2013-05-19
英語で本を読んだ「How We Decide」
会社の中で話題になってた「How We Decide」という本を買って読んでみました.
- 作者: Jonah Lehrer
- 出版社/メーカー: Mariner Books
- 発売日: 2010/01/14
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 1人 クリック: 9回
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非常に面白くて為になる本でした.読んだのは2ヶ月ぐらい前なのですが,論文の締め切りが終わって一段落したので,ちょっと紹介したいと思います.
作者はJonah Lehrerという人です.
http://en.wikipedia.org/wiki/Jonah_Lehrer
https://twitter.com/jonahlehrer
この人は神経科学(neuro science)の視点から,色々と本を出版したり,WiredやNew Yorkerに記事を書いています.一旦は盗作スキャンダルで本が回収されたりしたのですが,それでも本や記事に対する評価は以前として高いです.こちらカナダでは出版されてから数年たった今でも,平積みになっているのをよく見かけます.
New Yorkerにはこんな面白い記事も書いてます.
Brainstormingは役に立たない:
http://www.newyorker.com/reporting/2012/01/30/120130fa_fact_lehrer
1981年生まれということは自分より僅か2歳年上!どうしたらこんな分析に富んだ文章が書けるんでしょうか.天才ですね..
さて,本の内容はタイトルにもある通り,ズバリ「人間の脳はどうやって意思決定をするか?」ということです.本を読む前は,単純に「人はよく考えて一番いい選択肢を選ぶんじゃないの?」と思ってたのですが,実際はもっと複雑で巧妙なプロセスを踏んで決断するらしいです.
人間の脳が何かを決定する時に,頼りにするのは大きくわけて直感(intuition)と論理(logic)の2つです.日常生活では気づかないうちに色々な決断をしています(e.g. 今日のお昼は何を食べるかとか,黄色信号の信号を渡るべきかどうかとか).日常の様々な決断は,殆ど直感を用いいて無意識になされています.論理を使って理由をあれこれ考えて决めることは殆どありません.驚いたのは,多くの場合において直感の方が論理よりも正しい決断ができるということです.例えば好きな絵を選ぶときに理論立てて好きな絵を選ぶと後で後悔したり,運動選手があれこれ考えてながらプレーすると逆に上手くプレーできなかったり.このような直感がどこから来るかというと,脳の奥深くにある辺縁系(limbic system)という場所にある神経細胞が,多くの経験の中から学習された予測を元に,ドーパミンを放出することで,感情として直感が意識の上に出てくるそうです.
倫理観を反映した利他的な意思決定は,人間とか猿とか高等な動物だけに見られる高度な物です.例えば,お腹を空かせた仲間に自分の食べ物を分けてあげる動作は,純粋な欲望(できるだけ多くの食料を食べたい)などとは離れています.こういう高度な倫理的な意思決定も,実は人間の脳の中に倫理を取り扱う場所(扁桃体)が特別にあって,そこで直感として処理されているらしいです.確かに論理的に倫理を定義することは難しいですよね..直感は凄いというお話.
このような直感は学習からくる反射条件のような物で,殆どの動物に備わっている一方で,理論的な意思決定は,人間だけが持っている前頭葉(frontal lobe)という場所よってなされます.でもこの理論的な意思決定の場所はそれほど完全じゃなくて,多くの情報(聖徳太子と違って一般人は大体8個以上情報があると処理できない)を扱えなかったり遅かったりします.ロジカルな部分は進化の過程で発達させた部分なんんですけど,まだまだ不完全なんですね..
ではどうして理論的な脳が人間に備わっているかというと,直感にはバイアスが沢山あって,正しい決断ができないことがたまにあるので,それを補う為だということです.
- 直感の脳は,ギャンブル依存をもたらす
- 直感はできるだけ損失を少なくしようとするバイアスがあって,リスクの見積もりができない(loss evasion)
- 直感は,見た目左右されて,統計のような正確なデータを扱えない(framing bias)
- 直感が時折引き起こす,強すぎる感情(激しい恐怖など)によって正しい行動ができない
ロボトミー手術( http://ja.wikipedia.org/wiki/精神外科 )なんかは,前頭葉を脳から切り離すということをするのですが,これは理論的な考え方を奪うということで,術を受けた結果,その場かぎりの感情や衝動のみだけで生きてる人間になってしまうそうです.まあ,僕もその場の衝動だけで生きてるような気がしますが,ピュアに100%本能的な要求だけで生きてると破滅的な結果をもたらします.ロボトミー怖いですね.人類が出現して絶滅してしまったネアンデルタール人は人類よりも脳が大きかったらしいですけど,前頭葉の大きさはチンパンジー並だったそうです.論理を使えるかどうかが絶滅するかの決め手になったんですかね.
