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ヨーロッパから環境事情 (オックスフォードの環境博士の日記) このページをアンテナに追加


新しいブログを自分のドメインで始めました:
http://blog.takeshitakama.com/


基本的に、もうはてなダイアリーは更新しないつもりですが、今のところ上のブログと同時のアップしています。

英国の古都オックスフォードに住んでもうすぐ8年。オックスフォード大学の環境学部で博士を取り、そのままシンクタンク系の環境研究所で働いています。クライアントは主に国連、欧州連合、政府系開発エージェントで、活動地域はアフリカなどの途上国が中心です。その為、私の活動範囲は環境単独でなく、発展と環境の仕事です。

例えば、私が関わっている温暖化・気候変動のプロジェクトは、気候モデルの研究ではなく、「適応策」といわれる「温暖化が始まっている不確定性を考慮した」発展問題についてです。他に興味がある事は、マイクロ・ファイナンス、クリーン・燃料としてのバイオ燃料、アフリカ問題、赤道原則などのCSR、発展と教育、不確定下での意思決定、それから、もちろん日本の動向の事。 ただいま、日本の某離島生活中!

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2008-05-16 規模に左右されにくい対策とは:「事前対策」と「事後対策」の限界

規模に左右されにくい対策とは:「事前対策」と「事後対策」の限界

中国ミャンマーで同時に災害が起こっていますね。

今日ボスインドから約一ヶ月ぶりに帰ってきて、ちょうどその話になった。ミャンマーは『インドの「早期警報システム」の恩地に預かれるはずなのにこうなってしまったね』と言っていた。

中国地震予測は出来なくても、「もっと建物を強固に作れなかったのか」とか後からいわれる非難が今後も出てくるでしょう。しかし、一度作ってしまった建物を簡単に立て直すことなどしないので、これも「事前対策」としては回顧的には限界がある。

つまり、「事前対策」は費用がかかるので、簡単の「スケール・アップ」がはかれない。


それでは、「事後対策」はどうだろう。中国は今のところ1万5千人ぐらいの方がなくなっている。そして、日本は5億円ぐらいの援助をする予定のようだ。ミャンマーは4万人ぐらいの方がなくなっていて、日本は11億円の援助のようだ。この数字は今後も変わっていくだろう。

「事後援助」は

などでも大きく変わってくる。もしこれらの災害が小規模な場合、これらの援助の支援はあっただろうか。多分ないだろう。小規模といって数千人のが何らかの被害にあっているか、数百人が死んでいるかもしれない。これらのは大規模災害カテゴリーにならないので、メディア政治も興味の対象にならない。


つまり、「事後対策」は注目度に依頼するので、「スケール・ダウン」した災害にはあまり適応されない。


もちろん、「事前対策」や「事後対策」がだめだといっているわけではない。災害直後には、保険の支払いの計算などしているのでなく、無償の援助が必要だろう。ただ、もっと規模に左右されにくい対策があったらよいと思う。そこで僕は途上国での保険に興味がある。保険プロジェクトを立ち上げるのに、多くの建物を建設する必要ない。保険の支払いは、メディア政治に注目されなくても支払われる。

こんなところでも、公民の関連というか、民間(保険)の役割が出てくると思います。それに、無償の援助と違うので、自力でがんばる試みを育てる事になると思います。

昨日、私も一つの命の重みを経験したばかりです。なくなった方の冥福をいのります。

日本は総額で1000万ドル(約11億3000万円)、中国は3000万元(約4億5000万円)の拠出を表明した。

「日本は1000万ドル ミャンマー被災への支援」世界から‐アジア・太平洋ニュース:イザ!

日本政府は5億円の緊急支援のほか、人的支援を申し出ていた。

「中国政府、日本の救援隊の受け入れを表明 四川大地震」世界から‐中国・台湾ニュース:イザ!

底つく食料、焦る住民・四川大地震、救援トラック素通り

持続可能な社会と金融CSR

一般の政策決定にも言えることだと思います。時代の流れが速い今日この頃、来年のことも完全に予想できるものではありません。政治家と分析屋は予想が出来ないと嘆くより、国民に「多様で不確定な未来」に対応できる力をつけることに集中したほうが良いでしょう。国の判断に頼りきりになっていては、困るの自分だと思います。

「政策決定者への10の提案」から一回り - ヨーロッパから環境事情 (オックスフォードの環境博士の日記)