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ヨーロッパから環境事情 (オックスフォードの環境博士の日記) このページをアンテナに追加


新しいブログを自分のドメインで始めました:
http://blog.takeshitakama.com/


基本的に、もうはてなダイアリーは更新しないつもりですが、今のところ上のブログと同時のアップしています。

英国の古都オックスフォードに住んでもうすぐ8年。オックスフォード大学の環境学部で博士を取り、そのままシンクタンク系の環境研究所で働いています。クライアントは主に国連、欧州連合、政府系開発エージェントで、活動地域はアフリカなどの途上国が中心です。その為、私の活動範囲は環境単独でなく、発展と環境の仕事です。

例えば、私が関わっている温暖化・気候変動のプロジェクトは、気候モデルの研究ではなく、「適応策」といわれる「温暖化が始まっている不確定性を考慮した」発展問題についてです。他に興味がある事は、マイクロ・ファイナンス、クリーン・燃料としてのバイオ燃料、アフリカ問題、赤道原則などのCSR、発展と教育、不確定下での意思決定、それから、もちろん日本の動向の事。 ただいま、日本の某離島生活中!

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2010-01-13 ソーシャル・パフォーマンス・マネージメントの市場 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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このマニラの滞在記は、Living in Peacehttp://www.living-in-peace.org/)の活動と、グラミン・ファウンデーションの「Bankers without Borders」プログラムhttp://www.grameenfoundation.org/take-action/volunteer)の一環でとして行っている。

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今週の会議で思ったことは、「ダブル・ボトムラインを狙う事にマーケットはまだ反応していないが、グラミン・ファウンデーションは存在しない市場をつくるつもりなのだろうか」。

存在しない市場とはソーシャルパフォーマンスマネージメント(SPM)を気にする市場である。前回説明したグラミン・ファウンデーション(GF)の取り組みで現在のお金を請求出来ているのは、直接投資、不履行を保障する業務、それから、ローンの取引を自動化する為のコンサルティング業務。投資が「貧困層の軽減」に役立つ様にする為のコンサルティング業務、すなわちソーシャルパフォーマンスマネージメントお金を取れていない。「貧困層の軽減」がマイクロファイナンスの目的であるが、実情はMFIとしての経営の持続化と、投資の安全な回収に力が注がれている為だろう。SPMをすることに、投資管理する投資銀行意味見出していないので、MFIにSPMを要求しない。同じ様に、MFIもSPMをすることが、経営の持続化と関係がないので、彼らもSPMをする必要がない。


「存在しない」と書いたが、SPMをコンサルティングする事にお金を取れている会社もある。前回説明したダンの会社だ。しかし、それはほんの一握りある。ここで、これらのコンサルティング会社やグラミン・ファウンデーション(GF)はビジネスルールを変えようとしている。投資銀行に「SPMをきちんとしているMFIに投資をすれば、投資の安全な回収につながりますよ」とか、最低限「CSRとして意味がありますよ」と教育する。そして、MFI側にも、「SPMをすることは、MFIの経営の持続化につながりますよ」とか、最低限「MFIの存在する意味は、貧困の削減ではないですか」と議論する。彼らが無料でSPMのワークショップを行うことはこの為である。そして、願わくば、金銭の回収率だけでなく、社会的な貢献度合いもマイクロファイナンスのディー・デリジェンシー(DD)に入れていくこともこれらのコンサルティング会社やGFは望んでいる。ここでも、ナイーブに「いいことをしよう」という考えだけでなく(実はそうなのかもしれないが)、SPMを投資銀行やMFIが気にするようになれば、GFにも新たなビジネス・チャンスが回ってくる。ビジネスエコシステムが広がっていくのである。


ソーシャルパフォーマンスマネージメントについては、GFで働きながら学んでいくので、その都度書いていくが、SPMは、社会的ミッションを実務に変換させる制度化したプロセスである。それは、社会的ゴールを決めることや、これらの目的への前進をモニターして、パフォーマンスと実行を改善するために情報管理なども含まれている。ほとんどのMFIsには明確なソーシャル・ミッションをもっているが、このミッションは計画的で管理された戦略の一部としてめったに進められない。マイクロファイナンスソーシャル・ミッションは、自動的に行われているとしばしば思い込まれているが、実際は他の金融機関と同じく、戦略とは資金の回収する事だけである。金融のゴールと同様に、MFIsが社会的な業績を評価し、モニターし、管理することができれば、ソーシャル・ゴールをよりうまく達成することができるだろう。しかし、同時にそれを行うことが、不履行の削減や利益率の上昇などの金融のゴールの足かせにならないことも必要である。

