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にがつうさぎ

2012-05-29

わふわふツイッター日記〜創業編〜

法人を作ってみる

個人事業主として、わふわふツイッター日記〜起業編〜 - にがつうさぎわふわふ個人規模事業と法人化 - にがつうさぎのように、3年間やってきたのですが、この先10年20年を考えると、自分が動かなければ何も動かない個人という立ち位置は、事業としてはやりにくいかなと思えてきました。

アイディアに比重が大きい開発などの属人性が強いものは今後も個人事業主としてやっていくとして、そのライセンス販売や商標などの権利の管理と運用は、個人とは切り離した存在、法人、でやっていきたいと思いました。

そこで、法人を作ってみることにしました。

法人のメリットは:

  • 所得が1000万円程度を超えるなら、必要経費と課税金額が、個人よりも小さい
  • 社会の扱いでも法律のうえでも、個人と事業を分離できる
  • 個人は無限責任だが、(株式もしくは合同なら)法人は有限責任

個人事業主が法人を作ることを、法人成りといいます。事業所得が1000万円ほどになると、個人よりも法人のほうが税金が安くで済むようになるので、個人で稼げる人は節税目的で法人を作る事が多いそうで、それを将棋の駒に例えて法人成りと呼びます。

法人は、法律では、ふつうの生きている人、自然人と同格の存在です。憲法の生存権や選挙権はないですが、財産を所有し、労働をして、納税をする存在です。将来、人格をもつ人工知能と人間のような外観のロボットが実用になったとき、ロボットそれぞれが法人格をもつだろうなと思っています。

法律上は、法人は自然人と同格の存在ですから、そこに集めたお金をそこに持たせて、そのお金で、人を組織し、物を動かして、何かしらの価値を生み出す器として使えるわけです。Fate stay nightでいう、万能の願望を叶える器として、利用できるわけです。

法人の詳細は、国ごとの法律で異なります。日本に、平成17年に改定された会社法で、株式、合同、合資、合名会社の4種類が述べられています。このうち株式と合同の2つは、もしも会社が解散したり借金をしても、出資をした社員は、出資金以上の責任を負わない有限責任です。個人事業主は無限責任です。負うべきリスクが出資金として明確に見えるのは、法人の大きな利点でしょう。

また、ハードウェアを製造販売しようとすると、PL法は避けて通れません。そしてPL法に対応して万が一の場合に備えて保険をかけようとすると、個人ではできず、法人格が必要になります。このように、どうしても法人格が必要になる場面もあるので、このような利点もあります。

株式会社と合同会社

平成17年の改定により、一人でも株式会社が設立できるようになりました。また資本金の最低額が撤廃されたので資本金1円でも会社を設立できます。

株式会社は、会社の所有(資本)と経営を分離して運用される会社です。会社の価値を、株、という小口の証券にして、そして集めた資本を経営者が運用して余剰利益を配当していくのが、株式会社です。会社の価値が株という形で小口化してあるので、外部から資本を入れて事業を大きくしていくのに向いています。この運用のための様々な工夫が、機関の設計や、株式の種類などとして、会社法に規定されています。

合同会社は、この資本と経営が分離されていない会社です。社員はそれぞれ資本を持ち寄り、合同で事業をすすめます。また経営の進め方や利益配分などのルールを、自由に設計できます。ですから、外部から資本を集める必要がない場合、また、お金はないけれど知恵や腕がある人と、対等の利益配分率で事業をすすめる場合など、株式会社の形でやる必要がない、またはやりにくい事業が、合同会社としての運用が適しています。ですが、成長すると、ほぼ間違いなく、もめるか、株式会社にするかするでしょうが。

設立の時点あるいは設立してから、資金を出すだけの人(もしくは法人)が出てくると思うなら、最初から株式会社で設立するのが、よいでしょう。

個人で規模の拡大をしないのであれば、合同会社でいいでしょう。会社は、合同会社を株式会社にしたり、逆に株式会社を合同会社にする組織変更ができます。まずは合同会社で創立して、めどが付いたら株式会社にしても、いいかもしれません。

登記の実際、いかに家から出ないか

ここでは、実際に合同会社を作るまでの手順を紹介します。テーマは、いかに家から外に出ないか、を目的とします。会社登記は、自分でやるか、他人の申請を代理できる資格である司法書士や弁護士の方に依頼するか、のいずれかです。法律の知識が必要で、また登記は1度やればそう滅多とするものではないので、専門家に依頼するのが、時間と費用でメリットがあります。