多くの決定は直感によってなされていて,理論的な考えというのは少ししか実際には使われないという視点は新しかったです.理論的な脳である前頭葉はごく最近できた器官だけに,欠陥だらけで簡単に騙すことができるらしいです.多くの商売はそのことを逆に利用してMarketingします.例えば広告の中でわざと多くの情報を与えたりすることで思考回路が麻痺させたり,ローンの金利を実際よりも少なく見えるように最初の数ヶ月は金利ゼロにしたり.もっとも面白い実験は,前頭葉が短期記憶という役割を持ってることも利用して10個の数字を被験者に一次的に覚えさせることで,論理的な考え方が出来なくするというものでした.残念ながら多くの論理的な思考は直感を正当化するためだけに使われるのが現状で,多角的に論理を使って考えることはかなり難しいタスクだそうです.そういえば論文の査読も,最初に論文の絵をチラ見して採択すべきかどうか直感を得た後に,論文をよく読んで(粗探しをしたりして)採択・非採択のコメントを考えたりしがちですね...だからTeaser絵というのは大切なんですよ..
本に登場した英単の一部
今日の英単:pungent=刺激性の,辛辣な,go awry=しくじる,eerie=薄気味悪い,deranged=気が違った,impunity=免責,aversive=(心理学)嫌悪の,amygdala=扁桃体,transgression=(道徳上の)罪,covet=切望する
2013-04-07 06:42:50 via web
今日の英単:tether=繋ぎの綱,cranky=不機嫌な,グラグラする,foible=小さな弱点,minuscule=極小の,quagmire=沼地,苦境,plonk=(英話)安物ワイン,hoodwink=人を騙す,gluttonous=大食いの,perfuse=染み込ませる
2013-04-06 13:24:14 via web
今日の英単:presidential primary=(米)大統領予備選挙,barrage=集中砲火,(質問を)浴びせる,low-key=控えめな, on the stump=遊説中で,bevy=(小鳥,女性の)集団,discourse=演説,会話, bickering=言い争い
2013-04-09 13:39:09 via web
今日の英単:plaintive=(音や声が)物悲しい,fray=(布などが)ほつれる,擦り切れる,palate=口蓋,regress=後退,逆行する,grimace=渋い顔,顔をしかめる,havoc=大破壊, hit the skids=地位が悪くなる,go awry=しくじる
2013-04-02 13:07:54 via web
今日の英単:tinder=火口(ほくち),prairie=大草原,gulch=渓谷,seminal=影響力が大きい,独創性がある,tug of war=綱引き,astray=道にまとって,iridescent=虹色の,furrow=畝,brow=額,眉,demeanor=しぐさ
2013-03-30 06:38:01 via web
今日の英単:defense perimeter=防衛戦,brigade=(軍)旅団,infusion=注入,(医)点滴,claustrophobic=閉所恐怖症,blip=(レーダーの)輝点,sortie=(仏,軍)襲撃,discrepancy=相違,courtship=求愛の
2013-03-21 11:16:52 via web
今日の英単2:villain=悪役,block=振り付けをする,妨害する,map out=厳密に計画する, amygdala=扁桃体,churn out=大量生産する,rumple=しわくちゃにする,stubble=不精ひげ,think on the fly=その場で考える
2013-03-16 23:51:35 via web
今日の英単:shimmer=(光の)揺らめき,揺らめく,shudder=激しい身震い,激しい振動,groan=うめき声,軋み,swerve=急に方向を変える,drone=無人飛行機,低いブーンという音,visceral=内蔵の,直感的な,suburbanite=郊外住居者
2013-03-10 23:58:51 via web
2013-03-11
Smalltalkの技術
雑記 | |
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日本から海外へ留学している友達から「英語での外国人との会話が難しい」と相談を受けたので久々に記事にしました.