GFなどは、まず「社会的ミッションを追求する事が、金融のゴールの足かせにならないこと」をワークショップなどを通じて広げていこうと思っているようだ。そのロジックは以下の通りだ。

マイクロファイナンスで「社会的ミッションを追求する事」とは、貧困の削減である。貧困がある地方のなどでマイクロファイナンスが進まない理由は、貧困層はローンを返却する能力がないとみなされているからだ。つまり、これは不履行するリスクが高くなる可能性があるので、「金融のゴールの足かせ」になりうる。しかし、GFのクリストファーさんは「地方の貧困層は返却する能力は低いかもしれないが、返却する意志は強いので、そこを見れば、不履行率が必ずしも上がるとはいえない」と言っている。地方では都市部と違い、複数のMFIが事業を行っていないというか、MFIがないところがほとんどだ。その状況では、貧困層は不履行をして、あるMFIのメンバーをやめて、別のMFIのメンバーになることはできない。つまり、セカンドチャンスがないので、不履行が許されない。この状況では、不履行しない意志は確かに強いかもしれない。前回紹介した神父ジョービックさえ、「今日半分しか家族が食べるものがない状態でも、不履行すると、次のローンをするのチャンスががなくなるので、不履行はするべきではない」と言っていた。

つまり、財務評価以外を見ることにより、貧困層に貸し付けを行うことが、思われているほど、リスクが高く無いことを証明できるかもしれない。SPMは「社会的ミッションを追求する事」を助け、結果的に財務の評価を落とさないかもしれない。そして、彼らは貧困層がいる地方で、マイクロファイナンスを推し進めることができるかもしれない。そして、SPMが「社会的ミッション」と「金融のゴール」の両立をすることを可能であることを証明することができて、それを投資銀行が理解するならば、SPMをすることの意味がMFI業界に現れて、GFなどの仲介業者やコンサルタントにも新しいビジネスチャンスが生まれるのだろうか。

別の見方をすれば、SPMが「金融のゴール」をの追求を助けるかどうかは長い目で見るひつようがある。環境問題に関わる立場から一つ例をあげよう。20世紀の終りの頃に、シティバンクなどの大手の銀行環境に配慮しない投資に対して、避難をうけた。多くの学生は、シティバンクキャッシュカードを切り捨て、シティバンク利益は大幅に下落した。この事実をうけて、大手の金融機関は自主的にプロジェクトファイナンス管理モニターする仕組みを作った。赤道原則と呼ばれる、この仕組みはIFCのセーフガードをベースに作られて、500万ドル以上のプロジェクトファイナンスを行う場合、金融機関シンジケート環境社会インパクトアセスメントを自主的に行うことが決めた。詳しくは、http://www.equator-principles.com/

赤道原則はCSRだが、彼らも過去の失敗から、環境社会に配慮しないと、「金融のゴール」に影響をうけるのがわかってきて、強制されるよりはと、自主的に原則をつくったのだろう。赤道原則は縛りがないと批判を受けるが、彼らが、「環境社会的ミッションを追求する事」にインセンティブは発生している。そして、もし、彼らがきちんと赤道原則に従えば、融資をうけて、プロジェクトを思考する団体へは、これらの投資銀行からのシバリが発生する。つまり、この段階で、「自主的」なものから、「強制力」がある取り決めになる。これは、MFIのSPMでも同じではないだろうか。投資銀行がSPMをCSRの一環として始めれば、それが自主的な物であっても、融資の条件として渡された時には、「強制力」のあるものへと移っている。

一年ほど前に、世界銀行が、赤道原則を元にした、ルールをMFIにも作る予定だ、といったニュースを読んだ。GFなどの、ローカルの仲介業者やコンサルタントは同じことをボトムアップで試みている。成功すれば、SPMコンサルティング市場開拓なので、ここでもインセンティブが発生している。トップダウンにしろ、ボトムアップにしろMFI版の赤道原則を見てみたいな。

2010-01-11 フィリピンの今のところの生活 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

euro-envi2010-01-11

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このマニラの滞在記は、Living in Peacehttp://www.living-in-peace.org/)の活動と、グラミン・ファウンデーションの「Bankers without Borders」プログラムhttp://www.grameenfoundation.org/take-action/volunteer)の一環でとして行っている。

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写真は、左から、クリストファーさん、ダンさん、僕、神父さん。噴火の後のマヨン山の前にある教会


