2004-06-29
■6/28開催 コンテンツ流通促進シンポジウム
昨日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて開催された「コンテンツ流通促進シンポジウム」(会場のキャパが増えたことについては以前コチラにて記載しました)に際して、参加されたDoblog - 適当メモ -の管理人、からし男さんがレポートされています。
気になったところを以下に抜粋します。
まず森口審議官の登場。
ほぼ、来場者に事前に配った資料をそのまま言葉にしてるだけ。
と、思いきや、輸入権に関して注目すべき発言があった。
正確なメモを取ってなかったのですが
「法律を作って海外進出を支援してるのだから、レコード会社が積極的に海外進出しないのなら廃止する」
という内容の発言。
じゃあ、積極的に進出したけど思うように市場が伸びなかった場合は?とツッコミ入れたくなったが・・・
昨日、ここで文化庁とレコード業界のずぶずぶの関係(「ずぶずぶ」は小倉弁護士が使われた表現)を指摘したのですが、「廃止」と言った以上、森口審議官の言う通り進出しなかった場合、もしくは進出しても法案成立過程において信じられた三菱総研の予測通りにいかなかった場合は是非とも廃止して欲しいですし、そう働きかけないといけません。ただ、自分は実際にこの会場へ言っていないので、森口審議官がどのような口調で上記発言をしたか、果たしてリップサービスじゃなかったのか、という懸念はやはりあります。
他、気になった箇所として、
休憩を挟んで、パネリストによるディスカッション。
(中略)
中古ゲームソフトの流通も議題に挙がっていたが、抽象論に終始して、目指す方向性というのがはっきりしなかったが、ともかく問題視している、問題にしたい、という空気だけは十分に伝わってきた。新品市場の3割しかない中古市場からライセンス料を取って本気で儲かると思っているのだろうか?ACCS久保田などは、店頭に新品ソフトが中古ソフトと並んで売られている写真をこれ見よがしに見せていたが(新品5780円に対し中古1980円の表示)これなんかは、明らかに新品が高すぎる例であり、メーカーの流通への対応があまりに硬直的すぎるのが問題なんじゃないの?
(以上、Doblog - 適当メモ -「コンテンツ流通促進シンポジウムに行ってきました。」より抜粋)
コンテンツの流通の為には中古市場の規制が必要、という一元論に集約されていないでしょうか。問題視するのであれば、中古が悪いというのではなく、メーカーサイドの問題をきちんと議論しないといけないのでは、と思うのですが。ディスカッションは問題なら問題でその本質が一元論に終始してはいけない、と思うのですが如何でしょう。
からし男さんが最後に書いていた言葉の通り、文化庁サイドは消費者の立場から物事を考えていない、という印象をより強いものにしてしまうに十分、と言えるでしょう。
■AERA最新号で輸入盤関連の記事が掲載
ふっかつ!れしのお探しモノげっき「いくつかいろいろ。」より。6/28発売のAERA 7/5号にて『洋楽輸入盤のゆくえ レコード「輸入権」法が成立』という記事が掲載され、同記事が"宇留間和基編集長おすすめの記事"として、Web上に掲載されています。
某レコード会社の幹部の方の発言で「世論の反発を招いてまで規制するほどじゃない」とあります。であれば、世論を更に喚起し監視の目を高めて無言のプレッシャーをかけ続ける事がより重要になって来るでしょう。また、記事では邦楽CDの価格を問題にし、CDの価格はアジアへの生産委託によって下がっていい、としています。
■「ファイル交換ソフト利用実態調査」結果
社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)と社団法人日本レコード協会(RIAJ)が4月に実施した上記調査の結果が6/28にRIAJのHP上で発表されました。
内容は上記を参照してください。
さて、この調査において問題点が挙げられています。以下、問題を提起された、音楽配信メモ BBSでの十六夜さんの発言を抜粋させていただきます(一部補足)。
P2Pユーザーの数に関して、無茶苦茶なごまかしがあることに気付いていますか?