特におすすめなのは、会社設立ひとりでできるもんです。ここは、法律の知識がない人では対応が難しい書類作成と申請手順の一部分を定額かつとても安価に提供しています。また、申請手順もウェブで丁寧に説明されています。合同会社の事務手数料は1万円です。以下の手順を自分でやると、1週間はかかりますから、自分でやることが楽しい、あるいは挑戦してみたい人以外は、ここを使うほうがメリットがあるでしょう。

このサイトは、登記の書類をオンラインで作成して、その書類をユーザがプリントアウトして窓口に提出する手順を踏みます。登記の書類は、必要な項目をウェブで埋めていけば、テンプレートに流しこみ生成されます。あとは、行政書士が電子署名をした印紙代がかからない電子定款と、印刷して提出するだけの書類一式の電子ファイルが入手できるので、それを窓口に持っていくだけです。また、設立後は、税務、労務それぞれの専門家が必要ですが、それも紹介してくれるので、すぐに事業を始めたい場合には、よいと思います。

自分で登記をするコストの利点

自分で登記をすれば、行政書士の方に支払う費用が不要で安いのですが、法律に従った書類を準備するための学習時間と電子署名をする準備とその署名の手間を考えると、先ほどのオンラインのサービス等を利用したほうが、よいでしょう。会社設立ひとりでできるもんなら1万円、街の行政書士に依頼しても、5万円かその程度です。

ここでは、登記にかかる費用を簡単に説明します。まず、定款、にかかる費用があります。

株式会社の定款は、会社法により、定款を公証人に承認してもらわなくてはなりません。この費用は5万円です会社法定款実務Q&A。また定款を紙文書にした場合は、印紙税法別表1の4万円の印紙が必要です。定款を電子ファイルにしたときは、この印紙は不要です。

公証人役場で定款の認証をうけるときは、必ず対面で本人であることを確認してから、渡すことが、決められています。これは、紙書類でも電子ファイルでも、同じです。電子ファイルで定款を提出するときは、まず定款を作成して、それに電子認証局が発行する鍵で電子署名をして、公証人役場に提出します。この”電子認証局”の鍵は、いわゆる住基カード公的個人認証サービスとは別のものです。民間業者から鍵を発行してもらうと2年間有効なものが費用1.5万円かかります。(訂正:2012年11月15日。公的個人認証サービスの電子署名で、受け付けてもらえるそうです。)

そして、公証人役場への電子ファイル送付は、法務局の登記ねっとのソフトを使い、オンライン申請できます。ですが、先ほどのように対面で本人と確認してから手渡すため、電子ファイルを提出した後に、公証人役場に電話連絡をして、その日時や手順を相談して決めなければなりません。そして、電子認証局で電子署名した定款を公証人役場に送付した後、リアルに窓口にいくと、公証人役場で認証した定款の電子ファイルを、フロッピーディスクもしくはCD-R(公証人役場によってはDVD-Rは受け付けないところもあるみたいです。まさかと思うようなことですが、使える媒体は電話した時に確認しておくほうがいいです)に入れてもらって、受け取り完了です。

株式会社の定款は、このような手間がかかるのと、行政書士が持っている電子署名が必要なので、定款作成とセットで依頼したほうが楽です。

ネットの定款作成で、やたら費用がかかるようにいっているのは、1)電子署名にかかるソフトや鍵の費用、2)印紙代、をごちゃまぜで言っているようです。まず電子署名はAdobe Acrobatをつかうほかありません (法務局が出しているプラグインがAdobe Acrobat対応のプラグインなので)。これが5万円ほどです。そして、一般人が電子認証局の鍵を買うと、2年有効なものしかなく、これが1.5万円です。あわせて、6.5万円します。また印紙税は、紙書類であれば必要ですが、電子署名にすれば不要です。

ですから、一般人であれば、紙で出せば4万円、電子署名なら6.5万円(+ソフト設定の手間)のいずれかの選択になるが、行政書士に依頼すれば、電子署名は日常業務でやっているので、電子定款を作り、それで浮いた印紙代4万円くらいを、手間賃でもらいます、という感じです。会社設立ひとりでできるもんだと、その電子署名の手間賃が5000円なので、定款を受け取る側からすれば署名自体に意味はない、仕組みでしか無いので、それでいいだろうと思いますが。

ですから、株式会社は定款作成と認証に、5万円+定款作成と電子署名費用(5000円〜)が必要です。

合同会社は、定款の認証が必要ありません。ですから、この認証費用5万円は不要です。また、法務局に登記ねっとで自分でオンライン申請する場合は、定款の電子署名を自分の住基カードの公的個人認証サービスでかけることで、定款の電子署名のコストも必要ありません。Adobe Acrobatは、インストールしてから1ヶ月はお試し期間で使えるので、登記の期間がそれを超える場合は、購入のための費用が必要ですが。