番外編として、日本の家をでてから、今までのフィリピンの生活をまとめてみる。

フィリピンに着いたのは、1月4日。田舎暮らしをしている僕はまずフェリーにのって、本土の飛行場に行かなくてはならない。正月明けであったので、フェリーは非常に混んでおり、ござをかりて通路で2時間過ごした。この時点で途上国に行くメンタルの準備ができた。フェリーは二時間で、フィリピン行きの飛行機は3時間ちょっと。どれだけ、フィリピン日本に近いか、僕の島が日本から遠いか思い知らされた。

グラミン・ファウンデーションが勧めたホテルは、特別よくも悪くもなく、何故か各駅停車するエレベーターを除けば十分満足できる。インタネットは無いので、その夜から、無料Wifiを目当てに近くのマクドナルドの入り浸る様になる。これが良くなかったのか、体の調子をすぐに崩してしまった。ホテルの近くにある。Green beltと呼ばれるショッピングセンター日本欧米ショッピングセンターと比べても素晴らしい雰囲気をもっていた。そこで、いつも使っているモレスキンの偽物のノートと、安い携帯電話を20ドルぐらいで購入。携帯電話は1ヶ月後に10ドルで買戻してくれる約束をした。とりあえず、ノート携帯電話を手に入れて、仕事モードは完成した。

グラミン・ファウンデーションは元々はアメリカを中心にして活動していて、アジアへの事業拡大と、クリストファーさんのフィリピンへの帰国計画があったので始まった。その後、従業員は6人まで増えたが、それでもひとつのオフィスを借りるには小さいので、別のMFI関連の会社オフィスシェアしている。高層ビルの12階のオフィスがあるので眺めは最高。しかし、昼飯の選択は非常に乏しい。ついてから、数日はこことマクドナルドの非常に栄養価の乏しい食べ物を食べていたので、具合を悪くしてしまったのだろう。周りをもう少し見れば、アジアスペインなどの美味しそうなレストランが並んでいる。街の発展度合いも、田舎暮らしの僕には、東京とあまりかわりは無いように思える。

もう少し、真面目に答えて、アフリカへ調査によく行っている僕がみて、マニラを非常に発展してるように見える。道路は整備されていて、巨大なスラム街も街の中に見えない。これが、アジアアフリカの差なのかな。モザンビーク首都の数カ月前にいったが、道路は穴ぼこだらけだった。

3日目にマヨン山の近くのMFIを予備調査に来た。マヨン山は数週間前に、3年ぶりに噴火したことで、日本でもニュースになっていた。家族に、フィリピンに行くと行ったと時、「大丈夫、マヨン山はマニラから遠いから全く危険は無いよ」と言っていたが、今そのマヨン山の真横にいる。これを書いている現在も日本家族はその事を知らない。教えないことが優しかとも思う。マヨン山は日本富士山とそっくりで美しい。夜には今でも、赤い火口が見えて本当に美しい。うちの妻と同じで、危険なものと何故か美しい。宿は神父ジョービックの教会で、無料泊まらせていただいている。申し訳ないがありがたい。彼の教会はちょうどサンフランシスコが発見された頃に立てられた教会で、マヨン山を一望できる素晴らしい歴史のある教会だ。トイレの水はでない、シャワーは水だけ、ゴキブリが部屋にいるが全然気にならない。ある意味オックスフォードを思い出す雰囲気をもっているのが嬉しい。僕が寝た部屋は、神父勉強部屋。本棚を眺めてみた。読んでいる本を見ると、その人の本心が見えると思う。宗教系の本に混じって、戦略マネージメントの本もあった。彼が起業家に見えるのはこんなところからきているのかもしれない。



話を戻すと、マヨン山にあたりの来たのは、神父ジョービックが設立したMFI(SSPA)を視察するためだったが、その他にも色々な人に会えたのは良かった。地元大学には、マイクロファイナンスで応募出来そうな助成金コーチングをした。地元銀行経営している人に、観光をかねて、彼の銀行からMFIのローンを借りているところに連れていってもらえた。前回の記事にも何度か描いたダンに会えたのは非常に大きい収穫だろう。神父ジョービックのMFIは再来週にPlanet Ratingによって、レイティング審査を受ける。そのトリップに同行出来る話が出来ていたが、それが危うくなった。ぼくがフィリピンに来た一番の理由はDDに似た調査方法を学ぶためだ。今のところ、グラミン・ファウンデーション、オイコ・クレジットからはOKが出ているが、一番楽しみのしていたのは、Planet Ratingとのトリップだった。それが無理になりそうになったとき、ダンさんが「俺がおしえてやるよ」と言ってくれたのは嬉しかった。彼の、マイクロファイナンス戦略マネージメントプレゼンを見たら素晴らしかったので、ダンさんのところから、DDに似た調査方法を学べるのなら、すばらしい。


