昔話みたいに終わったのも、考え抜いてのことだっただろうと思います。
でも、認めたくないなぁとも思う。
上司から言われて人を切ることや戦争で犬死にすることが、この映画の中では美しすぎるから。

宮沢りえは美しくて真摯で素晴らしいのに、どうしていつも地声じゃなくて裏声で演技するんだろう。これは本当ではなくて演技ですよ、と、ことさらわからせるみたいに。
美男子の清兵衛を、本当に無精髭だらけの落ち武者に仕立てるんじゃなく、適度に汚してみせる感じもイヤだ。

ストレスが溜まってて何も考えたくないときに、感動の方程式通りの涙を流したいときはいいけど、自分で何かを見つけるというより、ジェットコースターに乗って流れ作業で泣かされるような映画って、どんな大監督が撮ってもやっぱりちょっとイヤなのでした・・・。

たそがれ清兵衛

たそがれ清兵衛

2018-08-18

細田守 監督「時をかける少女」1889本目

帰りのキャセイパシフィックの機内で見た2本目。
細田監督の映画ってあまり見ていないな。
タイムトラベラーってこんなお話だっけ?設定以外は原作に沿わないで創作した?
面白かったけど、彼女が「時をかける少女」になった必然性は「その年頃の女の子にはよくあることなの」か。たまたま理科室で何かを拾ったことだけで、特別に選ばれた訳ではない、と?
実は他の女の子たちも何かに巻き込まれてるけど誰にも言わないだけ?

多岐川裕美、原田知世、といった大昔のちょっと陰があった主人公に引っ張られてるかもしれないけど、主人公が屈託がなさすぎたのがものたりない気がしました。

時をかける少女

時をかける少女

2018-08-04

上田慎一郎 監督「カメラを止めるな!」1874本目

話題のこの映画、やっと見てきました!
日本一?の歓楽街、新宿は歌舞伎町のTOHOシネマズの2番目くらいに大きいスクリーン、満席の観客。
予告編は、私が見ないタイプの、若い役者さんがたくさん出る作品ばかり。
インディペンデント映画だけど、情報番組で取り上げられたおかげで、マニアだけでなく、あらゆる層の観客がわらわらと集っている感じで楽しいです。

感想。チープで面白かった。この世界、好きです。
キーワードが2つ。1、拾いきれなかった伏線 2、OK GO。 

<以下、ネタはバラさないけどヒントになりすぎる感想注意>
1については、これが後半生きてくるんだな。伏線が疑われないよう、わざとチープすぎる映像に作ってあったんだろうな・・・。逆に、この映画を見た後で「ツインピークス リターン」を見てたら、回収されない伏線がありすぎて、撮り直した方がいいくらいの失敗作に思えてしまいそうだ・・・
2については、映画を見終わったあと、そういえばタイミングを練りに練ったPVを作るバンドがいたな、とOK GOのことを思い出しました。この映画が彼らのビデオほど完成度が完璧だったとしたら、外国の映画祭でも一位とかになっただろうけど、このチープさが味になってるし、当初の予算ではそもそも成立しなかっただろうし、なんか違うものになってしまっていたと思う。

なんかね、限られた枠の中で、本当に面白いものを作ろう!という、全員の熱がちゃんと伝わってきたよ。
ものづくりは、こうでなくちゃ。

監督これでお金もできたし、メジャーから声もかかるだろうし、前より大きい枠を与えられて次はどういうものを見せてくれるだろう?きっと、この映画をただ大きくしただけじゃなくて、もっと面白いことを考えてくれそうで楽しみです。

役者さんたちもいいですね。監督役も、監督の妻も、監督の娘もいいけど、「よろしくでーす」ポンポン、って腕を叩くチャラいアイドルが根性の座った芝居を最後まで見せるあたりもいい。
白目むいた酔っ払いのおじさんは最高すぎ。彼のおかげでこの映画は1.2倍は面白くなってるよ。
「ハッピーアワー」とか「恋の渦」とか、演技経験が少ない人たちの映画が最近面白い。どんどんこうやって日本の映画を面白くして欲しいです。

とりあえず、旬のうちにぜひ劇場で!

2018-08-03

米林宏昌 監督「メアリと魔女の花」1873本目

面白かった・・・絵も音楽もとてもきれい。
ただ、最初から最後まで、どこかで見たような感じ。
絵の、特に色遣いは割と新鮮なんだけど。俳優を声優に使う試みはもう飽きたけど、杉咲花はとても良いです。すごく可愛くて少女らしい、清潔な声がアニメによく合っています。

古くはハイジやキャンディ・キャンディの時代から、翻訳アニメの主人公は私の目には日本人にしか見えないんだけどな・・・。この顔だとメアリ・スミスというより例えば「ひなこ」なんてどうだろう。