アナフィラキシーショック #3

ドラッグストアーで「虫毒吸い取り器」を購入してから、時々はそれの置き場所を確認するようにしていた。いざというときどこにそれを置いたか忘れているようでは何にもならない。
季節は巡り、6月が始まったころ、再び「吸い取り器」の置き場所を確認した。
前回、および前々回、ハチに刺されたのはいずれも夏だった。次に刺されるのも夏の可能性が高いので、置き場所を念のために確認したのだ。
そして6月23日の夕方、雨模様の天気が数日続くという天気予報だったので、屋根の上に置いてある多肉のトレイを室内に取り込むことにした。
雨が連日降り続くような時期は多肉にとっては、そのまま雨ざらしでも室内に取り込みっぱなしでもよくないという厄介な時期。
10個以上あるトレイを一つずつ取り込んでいて、フェネストラリアのトレイを持ち上げて運ぼうとしたとき、左足の太ももに鋭い痛みを感じた。
トレイを下に置いて痛みを感じた場所を見ようとすると、ハチが飛んでいくのが見えた。
「ああ、やられたな」とは思ったが、比較的冷静なまま。予感が正しければ、例の「吸い取り器」で助かるはず。
トレイは屋根の上に置いたまま室内に戻り、「吸い取り器」を抽斗(ひきだし)から取り出し、刺された箇所にあてがい使ってみた。
刺された箇所から、透明な液体がほんのわずかだが染み出してきた。
これを見て、「きっとこれで助かる」と思った。
刺されてからここまでの所要時間1分半ほど。かなり早い処置ではあったが、これにより、注入された毒液の総てが吸い出されてはいないことも確か。
体にどのような変化が起きるか数分間、観察することに。
慌てて救急車を呼ぶことはしなかった。アナフィラキシーに対する処置は数分間が勝負で、救急車を呼んでもあまり意味がないからだ。
五分ぐらい経っただろうか、前回のような脈拍の急上昇は起きなかった。
息苦しさが若干出てきた。激しいものではないがやはりアレルギー反応だろう。
血圧も測ってみた。60〜100と出た。普段のこの時間の血圧は75〜120なので、明らかに血圧が低下している。
血圧の急低下というのもハチ毒に対するアレルギー反応の一つ。まあ、そうは言うもののこの程度の血圧降下では死なないだろう。
画像はハチに刺された直後から、ほぼ回復するまでの患部の様子。
刺された直後より、二日後の6月25日の状態の方がかなりひどい。画像でははっきりしないが左足全体が腫れていた。

  • 6月23日午後4時23分

  • 6月24日午前10時39分

  • 6月24日午後6時18分

  • 6月25日午後8時59分

  • 6月26日午後5時54分

  • 6月27日午後4時26分

  • 6月28日午後8時27分

  • 6月29日午後4時2分