Smalltalkといっても,オブジェクト指向のプログラミング言語のことではありません.世間話のことを指します.議論と違って目的なくダラダラと取り留めもないことを喋ることです.
北米の会社で働き始めて思ったのですが,日本の会社と同様かそれ以上に世間話能力が重視されるみたいです.一つは日本の会社と違って社外での付き合いが薄いので,社内でいかに同僚と仲良くなるのかというのが重要になります.また,日本と違って大抵は役職ごと分野ごとに別れて採用されるので,異なる役職同士で専門分野外の世間話をして横の繋がりを作ることが重要になってきます.そのために日本と違って,北米の会社は昼食の時間が大体長いそうです.5,6人でテーブルを囲んで食べながら1時間ぐらい話してることが多いですね.
採用面接の時にもだいたい面接の人とご飯の時間があったりして,会社に世間話力がじっくり評価されます.まあ,世間話力は一種のコミュニケーション能力なんじゃないでしょうか.日本の就活ではこういう能力が重要視され過ぎてると,問題視されることが多いですけど,どこの世界も一緒かもしれません.
仕事をする能力がいくらあっても,こうゆう緩い繋がりができないとダメだと考える経営者は結構多いようです.ヤフーの在宅勤務禁止令はそういう背景があるのですかね.
とはいっても同僚は殆ど地元の大学で3年以上は教育を受けた人ばかり.もちろん周りに日本人は一人もいません.僕もかなりコミュ症な方だと思うのですが,そうは言ってられないので色々と模索しています.良かった方法などを纏めておきます:
会話能力を上げる
海外ドラマを見る
ジャンルはコメディ(シットコム)がお薦めです.登場人物が沢山喋るし,面白い事を喋りますし.最近のドラマはセリフがこだわり過ぎていて難しいので,最初は昔のドラマが良いです.特にお薦めは”FRIENDS”ですかね.これは皆お薦めしてる定番だと思うんですけど,やっぱり良い物は良いです.簡単なセリフしか話さないし,ドラマの大筋は簡単なのに凄く面白いです.
どうせ,同じドラマを何回も見ることになるので,まず初めは字幕有りで内容を理解するのが良いと思います.今まで見たのは以下のようなドラマですかね..
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セリフが頭にこびり付くまで何回も見ましょう..
オンライン英会話
一日30分以上は英語で話してないと会話能力が落ちると個人的には思います.どうしてもこの時間が確保できないなら,手っ取り早くSkypeで誰かと英語で話せるオンライン英会話のサービスを使うのがお薦めです.2年ぐらいオンライン英会話をやって大分喋れるようになりました.大体のオンライン英会話のサービスが,フィリピンの人と話すというものなのですが,少し訛った発音が気にならなければ全然,北米で英語を話しているのと変わりません.英会話の能力をゼロから手早く増やすのはこれがいいでしょう.
話題を増やす
英字新聞を読む
大体,他の社員は長年地元に住んでるので,会話のネタは地元の話しが多いです.そういうわけで,地元の話題にもついて行かなければなりません.新聞を毎日五紙読む銀座のクラブのママじゃないですけど,新聞を毎日読んでると地元の話題に詳しくなれます.地元ネタとしては,例えば次のような感じですかね.
新聞はメトロ新聞が良いです.世界各地で展開している日刊のフリーペーパーです:
http://en.wikipedia.org/wiki/Metro_International
世界56の都市で新聞を発行してるそうですが,写真が多くて記事のクオリティが高いです.ローカルなニュースや世界中の色々なニュースが充実してて,しかも大きな写真が沢山あって日本の新聞より面白いです.
イギリスのロンドンには同じ名前の日刊のフリーペーパーがあります:
こっちは,上のメトロ新聞よりも更に洗練されてます.この新聞はiPadのアプリが充実してるのでこちらもよくチェックしてます.世界展開してないのが残念.
ネットサーフィン
ネットの記事や動画って,みんな忙しそうにせっせと仕事してても,どうにか殆どの人がチェックしてるんですね(笑)エンガジェットとかWIREDとか理系御用達のWEBページをチェックしましょう.「あの記事or動画見た?」とか,おもむろに切り出せばOKです.言語が変わっても,ネットの話題は普遍!