調査総数は23707人です。
このうちナローバンドユーザーが2190人です。
ブロードバンドユーザーは20955人です。
およその比率として、1:10となっています。
で、次にインターネットに接続している人数が、総務省の資料で3389万人と言っていますが、これの元になっている部分、
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040430_2.html←総務省資料『インターネット接続サービスの利用者数等の推移【平成16年3月末現在】(速報)』
(上記資料は『ファイル交換ソフト利用実態調査』で使用されています)
こちらを良く読むと判るように、約1900万人は、ダイヤルアップ型接続、要するにナローバンドなんですね。
標本での構成比は1:10、母集団での構成比は19:14
統計学上、こういう事態が発生するのは、どれくらいの確率なのでしょうか?
こういう無茶苦茶な前提に基づいて数字を出すのって、RIAJの得意技なんですかね?
総務省資料で結果としてのナローバンド対ブロードバンドの比率が記載されていませんが、実際は十六夜さんの記載された通り19:14となります。
とすると、今回の調査結果がそのまま『ファイル交換ソフト利用経験者は、240.6万人に』という結論を導くものではない、ということが判明します。2つの資料−ナローバンドとブロードバンドの比率で余りに大きな乖離が発生−が何故結び付けられるのか、おかしいとしか言いようがありません。
もしかしたらこの資料に関しても、日本レコード協会がこれまでの、そして今後の政策を優位にするために作成され導き出された、ハナから結果ありきのものであるのかもしれません。個人的見解ですが、CCCD方策をより強固なものにする為、ファイル交換ソフトの利用者がこれだけいることの警告を示すことに念頭を置いたものではないでしょうか。今回の調査報告の見出しが『ファイル交換ソフト利用経験者は、240.6万人に』と、(見出しに記載されることで)半ば強調されているきらいがあります。
穿った見方なのは承知していますが、輸入権創設の際に三菱総研の都合のいい資料が作成・使用された経緯(こちらについては、高橋健太郎氏の5/29及び5/30付blogを参照してください)を嫌でも味わった過去があるだけに、とても今回の資料は信用できるものではありません。
旅烏
2004/06/29 10:53
ざっとRIAJの調査報告、読ませてもらいましたが、インターネット上でのアンケートっつう時点でランダムサンプリングではないわけで、ランダムサンプリングでない以上、どのような調査結果が出ようと、それを母集団の推計に使用することは原理的に不可能です。ひどいもんだ。学生でも、こんな悪質なインチキはしませんよ(笑)。
十六夜
2004/06/29 20:57
あ・・・データの取得方法良く読んでなかった・・・。フォローありがとうございます。昨年もこれと全く同様のロジックでP2Pユーザーの数を発表しています。
旅烏
2004/06/29 21:16
昨年も同じ方法をとっていたのですか。だとしたら、昨年のデータも全くの無意味。犬の糞にも劣ります(全国の犬のみなさん、ごめんなさい)。あーあ、なんと恥ずかしい。誰か指摘してあげなかったんでしょうか?(笑)
十六夜
2004/06/29 21:47
http://www.accsjp.or.jp/release/030618.html 多分、昨年のもここに残っているかと思われます。今回も、どこに書込んだら皆様の目に触れるかなぁ・・・と。
十六夜
2004/06/29 21:54
(途中送信失礼)色々迷って音楽配信MEMOのBBSを拝借しました。ACCSの発表した数字だけが一人歩きするのが目に見えてましたので・・・
face_urbansoul
2004/07/01 01:01
旅烏さん、十六夜さん、コメントありがとうございます。本当に適当も甚だしい調査とその結果で、このようなことにメスを入れなければならない、と思うのですが。Watchdogの一環として。始めに結果ありきで都合よく作り上げたもの、と考えてもいいのではないでしょうか。無論、CCCD化推進の理由付けでしょうね。