シークレット・オブ・ベッドルーム

誠に勝手ながら19日(金)は店休日とさせていただきます。

ご迷惑をお掛けいたしまして申し訳ありません。

何卒よろしくお願いいたします。


今日のおすすめ本。

2016年2月17日はこちらです。


『エクスタシー』

アーヴィン・ウェルシュ著 池田真紀子訳 青山出版社刊


 俺たちは延々しゃべりつづけた。ひたすらしゃべりつづけた。あんなに

しゃべりまくったのは、特に女を相手にあれほど話したのは、初めてだ。

しかも、気恥ずかしいこともなかった。女も相手にしゃべってるって感じは

しなかった。普通の意味での女、つまり俺がふだん言う意味での女が相手だとは

思わなかったよ。俺のこと、バルのこと、修理工場のこと、おふくろや

飲んだくれ親父のこと。けど、何と言ってもファームのことだ。いままでの

乱闘のことや、これから計画している騒ぎ。ミルウォールのリオンジー

いつか片をつけようと—永久に俺に手を出せないようにしてやろうと

思っていること。

(中略)

 それから俺たちは、カフェに入ってあいかわらず楽しくしゃべったが、

そのカフェを出ると男が三人、目の前に立って、サマンサを見ながら、

くすくす笑っていた。俺のサマンサをだ。

「おめえら、何見てやがる?」俺がそのうちの一人に言うと、奴は

とたんにびびった。

「別に」

「いこうよ、デイヴ」サマンサが言った。「何かされたわけでもないし」

「へえ、だったらなんでそいつは俺たちに文句つけたんだよ?」別の口の

達者そうなやつが言った。そこまで言われて俺が黙ってるわけがないだろ。

 こういうとき、俺はいつも古いブルース・リー映画を思い出す。あの

カン・フーってやつは何から何まで嘘くせえが、ブルース・リーが漏らした

ちょっとしたコツが、大いに役立ってくれてる。リーはこう言ったんだ。

“相手の顔を殴ろうと思ってはだめだ、相手の顔を拳で貫いてやるくらいの

気構えで行け”俺には口達者な野郎じゃなく、奴の背後にある煉瓦の壁しか

見えていなかった。俺が狙うのはあれだ。俺が粉砕するのはあれだ。

(「幸福はいつも隠れてる」本文より)


映画化もされた『トレイン・スポッティング』の作者による、

初めての短編集です。


『トレイン・スポッティング』

ダニー・ボイル監督 1996年


こちらは初版本で現在絶版となっております。

信販売もさせていただきますので、

お気軽にお問い合わせください。

69fabulous@gmail.com


日々のおすすめ本から、

貴方のお気にいりの一冊が見つかりますように。



新保勇樹さん、待望の初写真集発!!



『Tenacity Blues Diary -Fragments of Life with The Birthday-』

新保勇樹著 ワニマガジン社


4630円(税抜)

カバー付き上製本

A4正寸横型

超特厚304ページ

3月14日発売予定


http://www.wani.com/special/shimbo_tbd/

http://shimboyuki.jugem.jp

https://www.facebook.com/shimboyukiphotograph


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