旅行に行く
初対面の人と喋る時に,その人の出身地に行ったことがあれば,素晴らしくスムーズに会話を進められて仲良くなれる機会が多いです.そういう意味では海外旅行するのは絶好の話題作りのチャンスですね.僕としては,四つの場所(オランダ,ニューヨーク,ロンドン,北京)で長期間滞在したことがかなりプラスになっています.
新しい事に常にチャレンジ
レストランとか,映画とか,新しいアプリを試したり,まあ色々な事をしてると話題を作り易いです.特に何か新しい事をした上で失敗した経験があると話しを広げやすくて美味しいですね.非ネイティブは失敗が多いし,話題にし易いことが多いのかもしれません.
本を読む
大体の理系の人は大抵,共通の本を読んでいて共通の知識を持っています.一番読んでて役に立った本は「ご冗談でしょうファイマンさん」ですかね.読んでて色々な人の会話についていけるようになりました.理系のバイブルだと思います.本物のバイブルのように,会話の中でファイマン先生の有り難い言葉を積極的に引用しましょう...
"Surely You're Joking, Mr. Feynman!": Adventures of a Curious Character
- 作者: Richard P. Feynman,Ralph Leighton
- 出版社/メーカー: W. W. Norton & Company
- 発売日: 2010/06/28
- メディア: Kindle版
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歴史など
あと北米以外なら歴史も会話のネタになります.カナダとアメリカはあんまり歴史がない(たかだか2,300年ぐらい)なのですが,ヨーロッパとか中国はいくらでも歴史があるので,詳しいとかなり得です.
タブーな話しは盛り上がる
よく,宗教と戦争と政治の話しはタブーだと言いますけど,これはよく盛り上がるネタなんですね.反面,行き過ぎると不快な思いをする人が多いので良いか悪いかは紙一重です.よく言葉遣いを選びましょう..
日本ネタはチャンス
日本に生まれて良かったと思うのは,皆,日本に対して感心がそこそこ高いということですね.特に日本食なんかはブームです.アニメも「攻殻機動隊」とか「ジブリ」は知ってる人が多いです.こういう美味しいネタが回ってきたら逃さないようにしましょう.
役に立つ英語のフレーズ
映画とかスポーツついて
- Did you catch super bowl ?
- Have you seen "Hobbit" yet ?
- Seen any good movie lately ?
人を褒める
週についてコメント
- Do you have any plan for the weekend ?
天気について
- Do you think there will be break in the heat/cold/snow ?
- We could really use a little sun.
2013-01-23
今年の論文投稿が終わりました
先週の金曜のことなのですが,無事に今年も某学会への論文の投稿が終わりました.
長らくこのブログも放置されていたのですが,やっとほんの少しだけ時間に余裕ができたので現状報告のために更新しておきます.ちょうど一年前にも論文を提出したのですが,それからあまりにも忙しい日が続いていていて,遙か昔のことのようです.ここ1年ぐらいで起こったことを簡単に纏めると以下のようになります.
- 1年と2ヶ月前:ロンドンのUCLから東大に返って来る
- ちょうど1年前,東大にて某学会へ論文投稿
- 2月,博士論文の中間発表,すぐに北京にあるMicrosoftアジア研究所に行く
- 3月:北京にて,某学会の論文採択と,カナダの大手CAD/CG系の会社の研究所への就職が正式に決まる(任期付き)
- 5月:北京にて,某学会へ論文投稿
- 6月:北京から返って来る,博論を書き始める
- 7月:博論をひたすら書く,博論ディフェンス,某学会の論文不採択
- 8月:SIGGRAPH発表(Los Angels),博論の最終投稿
- 9月:博士課程を卒業
- 10月,東京から神戸に移動,兵庫県の実家で研究しながらVISAの発給をひたすら待つ
- 11月,神戸からカナダのトロントに移動
- 先週の金曜日に論文の投稿が終わる
この間にも,技術書を執筆したり,各地の学会で発表したり,毎週のようにどこかで講演したり,未踏のイベントに出たり,研究合宿に顔を出したりしていてました.それにしてもやっぱり一番忙しかった要因は,先週に終わった論文の投稿です.一流の会議に論文を投稿するからには,世の中の誰もが(専門家も含めて)不可能だと思っているようなことを可能にするような技術を開発しなければなりません.当然,通常のアプローチの延長線上では絶対に画期的なことが出来ないので,かなりのリスクをとって大胆に全く新しい手法に挑戦しなければなりません.それでも手法が斬新なだけでは全然採択されなくて,同時に求められる結果のクオリティも毎年高くなってるので困難を極めます.研究ネタを决める時は,わざわざ自分でも現在の技術では不可能だと思うことを選びます.大体締切りの1,2ヶ月前までは色々なアイデアを試して,それでも上手くいかなくて自暴自棄になってることが多いです.運良く解決索が締切り直前までに思いついた場合のみ,採択の可能性がある論文が書けて,苦労が報われる可能性つかめます.とにかく論文投稿は大変です..今年も例外ではなく,最後の最後まで上手くいくか分からない,先の見えない綱渡りのような状況が1年にもわたり続きました.
