昨日、麗しき後輩とやり取りしていて知ったのだが、学振PDはどの大学でも待遇が低いようだ。部屋も机もないということはしばしば聞くが、学内所属の人ならアクセスできるジャーナルへのアクセス権限がなかったり、学内の障害者支援が受けれなかったりもするんだそうな。訴えによって改善されることもあるようだが、それでも会議にかけるなどの手続きを踏まないといけないので、結構待たないといけない。

一応、学振の規定には大学向けに以下のような文言がある。

(2)受入研究者及び受入研究機関は、機関内規則等に基づき、特別研究員‐SPD、特別研究員‐PD、特別研究員‐RPDに対し、必要な権限や形式的な身分を付与するなどにより、研究実施に必要な当該機関の施設・設備・文献・標本資料・通信環境(情報システム、メールアカウント)等を利用できるようにするなど特別研究員の受入環境を整備してください。

というわけで、実際にどんな権限が自分にあるのかを事務に確認しに行ってみた。すると事務員さんも聞かれたことのない質問だったようで、そのまま本部の人に電話をつないでいただいた。その方の話を伺うことにはおおよそこういうことだそうな。
  立教大学がPDに与える明確な権限は三つ。
  ①受入証明書が発行できる。
  ②図書館が利用できる。
  ③メールアカウントが発行できる。
以上!

要望のようなものがあればどうすればいいのかと聞くと、要望書を出せば受け取るとのこと。ただし、僕の署名だけでは無理で、受入教官との連名じゃないとダメ。受け取れば会議にはかけるが、すぐに改善されることはないとのこと。まぁ、そういうもんやろうな。窓口があると知れただけでも良し。

ちなみに本部の人によると「学振が大学機関に求めている研究員への安全衛生管理、要するに健康診断はうちでは実施していません」だそうな。そうなのか。そういえば今年はまだ健康診断受けてないな。

本部の人の発言から読み取れたことは、大学が保証するのはあくまでPDと受入教官の指導関係と公費関連業務のみであり、それ以外のこと(院生との交流などを含む大学での生活の質)に関しては配慮しないということ。研究環境も図書館が利用できれば十分だろうということ。学術振興会や受入教官の思惑がどうであろうと、学外者にあたる研究員に大学の資源(場所・設備・サービス)を割くことは経済的にできないということ。

このままだと残り二年も自宅と図書館の往復になりそうだが、想像するとなかなか荒涼とした生活だな〜。

「ドクター・ヤマモリはまるで二十日鼠のように、ひっそりとめだたず消えていかれました」

さてさて、どうする?どう動く?