北黄金貝塚 【2010.05.05】 住居の再現

噴火湾とは今も昔も恵まれた環境であったに違いない。特に伊達は
海から続く丘陵がいつも日を浴びて心地よく温暖で過ごしやすそう。
食住環境は数千年前から変わらずに良好であり、人は選び住んだの
だろうと想像してしまう。

「北黄金貝塚

6000〜4000年前の縄文時代前期〜中期のムラの跡。貝塚の他、住居や
墓、シカ捕獲の落とし穴、盛土遺構、湧水のほとりに調理道具の供養
跡や水汲用足場跡などが発見されているという。国指定史跡。

公園として整備されている。そしてここには3つの住居が再現されて
いる。実際は写真よりもまだ緑は薄い、春なので。なだらかな丘陵と
大きな空が包み込む空間は北海道らしい生活空間なのかもしれない、
そんな理想を思わせる姿に出会える公園だと思う。


だって、絵に描いたような景色なんだもの。


    

駐車場からアプローチすると築かれた小川と先ず出合う。清涼感のある
流れは、「生きるには水が必要だ。この小川があれば生きれる。」と
安心させてくれそうな生命を育む豊かさを感じさせてくれる。

足が向かい誘われるのは住まいの方。茅葺の住まいが3軒ならぶ。

実際、小さい。入口の高さは人の胸元あたり。入るには潜らなければ
ならない。全てが手の届くような小気味良い大きさ。DENといった
印象を感じる。

小さい。

丘陵と相まって作る風景、実に良く景観に馴染む住まいだと思う。

    

入ると直ぐに炉がある。薪がくべられている。

    

このとおり燻される。

入ってみると意外と広い。ニジリ口を潜り出会う茶室の如くか。実際は
照明がないので薄暗いというより暗いのだろう。炉の明かりでほの明るく
浮かぶような落ち着いた広がりになるのだろうと思う。

貝塚はこの丘陵から6つ発見されているという。特別で神聖な場所らしい。
一面に敷き詰められた貝は迫力あるなかなかの展示、その白さが神聖さを
よりかもしているのかもしれない。



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