それでも,4年間ぐらい某学会に毎年投稿していると仕事も慣れてきて効率的になってきました.今回特に気をつけた事としては,以下のような点が挙げられます.
- 1ヶ月前予防接種を受ける(風邪を引いたら全てが台無し)
- 加湿器を買う,手をよく洗う,ちょっとでも咳をしたら抗生物質を摂る
- 締切り1ヶ月前には第一稿完成を死守
- 英文校正を駆使する(英語ネイティブな親切な同僚がいたとしても,お金で解決できるものはお金で解決)
- デモを作る時はできるだけビデオの見た目を簡単に調整できるように,各種パラメータを調整可能にしておく
- 睡眠時間が短くて済むように,毎日同じ時間に寝起きする.あと睡眠を良くするために日中もカフェインは一切とらない
- Texのマクロ機能を利用して,数式の記号を一括編集できるようにする.
- 論文の絵はOpenGLではなく,ちゃんとしたレンダラを使う(論文の質には関係ないけど,最近の学会の風潮的に必要)
あとは,(僕はお薦めしませんが)ちょうど1ヶ月前から高価なソフトウェアのトライアルをダウンロードする(トライアルは大体期限が1ヶ月)ってのもあります.
今年はオフラインの時間のかかる,大規模な数値計算をテーマにしたので,いつも使ってるMacBookPro計算能力の不足が心配でしたが,それもMac Miniを買って何とか切り抜けました.Mac Miniは賢くてMacBookProと繋ぐとスクリーン共有の機能を使って,MacBookProの画面から自由に操作することができます.弁当箱のように小さくて軽いので,毎日,家から会社まで持って行って家と会社の両方で数値計算を流してました.投稿が終わるとMacMiniは要済みなので,これからファイルサーバーとして使おうと思います..
とにかく,今年の投稿も上手くいくといいですね..
折角暇ができたので,また近況など更新していきたいと思います..
2012-09-21
MacのXCode4からMATLABを使う方法
programming | |
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最近になってMATLABを購入しました。
プログラムを初めてから今までというもの、実時間で動く数値解析にしか興味がなくて、コードは自分で全て開発するという主義を貫いていました。インタラクティブなソフトウェアでの計算スピードにこだわるなら、数値計算はライブラリを使うよりも、自分で開発した方が良いです(もちろん十分な数値計算の知識があればの話ですが。。)自分で数値計算のコードを開発すれば、データ構造や処理のタイミングを調整したりなど、他の計算処理と色々な擦り合わせが可能です。なので、MATLABのような、高級スクリプト言語で動く環境には今まであまり使う気になれませんでした。しかし、最近になって忙し過ぎてコードを書くのに時間が取れないのと、統計処理のような比較的高度な数値計算に興味が出てきたのもあって、今までのように数値計算のコードを全て自分で開発するより、MATLABと上手く組み合わせるということに興味が出てきました。
MATLABの機能はXCodeやVisual Studioなどの開発環境から自由に呼び出すことができます。比較的新しい開発環境である、MacのXCode4でMATLABとの連携を試して見る時に色々と試行錯誤が必要だったので、ここで、今後同じことを挑戦する人のために纏めておきます。
MATLABの外部との連携はmexとengineという機能を使います。やることは3つです。
それぞれ説明していきます
ヘッダーファイルのインクルード
Projectの設定の、Build Settingsのタブを開いて、Header Search Pathの項目に
/Applications/MATLAB_************.app/extern/include
を入力しておきます。(但し、************はアプリケーション内のMATLABのフォルダ名)
これで、MATLABを使いたいCPPのファイルに
<engine.h>
とこれで、ヘッダーをインクルードできるようになり、コンパイルが通るはずです。
ライブラリのインポート
/Applications/MATLAB_************.app/bin/maci64/
のフォルダの中にある、次の2つのライブラリファイルをインポートします
libmx.dylib
libeng.dylib