ハーバードケネディスクールでMBAをしたダンさんも、マジンガーZ英語吹き替えが初めての仕事だったらしい。その話を聞いた後に、彼は僕のヒーローになった。マジンガーZに勝てるのは、リアルガンプラに夢中だったガンダムだけですね。それで、夕食時に話が一気に盛り上がった。みんなで腹を抱えて笑った。気持ちよく仕事をするには、技量より、パーソナルな結びつきだと常におもう。彼とはうまくやっていけそうだ。もう一つ盛り上がったのは、「タクザ」。タクザとは、ヤクザよりもパワフルで、メンバーも多い団体のようです。逸話的な統計では、98%の既婚者の旦那はタクザのようです。


タクザとは、「妻を恐れる旦那」のスラングだそうです。僕もタクザになりますって、いうか昔からにメンバーだったと思います・・・。彼の言ったボトムラインは「俺らはキングになれるが、妻はいつもエースだ」です。わかるかな〜。

2010-01-10 MFIはもっと貪欲であるべきか このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

マニラに帰ってきたので、1月7日のメモ。

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このマニラの滞在記は、Living in Peacehttp://www.living-in-peace.org/)の活動と、グラミン・ファウンデーションの「Bankers without Borders」プログラムhttp://www.grameenfoundation.org/take-action/volunteer)の一環でとして行っている。

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今朝4時起きで、あるMFIの視察に出かけた。数週間前に富士山に似た山が噴火したと、日本でもニュースになっていた場所である。その前に、現地でマイクロファイナンスをコーディネートをしているダンさん(Dan Songco Pinog ME)と、教会系のMFIを設立した神父ジョービック(Fr. Jovic E. Lobrigo)と、GFのクリストファーと朝食で、MFIの利益率の話になった。

ダンさんはMFIはもっと利益率を追求するひつようがあると言っていた。彼のロジックは、利益率を追求しないと、MFIは安心して、貧困層にローンを提供できない。マイクロファイナンスが飽和しているといわれているのは、貧困層にMFIが向いていないからだと。つまり、利益率が上がれは、内部補助(Cross subsidy)をして、貧困層にもローンを提供できるというロジックだ。しかし、問題はこのロジックオートマチックではない事だ。利益率を目指して大きくなることに目標にいるMFIは、利益率が上がればもちろん、自分のMFIが大きくなる事にその利益を使うことになる。「十分に利益率がでたら、貧困層にもローンを提供できる」といっても、ボトムラインが違うのだら、その「十分になる」時期は将来も現れないだろう。

つまり、開発の考え方をしっかりと持っているMFIが大きくなるか、利益率を追求しているMFIの考え方をかえるしか、ビジネスと開発のダブル・ボトムラインを達成できることは無いだろう。神父ジョービックのMFIは前者の開発のスピリットを持ったMFIだ。

ここの事務所を尋ねたのでまとめる。

Simbag SA PAG-Asenso. Inc.(SSPA)は15年前に神父ジョービックによって、設立された、7年前に教会から独立したが、それでも、教会系のMFIとしてのステータスを色々なところに残している。例えば、資金は教会から安く借りて成り立っている。そして、センターミーティングのはじめに聖書を読む時間が割り当てられている。現在、23,000のローンメンバーがおり、19の支所があり、181人のスタッフと抱えている。ローン・オフィサーのキャパシティは一人当たり300人のメンバーと考えられている。ひとつの支所には5−7人のローンオフィサーが配属される。そして、19の支所があるので、最高で28500から39900人のローンメンバーを受け入れることができる計算になる。つまり、稼働率は80%から57%になってしまう。利益率をそれほど求められない為の非効率性でもあるとも考えられる。これが、ダンがいっている「利益率をあげろ」といわれるゆえんである。

ここのマイクロファイナンスはローンだけでなく、マイクロ預金生命保険もおこなっている。不履行率は2%だが、フィリピン災害がおおいので、タイフーンなどにより、不履行率は変化する。例えば、2006年タイフーン災害の時は不履行率が5%まで上昇した。このMFIのメンバーであることをやめる、ドロップアウト率は14%で、フィリピン平均の30%に比べると非常に良い状況である。この低いドロップアウト率は、メンバーに成っていることによる付加価値にあると思われる。例えば、メンバーになって、1年たつと奨学金制度に参加する事ができる。その他にも色々は、付加価値があるが、その他にも、教会系ののMFIであるために、メンバーロイヤリティが高いことも考えられる。平均、年間1000の新しいメンバーがこのMFIに参加している。金銭的には、これは大体1千万ペソの増加である。現在、それほど、アグレッシブに成長を期待しているわけではないが、アグレッシブに成長するなら、農業の関連の保険やローンに進出する必要がある。

