アバクロの問題。
１８９２年創業のアメリカの老舗ブランド、Abercrombie & Fitch。通称「アバクロ」。
ヴィンテージ風アメカジブランドとして日本でも大人気です。
ここの服は小さめにできてるし、さりげなく可愛いし、ニオイが素敵だし、ハワイでの思い出でもあるし*1。
実際サイズの合わない服ばっかりのこの国では、結構重宝するブランドだったりして、私好きです。
しかも☆
日本には直営店がないせいかお値段は結構高いのに、アメリカ国内では超お安く、価格はＧＡＰ並み。
「超安い♪」
「可愛い♪♪」
と大興奮してました。
しかし、この前アバクロが話題にあがっていた時、韓国人の友人が言いました。
「アバクロに人種差別問題あるの知ってる？」
「"ホワイトにしか着てほしくない"ってアバクロのマネージャーが公言したらしいよ。」
っえぇ〜！？('◇'*）
ですよ。
そんなの初耳でした(>_<)
この話を知ってから彼女は二度とアバクロは着ないと決めたらしい(^_^;)
本当なのか気になってネットで色々検索したところ、情報がいっぱい出てきました(>_<)
かなり有名な話だったようです。。。
色々噂はあるものの、とりあえず表に出ている大きな問題としてはこんな感じでした。
- ２００３年の６月有色人種の若者グループがアバクロを人種差別問題で提訴。
→黒人、ヒスパニック、アジアなどのマイノリティーはなかなか雇ってもらえない。
雇ってもらえても、裏方の仕事ばかりで表に出るのは、白人のみ。
人種を理由とした差別をうけ、解雇が横行するなど不当な扱いを受けたと。
結果としてアバクロ側は
「人種差別はありえないが、問題が長引くのは経営に差し支える」と
約５千万ドルの和解金を支払い、和解が成立しています。
- また２００６年には中国人を馬鹿にしている（と受け取れる）メッセージ入りのＴシャツを販売。
→結果ウエストバージニア州知事に販売中止を言い渡されたという事も。
こういった訴訟の後、アバクロがマイノリティーをサポートする非営利団体と提携し、有色人種の店員も店頭で働くようになった、らしいです。
このように、アバクロが人種差別にかかわる問題を抱えていたのは事実みたいです。
また、訴訟とまではいかないまでも、アバクロに対する「人種差別！」という批判は絶えないようです。
白人店員のマイノリティのお客に対する態度が悪い（？）
とか、
白人に似合う色の服しか作らない（？）
とか、
アバクロがなかなか他国に直営店を置かない*2のは人種差別の象徴（？）
（白人のいない地域にお店を出さない＝白人以外に売らない＝人種差別となるらしい。）
とか、
言われている事は様々(^_^;)
なかには、
"アバクロが広告モデルに白人しか使わないのは人種差別だ！"
なんて批判もありました。
でも、こういうのはちょっと過剰な反応なんじゃないかと思ってしまいます(-_-)
人種差別に関してアバクロに問題があったのは事実かもしれませんが、その事実以上に
「人種差別のブランド」
というイメージがついてしまっていて、そのせいで事あるごとに人種差別に結びつけられてしまっているように見えます。
例えば、広告モデルに白人しか使わない、というのは他のブランドにもあるはず。
それが人種差別の意識からなのか、単にファッション性からなのか、簡単には言えないけど、アバクロだけが批判されるのはちょっと不思議です。
（私はアバクロの広告を見ると"白人"ってことよりセクシーとかカッコイイとか思うし、これはブランド戦略の一つとして捉えていいと思うんですよね〜。）
＊ ちなみに"セクシー過ぎる広告"ってのも問題視されてるらしいです(^_^;)
こういう背景を知らずにアバクロが好きって言ったのはすごく無知だったと思うし、
日本にいると「人種」を意識することってほとんどないので、気をつけなきゃなーと思います(- -；)。
でも、だからってブランド自体を全否定してしまうのも何かもったいないし、極端すぎる反応をするのも良くないなと。
背景は知った上で、改めてここの商品を見て、それでも素敵だなーと思えば良いんじゃないのかな、とか。
自分が着るものは自分が気に入るかどうかなんじゃないのかな〜、なんて思います。
個人的にはアバクロの服の雰囲気はカッコいいと思うし、店員さんも明るくて優しい人にしか会ったことないし。。
でも、もし実際に自分が差別されるような出来事に出会ったり、そういう瞬間を目の当たりにしていたら、感覚は違ったのかもしれません。
今後アバクロの服はまた購入する機会もあると思うけど、ちょっと複雑な感じです(p_-)