XCode4ではプロジェクトの設定画面から、TARGETSを選んでBuild Phasesのタブを選択して、Link Binary with Librariesに上の2つのライブラリを指定すると良いです。アプリケーションフォルダの中にあるファイルは、ライブラリの追加のGUIからはパッケージの中が見られなくなっているせいで、選択することができないので少し困難でした。ドラッグ・アンド・ドロップで、ライブラリを直接この項目に追加するか、どこか分かりやすい場所に、アプリケーションフォルダの内部へのエイリアス(ショートカット)を作ってそこから飛ぶなどすると、追加することが可能です。
これで、プログラムをリンクできるようになるはずです。
パスを通す
MATLAB本体にパスが通ってないと、MATLABを使うことができません。また、Dynamic Link Libraryを使うので、その場所もOSの動的ライブラリ管理システム(dylib)に教えてあげなければなりません。
XCodeではプログラム実行時の環境変数を設定することで、パスを通したり、動的ライブラリの場所を指定します。XCode4ではSchemeの概念が導入されて、この環境変数の設定がSchemeを通して行うようになりました。ここで、Schemeを使わずにbashなどのシェルで環境変数を設定しても動きません。(ここで何時間も無駄にしました。)必ずSchemeを通して環境変数を設定するようにしましょう。
メニューバーの「Product>Edit Scheme」を選択すると、実行時の環境設定ウィンドウが出てきます。そこで、Argumentタブを選択して、Environment Variablesの項に次のように設定します。
Name : PATH
Value : /Applications/MATLAB_********.app/bin:/Applications/MATLAB_R2012a_********.app/bin/maci64:$PATH
NAME : DYLD_LIBRARY_PATH
VALUE : /Applications/MATLAB_********.app/bin/maci64/:/Applications/MATLAB_********.app/sys/os/maci64:$DYLD_LIBRARY_PATH
但し、MATLAB_********.appの部分はアプリケーションフォルダにある、MATLABのフォルダの名前です(バージョンやライセンスによって違います)。これで、パスを通したのでプログラムを実行できるようになります。
デモプログラムを使ってみよう
ENGINEを使って、C言語からMATLABを呼び出すデモプログラムは以下のページにあります。
うまくいけば、プログラムの起動後、数秒してMATLABが立ち上がり、何秒か計算した後に以下のような窓が表示されるはずです。
2012-08-18
来週火曜日、CEDECで発表します!
CEDEC という、日本最大のゲーム開発者向けカンファレンスをご存知ですか?
来週の月曜日(8/20)から水曜日(8/22)まで、パシフィコ横浜で開催されます。
なんと、この度、発表の機会を頂けました!!
物理シミュレーション最前線!【グラフィクスとCAD研究会共催・パネル&ラウンドテーブル企画】
http://cedec.cesa.or.jp/2012/program/SP/C12_I0332.html
8月21日(火) 11:20〜12:20
迫真力に富む映像を生成するために物理現象をシミュレーションする技術は欠かせないものですが,シーンを構成する物体の個数や詳細度が増大するに伴い,実時間での対話性を確保するために効率的な計算方法が必要となります.また.物理現象には実世界との対応を取るための変数の調整が必須の作業となりますが,制作側の意図を反映しやすいオーサリング環境は効率的な製作環境には欠かせません.
本セッションでは,物理シミュレーション技術に関わるトップクラスの研究者を招き,ゲーム開発現場の技術者との質疑・討論を交わしながら,ゲームにおける物理シミュレーションの将来像を明らかにします.
当日はゲーム開発者の人に、「自分の研究が如何にゲームの未来を変える(かもしれない)のか?」について熱く語ろうと思います。
それにしても、パネルの方々が、本当に凄い人ばかりですね。ちょっと緊張します。
CEDECにご参加の方々は、是非お越し下さい!!!
後記
当日のスライドを、僕の研究ページの中に挙げておきました!















アルゴリズム検証はMATLABでやって固まってから、C系の言語で真面目にプログラムした方が開発は早いですよ。