ですから、合同会社は定款作成は、0円です。

登記の残りのコストは、登記の必要書類の作成手間賃、そして登録免許税です。登録免許税は、株式会社で15万円(あるいは資本金の0.7%のいずれか大きい方)、合同会社で6万円(もしくは資本金の0.7%)です。登記ねっとでオンライン申請する場合、平成25年度まで、3000円減じる特例処置があります no title

これらの合計が、登記のコストです。株式会社なら、定款と書類作成で手間賃1万円+電子署名0.5万円+認証5万円+登録税15万円で、21万円くらい。合同会社なら、定款作成手間賃1万円+登録税6万円で7万円くらいです。

登記と維持費

法人を作った後の維持費は、税金と、事務手数料です。税金は、個人事業主と同じく、所得に対する課税、消費税、住民税、があります。個人事業主では、赤字の場合は住民税は免除されますが、法人は赤字でも7万円の住民税が発生します。

事務手数料には、税理士報酬があります。個人事業主の延長の規模であれば、毎月1.5〜3万円程度、決算は月料金の3倍程度が目安です。年間30万円ほどでしょう。

もしも普通自動車を所有していれば、その年間維持費用は(重量税5+保険5+車検10/2+車両本体償却150/10)=30万円、ですから、自動車1台持っていると思えば、いいでしょう。

登記の流れ

ここでは、法務局の登記ねっと、を利用してオンライン申請をします。必要な手順は、1)登記の書類を作る、2)オンラインで申請する、の2点です。前者は、申請手段が、窓口かオンラインかにかかわらず、必要な手順です。後者は、申請の手順です。

はんこを作る

会社の実印を作っておきます。実印は、法的な契約に万能の威力を持つので、おいそれと人の目に晒すわけにはいきません。ですから、銀行口座のための銀行印、そして見積書などに押す角印も一緒に作っておきます。法人設立の3本セットとして、5000円から、1万円もしない程度で製作してもらえます。製作期間は1週間はかからないでしょう。私は、印章をメールで事前確認ができて、お安かった、はんこの森、を利用しました。

登記の書類を作る

説明がめんどくさいので、説明を端折ります。ググってテンプレを入手するなり、会社法なり解説本で勉強するなりして、以下の書類を作ります。書類の作成順序は、定款を作ってから、資本金を決定して、払い込む、流れなので、書類の日付がその順番になっている(同じ日でもいいが、前後しない)ことに注意します:

  • 定款
  • 資本金決定書
  • 代表者印の印鑑証明書
  • 払込証明書
  • 資本金の額の形状に関する証明書

まずは定款と、資本金決定書のファイルを作って日付を入れてPDFファイル化しておきます。そして、適当な通帳を空っぽにして、通帳にだれが振り込んだか、名前を残すために、そこに資本金を銀行振込します。

家から1回外に出る

翌日、通帳に振込が完了してから、市役所に行き以下の手順を行います:

  • 住基カードを作る、電子証明書を入れてもらう(手数料、1000円)
  • 印鑑証明書を取る
  • カードリーダを購入する
  • 通帳のコピーを取る
  • (印章のコピーを取る)

まず、住基カードのICチップに電子証明書を入れてもらいます。役場により、住基カードは、接触と非接触に対応したコンボ型か、接触のみのものか、いずれかです。住基カードの説明書に、カードのタイプは明記されています。そのカードのタイプに対応した、カードリーダを入手します。私の場合は、非接触も対応していたので、e-taxに使うかと思って買っておいた、手持ちの非接触ICカードリーダが使えました。SUICAカードが読める、ソニーとかの製品であれば、大抵使えるでしょう。

市役所に行ったついでに、個人の印鑑証明書を1通取得します。もしも印鑑登録をしていないなら、実印登録のための個人の印鑑を準備して、印鑑登録しておきます。

最後に、資本金の支払い証明のために通帳のコピーを、表紙、裏表紙、払込記録部分、の3枚を取ります。500円ほどで作ったもらえる残高証明書でもよいです。私は、コンビニの白黒コピーをとって、それを書類スキャナで取り込みました。セブンイレブンのコピー機なら、コピー機から直接メモリカードにPDFで保存するサービスがあります。もしも家に書類スキャナがない場合は、このサービスを利用します。価格は1枚30円です。またPDFファイルを保存するための、USBメモリを忘れず持っていきます。また、通帳は余白部分が多いと、自動で空白削除されかねないので、コピーはA4サイズ指定、かつA4の領域の真ん中に通帳をおいて、確実に通帳全体のコピーを取ります。

