モチベーションは楽しさ創造から

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世界同時不況がもたらす、ワークライフバランスの崩壊危機


サブプライムを機にした、株価下落は、なかなか止まりませんね。

今日も、500ドル以上アメリカの株は下がったようです。





BizPlus:コラム:リチャード・クー氏「リチャード・クーのkoo理koo論」第12回「『サブプライム』の次に来る『米住宅問題の本質』」で述べられていたのですが、

 もしこれからも、住宅価格が下がり続けるとしたら、米国にどういった問題が起こるのだろうか。これを解くカギは、米国の住宅ローンは日本と違ってノンリコース・ローンになっているという点にある。





 ノンリコース・ローンでは、お金を借りる人ではなくで、家そのものに対してお金を貸しているので、借り手が仮にローンを払えなくなってしまっても、担保となっている住宅を銀行に返してしまえば、残債を払わなくてよい。 





このため、住宅価格がローン残高を下回って「債務超過」になると、人々は住宅ローンを払い続けるインセンティブを失い“Return the key(=家の鍵を銀行に返す)”という行動を考え始める。家を銀行に返してしまえば、住宅ローンの借り手はこれ以上責任を問われなくなるからだ。

正直、住宅ローンを抱えている私としては、何とも羨ましいローンの仕組み。これじゃ、景気が悪くなるほどReturn the keyの人がカンタンにドンドン出てきてしまうでしょうね。(お金に困っていなくても、経済合理性から手放す人もでてきたりするんでしょう)





そう考えると、不動産下落はまだまだ続き、不況もドンドン長引くのかもしれませんね。





この世界同時不況が長引くと、私達にはどんな事が起こるのでしょうか?働いている会社が倒産したり、給料が上がらなかったり、様々な事が起こるとは思うのですが、全ての人に共通して起こると思うのが、会社による「労働強化」の圧力が高まると事ではないでしょうか?





所謂、あらゆる業種、職種において「もっと長い労働時間働くことか、働いている時間の生産性をもっと上げること」が今までより数段、要求されること。これは間違いないことでしょう。





「今でも、目一杯、働いているよ!」と言われる人も多いかと思います。しかし、例えば、ビジネスの世界。売れなくなると、どこの世界でも安売りをする会社が現れます。そうなると、安売り企業に対応する為に、多くの企業もつられて値を安くしていかざる得ません。価格を安く、安くしていこうとすれば、最終的な手段として用いられるのが「労働強化」という事です。これは、いつの時代も・・





今までは、不況と言えば、国内だけの話だったのですが、今それが国際的規模で起こっている。不況を生き残る為に、アメリカ、ヨーロッパ、中国、インド等々各国企業が労働強化し、ダンピング商品を販売してくる事になるでしょう。





そうなれば、私達は、これから、もっと働かなくてはいけなくなるでしょう。





それは、質的にも、時間的にも・・





不況になればなるほど、生き残るのが難しくなる。生き残るのが難しくなれば、競争が激しくなる。競争が激しくなればなるほど、「もっと働かなくては(学ぶという働きも含めて)勝つことができない」。これは一つの現実として存在します。







しかし、今のまま、「もっと働け!」と会社側、リーダーは社員に命じていいのでしょうか?

「働かなければ、仕事はなくなる。メシも食えなくなるぞ!」と危機感を煽って、今以上に働かせ続ける。





これも一つの方法かもしれません。しかし、イヤイヤ長時間働かされるとどうなるでしょう。その職場は過労死続出、ストレスで精神が病んでいる人ばかりの会社になってしまうのではないでしょうか?そうなれば、結果的には競争から脱落していく事になります。





「もっと働かないと生き残れない時代」だからこそ、働く人が自ら「働きたい!」と感じるような会社、職場作りをしていかねばならないと思うのです。





ホントにリーダーの意識改革が必要な時代だと思うのです。自分たちの仕事は、部下に「働かねばならない」と思わせる事から、「働きたい」と感じるようにすることだと・・





最近、よくワークライフバランスという言葉を考えます。これは、一般的には「仕事と生活の時間のバランスを取ること」ですが、多分これから始まる世界不況を乗り越えるには、多くの人にとっては、今まで以上に現実的には難しい話になってくるでしょう。世界的な生き残り競争の時代。そんな事を言っていたら、置いてきぼりになってしまいますからね。





そう考えると、時間におけるワークライフバランスとは別の、ワークライフバランスを取るためのパラダイムを企業は考えていく必要がでてきていると思うのです。その一つとして、ワークをライフに近づけていくという事は考えられるのではないでしょうか?





つまり、仕事をプライベートのように楽しめる状態にしていくということ。「働くのが、楽しい!」とみんなが感じる職場づくりを行っていく。そうすれば、時間的にはライフワークバランスが壊れたとしても、精神的にはライフワークバランスが取れた状態を保てると思うのです。とはいえこれも、たぶん現状の多くのリーダー達の思考パターンでは、難しいのが現実でしょう。





毎日の株価下落のニュースを見ながら、ますますリーダーの『部下の「やる気」を育てる!』チカラが大事になってくるなと感じています。

マジマネ5 部下の「やる気」を育てる!

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