SSPAが現在持っているローン・プロダクトは、家の改修等のローン、生計の為のローン、マルチ・パーパスのローンで、月2%の金利が掛かる。これは、マイクロファイナンス市場価格考えると非常に低いものに成っている。それは、上記の述べたように教会から低い金利で資金を借りることができるからである。これらのほとんどのローンはグラミン方式のグループによるものである。小さいローンは個人のローンであるが、かれらはそのうちにグループ・ローンに移ることを期待されている。

このMFIはインフォメーション・マネージメントシステムを持っているが、GFがうりにしているMOFOSの様なオンラインシステムではない。インタネットコストが下がっているので、オンラインシステムを導入することも大いに考えられると言っていた。ローンのデーターは紙からコンピュータに毎日入力されるので、支所では毎日、情報更新される。しかし、これらのデータが集められてCEOの机に届くまでには2週間の時間がかかる。オンラインシステムが導入されれば、この時間がさらに短縮されるだろう。それから、一つ支所に行った時に気づいた事だが、貧困の度合い、過去のローンが目的どおりに使われたどうかの値などのローン以外の情報は紙のまま保存されており、ローンの情報と重ねて分析する事ができない。これは非常にもったいないとおもう。データはそこにあるのに、コンピュータで読める情報になっていないので、将来のローンをデザインする事に使われることは無い。

ローンオフィサーは、センターミーティングを日に二回こなす。二回という数も、クリストファーにすると少ないそうだ。実際、SSPAも昔は日に三回行っていたそうだ。ここにも効率性を改善する余裕がある。しかし、その為にダブルボトムラインのもう一方の「開発の為にマイクロファイナンス」の質が悪くなる可能性のある事を忘れては行けない。この「センターミーティングを日に二回」は組織で統制と取れている。それはMFIに、組織としてのセンターミーティングの方針があるということなので、評価出来る部分だろう。これが、ある支部は2回で、ある支部は3回だと、MFIの組織として評価がさがる。ここはDDで見てもいいところだと、クリストファーさんは言ってくれた。

1回のセンターミーティングは、約2時間クリストファーさんの常識だと、大体一回30分なので、いかにSSPAがセンターミーティング時間を掛けているかがわかる。2時間かかる理由に、聖書を読む時間がある事や、付加価値奨学金の話も混じっているので、時間が掛かると言っていた。1回のセンターミーティングには、30から60人のメンバーが参加する。グループ・ローンなので、5人が集まて、ローンオフィサーとローンの内容や金額を決める。センターミーティングはこのように、ローンの契約をむすぶまでに仕組みであって、契約後に変更をすることを話しあわない。っていうか、ローンの契約は6ヶ月程度なので、変更する仕組みの必要ないのだろう。

全体の印象だが、SSPAは社会的意義の為に投資するなら、最高のMFIだとおもう。しかし、彼らは民間からのお金をひつようとしていない。資金を受けても、かなりセレクトした後だ。投資銀行から融資を受けて、利益率の向上を迫られて、彼らのしたいマイクロファイナンスができなくなるのを恐れている。個人的には、途上国自分たちのペースで開発を進めればいいと思う。さもないと、なんの為の開発なのか分からない。すべての事でスピードを競う必要は無いのではないだろうか?急がせるのは、先進国同士の開発エゴや、投資銀行利益率の為なのか?そんな事を考えさせられるMFIだった。

2010-01-05 グラミン・ファウンデーションの過去5年とこれから このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

グラミン・ファウンデーション(GF)に今日到着。はじめにGFの過去5年と今後の計画を聞いたのでまとめる。

グラミン・ファウンデーション1997年ワシントンに作られたマイクロファイナンス関連の機関。名前の使用やはじめの投資などをグラミンから受けているが、グラミン銀行とは一線と置いている。その為、グラミン銀行とは別の哲学アプローチを持っている。例えば、GFはマイクロファイナンス以外の活動も視野に入れている。アジアでは香港がHQだが、実質フィリピンが活動拠点になっている。


グラミン・ファウンデーションのその他の説明は、彼らのWebに載っているので省きます。www.grameenfoundation.org/


GFの過去のアプローチは、ターゲットの国を決め、そこの5つぐらいのMFIにターゲットをしぼり、彼らの活動をサポートする。サポートする内容は大きく分けて、ファイナンスプロダクトと、テクノロジー


