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まひるの月を追いかけて (文春文庫)

まひるの月を追いかけて (文春文庫)

どんどん引き込まれてあっという間に読み終わってしまいました。人間関係とかその人たちの過去とかすごい暗くてずーんとするんだけど、奈良という土地の広大さとか名所の持つ威厳とか美しい描写が全体の雰囲気を沈まないようにしてくれているように感じた。
途中は本当に混乱したけど・・・何が本当で何が嘘なのか・・・どれも怪しく思えると。

すごく共感したのは、他人に対して誠実でいたいと心から望んでいるのに結局誠実じゃない自分を捨てきれない、というような一文。なんとなく腑に落ちたというような一文だった。