2009-02-15
はじまりのおわり 〜未踏ユース2008年上半期成果報告会〜
未踏 | |
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未踏ユースの最終成果報告会で発表した。同期の発表は本当にレベルが高くて、この場所に自分がいることが始終信じられなかった。
発表のスライドの一部は以下に置いてある
折角の機会なんで自分語りをします!!
設計と解析が誰でもできるソフトウェアを目指して開発を始めたのは学部2年生の時。どうしても飛ぶ人力飛行機を作ることができなくて、解決策を図書館で探していた時に有限要素法に出会ったのがきっかけだ。解析ソフトウェアを独学で自作することは不可能に近い。本を読んで理解して数値計算のコードを実装することは学部2年生でも独学で2ヶ月でできた。しかしながら設計と解析ができるGUIつきのソフトウェアを開発することは、ほとんど別次元の難しさがあった。開発には工学と数学と情報科学が3つ揃わないといけなくて、たいていPhDを持った人が何十人単位で作るものだからだ。
相談できる人が誰もいない状態では何か分からないことが1つでもあると、それより先に進む手段が無くなる。疎行列の高速生成アルゴリズムの一部がどうしても分からなくて、大学中の図書館の関連する本を片っ端から読み漁ったことある(1ヶ月探して1冊のマニアな洋書を見つけて解決した)。学部3年の時に数値計算の専門家に相談に行って本気でバカにされたこともあった(まあ目標が無謀過ぎるからしょうがない、でも学部の頃は先生は絶対だと思っていたから正直凹んだ)。GUIを持った数値解析ソフトウェアをどうやったら設計できるかということに関しては全く情報がなく完全な手探りで、DelFEMの設計にたどり着いたのは開発を始めて3年目のこと(それまで10個以上のソフトウェアが1万行の壁を越えられずに未完成のまま無残に消えていった)。でも一番辛かったのは自分の目標とかやっている事を理解してくれる人が周りに殆どいなかったこと。
未踏に採択されるまでの4年間どうして開発を止めなかったのかというと、不屈の精神みたいな高尚な物があったからではない。時間と労力をいくらかけても何も結果が出ない状態を打開しようと、さらに投資してますます諦められない状況を作り出すことを繰り返し続けてきたからだ(きっと損切りできずに塩漬にされた株にしがみ付き買い増すしかないトレーダーはこんな感じなんじゃないかと思う)。というかアイデアを実現させることは不可能だと最初から自分でも薄々気づいてた。猶予を伸ばすために1年留年して留学しても、やはり無理だった。時間切れが近づいて諦めざるおえなくなった時、同じようなことに挑戦した人が2度同じ部分で苦労しないように有限要素法の知識をWebで公開して今まで書いたソースコードも全てオープンソースで公開した。
学生最後の年に一縷の望みを掛けて未踏ユースに応募した。採択されたことで首の皮一枚で実現への自信とチャンスを得た。初めて自分のアイデアを理解してくれて「この企画は面白いから自信を持ってやってみろ」と言ってくれたのは未踏ユースに他ならない。機械系でも数値計算系でも数学系だとソフト開発は学問じゃないと一蹴されるのがオチだと思う。情報のキャリアが皆無なのに、受け入れてくれた情報系の懐の広さを感じた。
採択されてからは本当に沢山の人に助けてもらいアイデアを何とか形にすることができた。特に未踏がきっかけで五十嵐UIプロジェクトに参加することができたのは大きかった。これでようやく一区切りついた。しかし、まだ始まりが終わった段階に過ぎないと思っている。これから自分のアイデアや考えを世の中に広めていくのには、もっともっと努力が必要だ。残された時間で精一杯頑張りたい。
河合賞を頂いた
河合さんという極限まで小さな凄いOSを自作した未踏ユースの超大先輩から、河合イズムを持った人に送られるという河合賞という名誉な賞を頂きました。デザインが素敵です。感無量すぎます(泣)有難うございます!
- 作者: 川合秀実
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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Youtubeの動画
自分の作ったソフトウェアのデモムービーはこんな感じ











夢を「損切り」した人は多いでしょうが、代わりの利益を得た人はきっと少ないでしょう。
わたしも見習わなければ…。
昔は本当に自分のやっていることが正しいのか自信が無かったのですが、今思えば開発を続けていて本当に良かったと思います。
コメント有難うございます!これからも宜しくお願いいたします。