共有される研究空間スユノモ

知人からまわってきた企画です。

公共空間・オルタナティブスペースを考えるつながりということで一応ご紹介。


さてスユノモは何かといいますと、ソウルにあって、多くの院生や、元院生や、社会運動家や、芸術家や、市民の拠出した金により維持されている共有勉強/多目的空間です。
ただし1人が出せるお金には「上限」があります。面白いですね。

もともとは活動に接点のあったポスドクたちが勉強会を通じて造り上げるにいたったようです。

勉強会をしたり本を読んだりおしゃべりをしたり安い食堂(共同炊事)があったり皆で遊びに行ったりしているそうです。

自分のいる研究室は今でもこんな感じですが、東京や、R命や、自分の学内の他のあたりでは業績争いのためアイディアを同じ研究室の人にもうかつに話せないということをよく聞きます。(私にそれを教えてくれた任期付研究者の人はそれが普通で儂らは化石だと言っていた)

何事につけ理想化するのは(運動の発展的には)危険ですが、中世イタリアに由来する現在の大学の理念を再考するにはなかなかいい機会なのではないでしょうか。

そして気に入ったら、個人的な意見ですが、紹介を通して業績作りや面白がりのネタに使うのではなく、何らかの動きをあなたが始めてくれたらなあと思います。

以下転載

(転送、転載歓迎)
京都大学11月祭企画「研究・実践・共同性——「研究空間<スユ+ノモ>」とともに——」

日時:11月24日(月・祝)15時〜18時ごろ
会場:京都大学文学部新館第1講義室
http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/sogo/access.html
主催:11月祭文学部中間実行委員会(075-753-2722)

韓国で活動する在野の研究者コミュニティ、「研究空間<スユ+ノモ>」。そこでは知や研究をめぐるオルタナティブな試みが展開されています。日常生活を共有し、研究分野を互いに交錯させることで生まれる創造性。そして韓米FTA(自由貿易協定)締結問題や高揚する「キャンドルデモ」に呼応し、積極的に街頭へと繰り出す軽やかさ。従来の知のあり方を問い直しつつ、研究と生活、研究と社会的実践を果敢に結合させる実践から、私たちは多くを学びうるでしょう。大学を破壊的に解体しつつある新自由主義とは別様の、それでもやはりポジティブに開かれた知のあり方は可能なのか。生産力と同時に緊張や葛藤をも孕みうる「共にあること」は、いかにして研究や生活の基底として維持されるのか。こうした問いを携えつつ、<スユ+ノモ>の酋長・高秉權(コ・ビョングォン)さん、そして今夏現地に赴かれた酒井隆史さんを交え、共同性や知のあり方について共に語り、思考する場所を試みます。


高秉權氏:<スユ+ノモ>酋長。「西ヨーロッパにおける近代貨幣構造体の形成」でソウル大学にて博士学位取得。著書は『ニーチェ——千の目、千の道』、『貨幣、魔法の四重奏』など。先ごろ刊行された『歩きながら問う 研究空間<スユ+ノモ>の実践』(金友子編訳、インパクト出版会、2008年)にもいくつかの論文を寄せている。また、牛肉輸入自由化を発端として高揚したキャンドルデモに関する論考はウェブ上で読むことができる。
「追放されし者たちの帰還:2008年キャンドルデモ」(VOL NO.06所収・藤井たけし訳)
http://conflictive.info/contents/volzine/vol_zine_06_reading.pdf

酒井隆史氏:大阪府立大学教員。社会思想史。著書は『自由論——現在性の系譜学』(青土社、2001年)、『暴力の哲学』(河出書房新社、2004年)など。訳書にネグリ&ハート『<帝国>』(共訳、以文社、2003年)など。


終了後、交流会を行います。いわゆる居酒屋には行かずに交流する予定なので、参加費は低廉で済むと思います。ふるってご参加ください。

また、今月末<スユ+ノモ>をめぐる企画がさらに催されるようです。主催は異なりますが、そちらのほうもご紹介しておきます。



(以下、転載)

□■□■第25回<社会運動>研究会□■□■

○日時:2008年11月30日(日)
○開始時刻:13:30〜17:00
○場所:立命館大学衣笠キャンパス学而館大学院生共同研究室201
(2階)
→アクセス
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/annai/profile/access/kinu_l.html
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■内容:
�報告「首都圏青年ユニオンの事例研究」
報告者:橋口昌治(立命館大学大学院)
http://www.arsvi.com/w/hs01.htm

概要:
今回は、東京の若年非正規労働者を中心とした個人加盟労働組合首都圏青年ユニオン」へのアンケート調査結果をもとにした事例研究の報告を行います。個人加盟労組の重要な役割として個人労使紛争の解決がありますが、首都圏青年ユニオンはそれにとどまらないコミュニティとしての機能と意義を持っているのではないかという視角から分析する予定です。

�書評 金友子編訳『歩きながら問う——研究空間〈スユ+ノ
モ〉の実践』(インパクト出版会、2008年)

韓国における在野の研究機関〈スユ+ノモ〉の実践記録。知識と日常がひとつに折り重なりあい、日常が再び祝祭になるという奇妙な実験がなされる場。幸せに暮らす方法を模索できる場。革命と求める道が一致するようなヴィジョンを探索する場。研究空間〈スユ+ノモ〉を日本初紹介。
インパクト出版会HPより
http://www.jca.apc.org/~impact/cgi-bin/book_list.cgi?mode=page&key=arukinagara

評者:渡邉太(大阪大学)他
応答:きむうぢゃ

(渡邉さんの運営するカフェについての対談)
http://blog.livedoor.jp/yayakoshiken/archives/30642380.html