ファイナンスプロダクトのサポートとは、MFIにビジネスプランをださせて、それが良ければ、直接投資する。その時に同時にマネージメントアドバイスなどもおこなう。テクノロジーとは、Loan Trucking Systemで、これに関してはあまり説明は受けなかった。

この今までの方法は、GF側としては、あまりうまくいかなくなってきた。今までサポートしてきたMFIはとても大きくなってきたので、GFが直接投資する割合が、彼らの全体の投資金額から見て、非常に少なくなってきた。その為、彼らの投資インパクトが薄れている。例えば、フィリピンで一番大きいMFIの一つであるCARDは20ビリオン・ペソの資産を持っている。


その為、GFは別の方法でMFに関わる方法を考えついた。直接MFIに投資する「金融プロダクトを機関」へのサポートから、「セクター」へのサポートである。サポートするレベルも金融だけでなく、ソーシャルパフォーマンスヒューマンキャピタルなどに広げられた。

セクター」レベル、もしくは成長したMFIに対する、この新しい金融サービスはGrowth Grantee Programeである。

上に書いたように、古い大規模なMFIは成長したので、彼らへの直接投資インパクトにかける。彼らが、ファンドを取ってくるべき相手は、シティバンクなど民間銀行である。そして、GFの新しい役割は保険機構の様に民間銀行ファンドの不履行を保障する事である。例えば、民間機関が100万ドルのファンドをCARDに提示した場合、その50%の50万ドルのファンドの不履行を保証する。つまり、CARDが不履行を起こした場合、シティバンクなどははじめの50万ドルをCARDではなく、GFから回収する事を約束する。

もし、不履行がない場合は、その50万ドルの保証の為に、GFはなんのお金も用意する必要は無い。もし、不履行が起これば、アメリカの裕福層が支払うことになっている。その裕福層も不履行が起こらなければ、何も支払う必要はない。今までに不履行が起こったことは無いので、誰も支払いはしてないことになる。しかし、この保証があるので、シティバンクなどの民間銀行はMFIに投資をする時に安心感を得ることができる。

GFもこの保証を仲介することで、CARDなどのMFIに、料金としてファンドの3%請求する。この料金にはアドバイス料やシティバンクなどへの交渉料も入っている。一口のファンドは500万ドルぐらいである。


これとは、別に今までの直接投資も引き続き行われている。この直接投資ののプログラムはPionner fund。


ファンドのサイズは5000ドルから300,000ドルと断然に小さい。対象は小規模で新しいMFIか、大きいMFIでも田舎での活動に力を入れているところになる。つまり、上記の民間銀行からのファンドが取りにくいところに、これらの直接ファンドが使われる。

ファンドの利回りは年3−6%で2−3年のプロジェクトである。その後、この新しいMFIはPionner fundを卒業して、Growth Grantee Programeに参加することを期待されている。

どちらのプログラムでも、金融アドバイスの業務を行うが、今現在そのサービス自体に料金はついていない。サービスの料金設定がきまったり、ライセンスの取得ができれば将来、これらの業務を独立したサービスとして立ち上げる可能性も残している。

その他、個人的な資本だけでなく、社会資本の育成にも力を入れる構えである。例えば、社会的投資はなんであるかの説明、金融レポートの書き方、レイティングに関してのワークショップを開いている。これらのワークショップターゲットはMFIなどの需要側と、民間銀行政府などのファンド供給側とあわせて行われる。

2009-12-01

英文の校正の料金比較

論文校正・英語論文添削・英文校正・英文校閲などなど、いろいろ言い方はあるがいわゆる「Proof reading」の値段を比べてみた。


今は日本から仕事をしているので、簡単に同僚に「これ読んでくれる」とは聞きづらい。それに、友人に聞くのも非常に気を使って聞かなくてはいけないのがいやだ。学生の時は図書館などのプロの校正を頼んだが、いまいち良くなかった。そんなに高くないならと、オンラインの業者を試してみた。


調べてみて、結論から言えば、海外の「大手」の校正会社に頼むのがよし。



Googleから「校正」を検索して一番始めて出てくる(広告で)国内「Editage」と、海外で良さそうとおもった「EditMyEnglish」と「PaperCheck」を比べてみる。


Editage



EditMyEnglish



PaperCheck



安さの比較が分かり辛いので、1ドル=86.36円で計算して、単語あたりの料金を表にすると:

