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とあるMetaTraderの備忘秘録 RSSフィード Twitter

忙しいです。ネタもないし・・・

2011-07-09

え?エリオット波動入門?

先日、AUDNZDの日足はエリオット?という記事を書いたら、波動の数え方が間違っているよと指摘がありました。情報提供してくださった、エリオット使用者さん、解説してくださったペー吉 さん、どうもです。

私としては波形のパターン認識がプログラム化できないと検証が厳しいので、ずっと敬遠してきた分野なのですが、実際に使われている人からの推薦であれば読んでおいて損は無いと思って、「エリオット波動入門」と「フィボナッチブレイクアウト売買法」を買いました。

(※概要を知るだけなら、ペー吉さんのコメントにあるリンクが良いでしょう。「フィボナッチブレイクアウト売買法」がお勧めなのは理解できる気がしました。



…で、「エリオット波動入門」をみて驚いたのが、監修者が長尾慎太郎氏だったこと..。@@;

(東大・原子力卒…のあの人が、エリオットを???という…

そのまえがきの全文はここで読めますが、気に入ってしまったので一部を抜粋しておきます。

■監修者まえがき

ほとんどのテクニカル分析は価格の定常性を前提として理屈が組み立てられているために、現実には非定常的なデータである株式や商品にそれを当てはめようとすると大変な困難を伴うことになる。このためにいにしえのテクニカル分析の権威たちは、さまざまな例外規定を設けることや階層を多くし細分化することによって体系を複雑化し、どんなケースにもいずれかのルールが当てはまるようにして問題を解決しようとしてきた。


 しかし、学問体系の発達した現代においては、そんな滑稽なことをしなくても問題は簡単に解決できることが分かっている。実務的には、価格データにテクニカルな分析を試みようとする場合には、単位根検定などを行ったうえで、基データを微分したりほかの類似データとの差分を取ったりして時系列データの定常性を確保したうえで適用をしており、基データをそのまま目的変数に用いるケースは極めてまれである。過去の値動きについて御都合主義の解説をすることが仕事の評論家には縁のないことであるが、あくまで投資・トレードの実践のために解析を行う私たち投資家にとっては、そういった処理を行うことで始めてテクニカルな分析は普遍的な価値を持つのである。


 だがそうは言うものの、例外がまったくないわけではない。先日私は米国のボストンに本社を置く超一流の資産運用会社のファンドマネジャーに話を聞く機会があった。彼は20年の経験を持つ運用者で、もっぱら旧来のテクニカル分析を用いて資産残高が数千億円の株式ファンドを運用しており、これまでに大変良好なトラックレコードを残している。今のところ彼が運用するプログラムに投資する国内ファンドが設定されていないのは、日本人にとって非常に残念なことだ。


 さて、機関投資家としての運用の世界で、テクニカル分析によって運用されているファンドはほかに聞いたことがないので、私は大変な興味を持ってそのプログラムの資料を読み、インタビューを行った。その結果分かったことは、くだんの運用者はテクニカル分析を非常に大雑把な形で使っており、ルールの細分化などまったく意味のないことだとしているのである。また、ほとんどのテクニカルアナリストが行うようなトップダウン・アプローチではなく、彼はボトムアップ・アプローチの形でテクニカル分析を使っているのである。テクニカル分析を標榜するほとんどの人が現実には言行の一貫性を著しく欠くなかにあって、彼は自分の理論と実践、そして残してきた結果が見事に一致している素晴らしい運用者であったが、それを可能ならしめたのはこういった特異な利用法にあったのだと私は理解した。読者におかれても、よく工夫することで本書に解説されているような伝統的なテクニカル分析を個々の投資活動に役立てることができると、私は確信している。



なじみのない人向けに説明しておくと、「価格の定常性」とは、価格の平均値や分散が時間の経過に対して常に一定であることを指します。実際の価格はそうなっていないので、いろいろ値をいじりまわして、「時系列データの定常性を確保」します。手順の一例は、これの4〜6ページの図がたとえとして分かりやすいです。

「単位根検定」は、単位根を持つかどうか(≒時系列データにランダムウォーク成分が含まれているかどうか..) の検定です。その昔、偉い人がランダムウォークするデータ同士を回帰分析すると有りもしない関係性が見つかってしまう みせかけの回帰 を発見して以来、それを避ける為に行われるらしいです。「Rで学ぶ回帰分析と単位根検定」に説明が少しあります。



いろんな書籍での単位根検定の解説を読む限り、かなりややこしくて、弱点もあるので、大雑把に使うのが良いのではと思っていますが、それはさておき、、伝統的なテクニカル分析を大雑把なカタチでボトムアップ・アプローチで使うとはどういうことなんだろうと…そっちに悩む週末なのでした..。


(まえがきの最後の一行は本気で仰られているのか、営業トークなのか…悩ましい。笑。