もしも書類スキャナがないなら、印章のコピーもとっておきます。

申請する

必要書類をPDFで作成しておきます。

定款だけは、電子署名します。法務局の登記ねっとから、PDF署名プラグインをダウンロードして、住基カードをリーダに設定してから、プラグインを設定します。署名時に印章の画像を入れられます。これは印章のPDFファイルを指定しておこないます。このプラグインだからか走りませんが、このPDFの印章は170mm角の領域に収まる前提らしく、私は印章を600dpiで取り込み、MacのiDrawでdpi指定してPDF出力して。170mm角に収まるようにしてPDF出力しました。べつに、印章を画像貼り付けしておき、その領域の上に電子署名をしておけば、目的は満たすと思いますが、あえてツールの使い方にこだわってみました。

あとは、登記ねっとのガイダンスどおりに、申請項目を埋めて、作成したPDFファイルを添付して、申請ボタンを押せばOKです。申請時点で、申請書および添付ファイルにたいして、住基カードの公的個人認証サービスの電子署名がされて、送信されます。

書類を送信してから、翌日から3営業日以内に、登録免許税を支払います。私は電子納付をしました。ジャパンネット銀行およびソニー銀行といった、ネット専業銀行は使えなかったので、ネットバンキングが使えるようにしてあった三井住友銀行の個人口座を利用しました。

家から2回目の外に出る(150円の差額で、出なくてもすむ)

申請と振込が完了したら、残るは個人の印鑑証明書と、法人の印鑑申請を、法務局に申請します。印鑑(改変)届書http://www.moj.go.jp/ONLINE/COMMERCE/11-2.htmlは、PDFを印刷、必要箇所を記入します。登記の個人の印鑑証明と併用するために、真ん中より下あたりのレ点(注意1のぶぶん)をチェックしておきます。

登記ねっとのソフトの、メニューの、アクションから、”書面により提出した添付情報の内訳表の印刷”でHTMLファイルを出力して、その項目リストのうち、印鑑証明だけを残して、後の項目を削除したものを作ります。これを印刷して、先ほどの印鑑届書と、個人の印鑑証明書を重ねて、左側をホッチキスで止めます。これを、法務局の管轄支部に郵送します。

印鑑証明書は信書に分類されるため、ヤマト運輸のメール便、もしくは宅配便は郵便法により利用できません http://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/topics091210.html。郵送は、郵便局窓口から、(簡易)書留でだします。簡易書留の料金は、総量120円+書留料金300円で、420円です。レターパックだと、500円ですが、集荷してくれるので、家からでなくてもすみます。350円のレターパックライトだと、集荷をしてくれないので、窓口に行く必要があります。

家から外に出て郵便局窓口にいくなら、350円のレターパックライト、集荷を依頼するなら500円のレターパックを利用しましょう。

設立後の手続き

法人を設立したら、税務関係の届出、社会保険事務局に健康保険と厚生年金への加入の届出、もしも人を雇うなら労働基準監督署への届出、が必要です。

税務署関連は:

  • 法人設立届 (設立2ヶ月以内)
  • 青色申告の承認申請 (設立から3ヶ月経過した後か、事業年度終了日のいずれか早い方の前日)
  • 減価償却資産の償却方法の届出書 (第1期の確定申告の提出期限)
  • 棚卸資産の評価方法の届出書(第1期の確定申告の提出期限)
  • 給与支払い事務所の開設届出書 (支払事務所の設立から1ヶ月以内)
  • 源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書 (特例を受けようとする月の前月末まで)

の届出や申告があります。

このうち、法人設立届出をまずはします。

法人設立届出書をだす

法人設立届出書は、e-Taxでも出せると書いてありました。試しに試みると、e-Taxのウェブアプリでは申請項目がありません。e-Taxソフトで申請書類を送信できました。しかし、送信する権限がないと、メッセージで通知されました。公的個人認証サービスの電子署名では、通らないのかもしれません。

仕方ないので郵送しました。国税局のサイトから、PDFの申請書類を印刷して、必要書類を揃えて、所轄の税務署に提出すれば、よいだけです。必要な書類をどう書けばいいのかは、ネットで調べると、ひな形などの情報が出てきます。

法務局への郵送の時と同じく、これらの届出や申請書は信書に相当するので、クロネコヤマトメール便は使えません。普通郵便もしくはレターパックを利用します。

申請書のコピーと返信用封筒を同封して、コピーに受付印を押してもらって返信をくださいと一筆書いておくといいです。

この届出には、登記簿謄本が必要です。これは登記情報提供サービスを利用すると、オンラインで登記簿を取得できます。手数料は400円です。オンラインで受け付けるものは、これを利用すると便利です。

紙の登記簿謄本を入手する方法は、法務局窓口で紙の登記簿謄本を取得すると700円、予め登記ネットで登記簿の発行を申請してから窓口で受け取ると570円、郵送を依頼した場合は+送料、の費用になります。

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