単語 EditMyEnglish PaperCheck Editage

3000 ¥3,769 ¥4,275 ¥18,000

6000 ¥7,537 ¥8,550 ¥36,000

9000 ¥11,306 ¥12,825 ¥54,000

12000 ¥15,074 ¥17,100 ¥72,000

15000 ¥18,843 ¥21,375 ¥90,000

18000 ¥22,611 ¥25,650 ¥108,000

21000 ¥26,380 ¥29,925 ¥126,000

24000 ¥30,149 ¥34,200 ¥144,000

27000 ¥33,917 ¥38,475 ¥162,000

30000 ¥37,686 ¥42,750 ¥180,000

国内の校正業者の値段の高さに驚かされる。海外の業者の4倍以上の料金を請求する。


1万5千単語ぐらいが一番使うと思うが、海外なら2万円前後、国内なら9万円。


日本語の説明がない業者はダメ」といっている英語が全然分からない上司がいる以外は、海外の業者を使うべきだろう。本人がそんなことを言っていては、英語の校正を頼む以前の問題だろう。

料金以外にも、EditMyEnglishは二日での作業を約束し、PayPalで料金を払える。

試しに、PaperCheckを使ってみて、満足いく内容だったので、今回はEditMyEnglishを使って見ようを思う。

日本の「言語による障害」や「国産のクオリティー」をうたった料金設定はいつまで通用するのだろう。

2009-11-21

エチオピアのマイクロインシュランスの「問題点」と「興味深かったこと」

公開セミナー: アフリカにおけるソーシャルエコノミー(社会的経済)

2009年11月25日 午後15:00 から18:00 (日本時間

国際労働機関(ILO) 駐日事務所と世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)は2009年11月25日、アフリカにおけるソーシャルエコノミー(社会的経済)に関する公開セミナーを共催します。東京会場はTDLC、ビデオ接続先はアディスアベバです。ソーシャルエコノミー(社会的経済)は経済的ニーズおよび社会的目的双方の拡充を目指すものです。

セミナーでは、アディスアベバからILOアフリカ総局次長・ユルゲン・シュベットマン氏が、協同組合、マイクロファイナンスマイクロインシュランスなどアフリカにおける社会的経済の促進及び拡大に向けた取り組み、そして2009年10月に南アフリカで行われた国際会議

社会的経済: 世界危機に対するアフリカの対応”の成果を報告します。またILOアディスアベバ事務所社会的金融専門家・ジュディス・ヴァン・ドールンが、「アフリカにおけるディーセント・ワーク実現のためのマイクロファイナンス」についてプレゼンテーションを行います。引き続きアフリカ日本、そしてアジアにおける社会的経済について、アディスアベバと日本の専門家たちによるパネル討論を予定しています。

公開セミナー: アフリカにおけるソーシャルエコノミー(社会的経済)  - プログラム - Tokyo Development Learning Center


エチオピアのマイクロインシュランス関係のフォーラムがあるようです。

丁度、エチオピアのマイクロインシュランスの章を書いているので、少しをまとめて見ます。


エチオピアの貧困層を助ける仕組みでマイクロファイナンスは早くから使われてきた。IDDRIといわれる、葬式の資金をプールする仕組みは以前からあったので、途上国だからといって、金融が無かったということはない。正式なマイクロファイナンスプログラムとして、1994頃からエチオピア政府貧困層向けに負債を100%カバーする制度を始めたが、これはやはり貧困層が借金を踏み倒す要因になってしまうので、廃止された。その為に、資産をもたいない貧困層は連帯保証制度に頼るしかなく、エチオピアのマイクロファイナンスグループで借金をする仕組みがほとんどである。マイクロインシュランス(小規模保険)はマイクロファイナンスのインフラや仕組みを通常使われるので、ここがベースとなる。

その村人にどの様な保険が必要かといった調査が以前行われた。調査対象となった村人によると、一番の問題点は農作物は食料である。その為、一番必要とされた保険はやはり、農業関係の保険であった。健康などへ関しての保険のニーズがあるだろうが、十分は食料がないことが健康を害することに繋がっているので、これは当然といえば当然だろう。

今現在、農業保険の仕組みで一番良いとされているのは、Weather Index based

Insurance。つまり、ある気候のインデックスによってペイオフがされる仕組みである。この仕組みについてはちょろっと以前に書いた。http://d.hatena.ne.jp/euro-envi/20091002

