FCB練習日記

いったいおれ どうな て

ヒエラルキー

こんにちは。トロンボーンパートのso1と申します。以後お見知りおきを。

さて、代表ヨシヲの独断指名制となっている練習日記担当、奇しくもヒトラーナチス党党首に任命された日のちょうど91年後の日記は、私が書くことになりました。

この日の気温は33度、練習場はあの、六本木ヒルズ表参道ヒルズよりも先に建てられ、あいつらが真似したんだ顔で青砥に佇んでいるかつしかシンフォニーヒルズ。大型の楽器を持つ者には駅から練習場所までの15分が既に地獄。しかし、そのどや顔の建物の中では、和気あいあいとFCBのメンバーが涼しく楽しく音を鳴らす、そんな平和な日曜日を想像されているのなら、それは間違いであります。

皆様すでにご存知の通り、FCBという団体はそのゲーム好きが行き過ぎて、組織構造にあるヒエラルキーを抱えています。それが、ゲームをどんだけ好きかというヒエラルキー、名付けて「ゲームどんだけ好きかヒエラルキー」です。

中1で初めてゲーム機を買ってもらった私はそれ以降ゲームリテラシーの弱者。この組織ではもちろんヒエラルキーの末端です。この日も長い練習の中の短い休憩時間、唯一の憩いの場である自動販売機にビクビクしながら向かったときのことです。そこにはnintendoDSを持ったメンバー数名が自販機の前にある数少ないソファーを占領し、ポケットモンスターなる珍獣集めに興じていました。その狂乱たるや驚異的、ゲーマーのほとんどが女性だったにも関わらず「ちっきしょーそこでそれ出して来るか!」「汚ねぇぞてめぇ!」など、茨○のレディース顔負けの勢いで、ゲーム機を握っていました。

そこへ、まるでオオカミの群れの中に入って行く羊のように、この私がお茶を買いに近づくわけです。一人の女性メンバーがギロリとこちらを睨み、

「おいそこの!…お前、DS持ってんのかよ?」

「あ、えっと、持ってません…。」

「あ?…てめ何しにFCB来てんだよ?」

「楽器のれんし…

サク!

「⁈」

言うが早いか、先が鋭く研がれたスタイラスペンが私の耳たぶをかすめます。

結局お茶を買うことが出来ずトボトボ帰る私の背中には、ゲームリテラシーの低い者への罵詈雑言が浴びせられます。そんな世紀末のような日曜があと数ヶ月か続くと思うと、お客様の笑顔を想像しないとやっていけません。

さて、気を取り直して練習日記ですが、…今日も「音楽的に」よりも「ゲームに忠実に」(←これそのうち音楽表記になりそう。”gamo”とか)をモットーに、ゲーム音楽を楽しく練習して終わりました!

帰り道にビックカメラでDS買いました。