 もう少し、詳しく今度書いてみよう。


気候インデックス保険のインデックスを作るには、30年ほどの気候データーが必要とされているが、Oxfamのプロジェクトでは現状は7年ほどのデータしかないようです。さらに、そのデータも信頼性はよくないようです。それでは、ペイオフが実際の損失の連動しない可能性が高いので、ギャンブルになりかねないですよね。

つまり、気候インデックスを使った保険の需要は田舎の農村地で高いのですが、その需要が高いところでは気候インデックスを行う為のデータが不足している。結果として、気候インデックスを使った保険は:

  • 需要があるところで行った気候インデックスを使った保険は、データが良くないので成功しない
  • データがあり供給しやすいところで行った保険は、パイロットプロジェクトでは成功だが、広範囲では成功するのかあやしい

のどちらかになると思います。

「需要もあって、データもある」状況を作り出す事でOxfamが行ったことで興味深かったのが、コミニュティーに自分で雨量を取らせることです。

子供が使うようなプラスチックの容器で雨量を測定するのですが、それを見たときは「こんなもので大丈夫か?」と心配しましたが、自動計測器との誤差は2.2%でした。ポリシーホルダーと測定者が同じという問題もありますが、コミニティー自身がマイクロインシュランスのプロジェクトデザインに直接関わることができるのだと学びました。

ここでも、現地の人を「子供」扱いするのではなく、彼らの「能力を信じること」が大事だと思いました。


それでは

もちろん、「事前対策」や「事後対策」がだめだといっているわけではない。災害直後には、保険の支払いの計算などしているのでなく、無償の援助が必要だろう。ただ、もっと規模に左右されにくい対策があったらよいと思う。そこで僕は途上国での保険に興味がある。保険プロジェクトを立ち上げるのに、多くの建物を建設する必要ない。保険の支払いは、メディアや政治に注目されなくても支払われる。

こんなところでも、公民の関連というか、民間(保険)の役割が出てくると思います。それに、無償の援助と違うので、自力でがんばる試みを育てる事になると思います。

「保険」の検索結果 - ヨーロッパから環境事情 (オックスフォードの環境博士の日記)

保険は気候モデルに連動しているおり、周辺で干ばつが何かの指数で実測されれば、自動的に保険が入る仕組みになっている。これはこれで問題が無いわけではないが、モデルが正確に干ばつを指定できなければ、干ばつの指数が実際の被害と連動していなければ、この保険はギャンブルにしかならない。

ヨーロッパから環境事情 (オックスフォードの環境博士の日記)

2009-11-06 途上国から先進国になって、途上国に戻った、日本 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

当面は大型の予算を組み、赤字国債を買い取る仕事をゆうちょ銀行に持たせ、見掛け上は辻褄が合う。しかし、対GDPで累積公的債務が200%にもなるのを目前にして、誰かが国債は本当に大丈夫か?と叫んだ途端に暴落する、という危機が刻一刻と迫っている。長期国債の利回りがジリジリ上がっているのは、その何よりの証拠だし、また他の先進国を見回しても日本のレベルまで国債を乱発しているところはない。普通の国ではいくら国債を出しても、買い手がいないからである。

日本がアルゼンチンになる日の予感がする | 時評コラム | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

大前健一氏のこの記事を見て心底日本大丈夫かと思う。単純に考えて、今の日本の現状は、「今後返せる見込みも無い人がどんどん借金を積み重ねている」のと同じである。その内借金ができなるなるのが普通であるが、郵政の逆戻りで借金をさせてもらえる仕組みがあれば、今後も借金は増えるだろう。

記事のタイトルが「日本がアルゼンチンになる日の予感がする」であるが、その説明が無いのでここで書く。


開発問題のジョークで「世界には4タイプの国しかない」というものがある。

最初の3タイプとは:


それから、パンチラインが

アルゼンチンも借金に借金を重ねて国がつぶれたのである。

日本の現状がこれに近いのであるので、国債で国が潰れれば「先進国から途上国になった、日本」になるだろう。


そうなると、上のジョークののパンチラインが:


途上国から先進国になって、途上国に戻った、日本


になるだろう。


やはり、先進国になるのは難しいのかとなってしまう。正直、海外に何年も住んでいたので客観的に日本を見て、日本は全然先進国ではないと思っていた。経済だけ成長したが、制度、民度などはかなり低いと思う。それが経済も沈んでいくので、本当に途上国になるのだろうか。


この話をどんだけ話しても、まともに聞く人は少ない。みんな「まさか日本がね〜」というのだが、もうすでにアジアでも「1番」の国ではない。シンガポールやボルネオに一人当たりのGDPでは抜かれているし、中国や韓国にGDPでも抜かれる日がその内来ると試算されている。